アタマが三つあればキングギドラでも良いが、一番古典な名称を使うのがレトリックというものです。
ケルベロスは冥府の番犬。
三交代のシフト制で終日終夜地獄門の見張りにつとめたらしい。
ただ今回は母体は同じようなものだが、三つに枝分かれした...程度の比喩。
母体が同じ...と言ってもかなり似て非なる。
同じ素材をそれぞれ的に演じ、その比較が面白い。
しかし、いまや「能楽・文楽・歌舞伎」も一部の演目以外クロスオーバーする事はない。
一部....と言っても源平時代くらいで、弁慶とか景清系
能の安宅が歌舞伎の勧進帳に換骨奪胎された事はそこそこ有名ですが、文楽にも勧進帳があります。
ほぼほぼ歌舞伎バージョンに近い...生身の役者が演じるよりも遥かに凄い!...とアタシは思った。
あの弁慶の「飛び六方」を三人の人形遣いが勇壮に....
通常は主遣いだけが式服でスポットライトを浴びるのですが、この時ばかりは左遣い、足遣いまで三人までが花道を駆け抜ける。
能や文楽だって荒事めいた演目や所作があるのです。
かつて弁護士出身のヤンチャな府知事さまが、文楽はつまらないとかなんとか、、、補助金を打ち切る!と騒いだ事がある。
確かに「つまらない」し、努力も足りない...かどうかはしらないが努力シロがよく見えない。
なもんで、協会は文楽座に府知事をご招待し、観たこともないだろうし啓蒙を開いてやろうと考えたんでしょうなあ。
満を持しての演目が「曽根崎心中」
近松の傑作で山川日本史にも登場(してると思いますが)する知名度満点を選んだが、、、
終演後、ハシモト氏曰く「つまらん!」
ホンマに努力がたらんわ。
あんなヤンチャに定番の辛気臭い「淀屋橋の商社マンがビジネスに失態し、自暴自棄の果て愛人の風俗嬢と神社の境内で心中」話しなんかみせても(^.^)
なんで「文楽版勧進帳」をやらないんだ。
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