未開途上国のリーダーの半分が世界視察のため二年余り国を留守にする。
加えて、ひとクラス以上の留学生を引き連れ...あまつさえオンナコドモまで(津田梅子は最年少の六歳で、その他四名の女性はミドルティーン)
なんとまあ...胆力があるというか無謀というか!
使節団のミッションは三つ。
不平等条約改定交渉は、最初から諦めざるを得ない。
近代的な法体系や司法制度以前の国家は対等な国際関係樹立の対象たりえない...が当時のグローバルスタンダード。
後に倭国が中韓に不平等条約を強いた...とかなんとか、、、それは当時の国際慣行に従ったまでの事で、自虐する事ではない。
アメリカ船でSFへの航海上で事件は起きた。
被害者は吉益某女。
ウィキの岩倉使節団の項からは名前が消されていますし、被疑者の長野某書記官こと立石何某本人の経歴とかはウィキには項目がありません。
はやい話が、長野某が吉益嬢に猥褻な所業におよんだという事件。
被害届を受けた大久保と伊藤は、何を考えたか近代的な裁判の模擬演習を思い立った。
奉行所のお白洲ではなく、裁判官、検事、弁護人、さらには裁判管轄権がアメリカンですから陪審員まで....
多くの随員が傍聴するなか開廷。
まずは人的質問。
ここで検事がポイントを上げる。長野某はかつては立石何某と名乗るなうての色悪である事が暴かれる。
弁護人も負けてはいない。
目撃した船員から、痴漢行為ではなく船酔いした吉益嬢の介抱に見えた...なる証言を引き出す。
なんだかんだとやりとりがあり.....
そして陪審員による評定....ノットギルティ!
どうも採用したどっかの州法では、有罪は全員一致が要件だそうで、有罪でないから「無罪判決」となったということらしい。
実体上の真実は定かではないが、吉益嬢はろくに滞在しないまま帰国しほどなく夭折。
長野某のその後は分からない。
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