名だたる名門(あるいは有名)企業の破綻の道程についてのノンフィクションドキュメントのネーミングの確かさよ!
あるいは、巧みさよ
曰く、、、、
崩壊(安宅産業)
消滅(山一證券)
経営不在(カネボウ)
崩壊連鎖(長銀・日債銀)
座礁あるいは沈没(三光汽船)
破綻(林原)
腐翼(JAL)
顧みて、苦境に喘ぐ大企業の復活モノの、、、なんとも手応えのなさ(^^)
ネーミングもおざなりだ。
再生
復活
再起
所詮はヨイショ本で「建設的批判」の片鱗すらない。
さて今回は「転生」、、、とは大きくでました(^^)
これは印度由来の輪廻を基礎とする哲学的な宗教概念と言われます。
だっから、、満ちたる望月だってまた欠けていくんだよ。そこまでの思索に基づくネーミングならば、あまりに「踏み込み」が足りない。
業績は良くなったとはいえ、まだまだ内憂外患。
辛辣にいえば「輪廻」というほうが建設的な批判なりが込められる。
指摘する事はそれなりに論述されてはいますが、隔靴掻痒(^^)
所詮は、商業ジャーナリズムですし、著者は日経ビジネスの副編集長の肩書。
このメディアは、三河の大会社のご機嫌を損じてお出入り禁止となっていますし、さらに「呉服橋」まで敵には出来ない(^^)
日経BP社版
今度会長になる「橋本英二」氏は、立派なリーダーだと思うし、ガートナーやウェルチと比較できるかも知れないのだから、もうちょっとハードカバーにして刊行すればよかったのに、なんともチープだ。
連結ベースで粗鋼一億トンが目標(やっと宝武鋼鉄集団の尻尾に手が届く程度)だとすれば、USスチールを傘下に収めてもまだ六千万トンに過ぎない。
このM&Aはあまり心配していない。USWとNDAを締結したから交渉の場は出来た(相手をテーブルにつかせれば、逃げられたためしはないはず)
大統領候補だって最有力選挙権者の「合意」判断に反対なんかするかいな(^^)
脱炭素水素還元製鉄法の確立はちと時間がかかるが、国費をもぎ取ってでも早く実現しないと、国内の製鉄は空洞化する(一億トンの粗鋼生産は達成したが、その大半は海外です、、、はまずかろう)
お得意の政治力で、モノになりそうもない核融合や過度な半導体への傾斜を早急に是正させる事だ。
これはプチびっくりなんだが、鉄鋼業は装置産業ではなくなったらしい。原材料費の高騰でいまや「固定費三割比例費七割」だそうだ(アタシの時代と逆転したらしい)
なにわの商人さんがいうように「利は元にあり」
購買力(良質資源調達力)がものをいう時代だが、ヤマ(鉱山)を買うのは高炉一本に相当します。
この著書の最後に、橋本英二氏とのインタビュー記事が載ってまして、、、彼の哲学が語られるのですが、官営八幡時代の配給システムへの憧憬には苦笑を禁じ得ないが、
彼の最大のKPIは「社員の給料の増額」だそうだ。
株価とか売上規模とありきたりな事を言わないのが、実に素晴らしい。
著書も感心しているのであれば、日経ビジネスの副編集長なんだから、退任社長の閻魔帳として「在任期間中の人件費の増加」なんかを毎度調査開示してくれるとありがたい(^^)
最後に、大企業の奇跡の復活本の最高のネーミングのご紹介!
Who Says Elephants Can't Dance?
邦訳がまずいとは言わないが、、、、
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