「ビール大全」なる新書片手に雑学程度にビール製法くらいは身につけようと....
無論身にはつかなかったが、余計な史実を再確認してしまった。
17世紀のころ
ロビンソン・クルーソーは、三十年あまり孤島で自足自給の生活をおくったが、それは採集経済的なものでなく、前産業革命化社会の萌芽が垣間見える処が経済史的にも産業史的にも有意差があるとされる。
お子様向きの読み物程度と見下してはいけないし、高名な経済学者が引用するくらいなのだ。
彼は不器用で怠惰で何一つ自分の力でものつくりのできないエゲレス人であったが、プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神を絵に描いたように....
まあ辛苦と努力の結果なんでも出来るようになるのですが、麦酒つくりは成功しなかったというのがおはなしのオチ(^^)
英国がプロテスタント国かどうかは疑わしい。
ローマンカトリックと喧嘩別れをしたのは、英国王の個人的な理由...というより、正式な王妃になりたい!と言う愛人(アンブーリン)の我儘放題な要求に屈したため。
カトリックとの形而上学的な論争ではないのだから、イタリアンの常套手段である「婚姻の原始的無効」を援用すれば、後年の血腥い争いは回避出来たのに...
書物的には酒造りは味を無視すればさほど難しいものではないようだ。
麦酒の場合は...
水(当たり前ですが、ないと始まらない)
麦芽(発芽させた大麦を加熱乾燥させ幼根を除去)
ホップ(香草でも可。除菌、苦味や味わいの元)
酵母(醗酵の元くらいな知識しかない)
ロビンソンの孤島では、ホップがなかったらしいし、アタシと同じで酵母についてかいもく手探りだったみたいだ。
麦酒でなくとも果実酒なら、、例えばシードルなんかだと手間隙かけなくとも出来ますが、やはりエゲレス人は麦酒にこだわったのか(^^)
半世紀ぶりに手をとった極色彩画入りのロビンソン漂流記
これは老母がご幼少のみぎりに買い与えられたらしい稀覯本
なんと富山房刊行の大正14年版で定価三円八十銭なり。
改めて読み返してみるに、一握りしかない麦を栽培し、土器を焼き、パンを作りという労苦は何ページも続くのですが、ビールつくりの話は皆目出てこないところを見るに、ビール大全の著書の悪戯に引っかかったのかな?
パイプが作れなくて嘆くシーンがあるので、ロビンソンはスモーカーではあったがドランカーではなかったと言うこと。
面白く無いねえ(笑)
資本主義の精神とは禁欲にありか?・・・・
嫌だねえ・・・マックスウェーバー的って
ちょっと歴史の知見があれば、吉宗の緊縮財政よりも宗春(尾張藩主)の享楽的需要喚起型経済政策のほうがファンタスティックだと誰もが思う。
飲酒自粛令や興行取締令が資本主義の胎生の秘訣なんて誰も考えないのですよ。
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