2021年6月12日土曜日

三題噺

 




意味不明な三題噺です


摂津源氏の遠藤盛遠は粗暴で思慮の足りない北面の武士
袈裟御前なる女院に仕えるキャリアウーマンにのぼせ上がったのが間違いの始まり。
まずいことに袈裟御前は人妻で、夫は同僚の武士
相思相愛ですから不倫なんてとんでもない...
潔く諦めるのがモノノフの道なのですが、
アタマに血がのぼった盛遠は段平振りかざして言いよるばかり。
進退窮まった袈裟御前曰く...

今晩夫を殺してくれるならば...

勇んで寝所に忍び込み、一刀両断!
そこには身代わりの袈裟御前

さすがのアホも目が覚め、我を悔い出家
文覚と名乗り、その後は頼朝に平家打倒を促したりなんだかんだ


史実かどうかは分かりませんが、有名なエピソードとして映画化もされました(原作は菊池寛の戯曲)




地獄門(ベネチアのグランプリ)

京マチ子さまが袈裟御前
長谷川一夫が遠藤盛遠
袈裟御前の夫が...山形勲(だったと思います)
グランプリ(正確には銀獅子賞)に相応しい作品かどうかは疑わしいが、ともあれ羅生門、雨月物語と三作連続でグランプリ作品の主演女優って世界を探してもいません。
白塗り二枚目が色悪を演じてもあまり様にならないが、後年悪役で名を馳せた山形勲が折り目正しい武士って多少皮肉っぽい(^.^)


愛する者がいるのに邪恋で進退窮まり、我が身を犠牲にして事態の解決を図る...これヤマトナデシコの鑑
このモチーフにインスパイアされたのが、
山崎ハコ版のきょうだい心中

きょうだいは掛け言葉と思われます。

京大
兄妹

いまでもあの学校の学生さんが歌い継いでいるのかどうかは知りません。
アタシが百万遍の裏通りの安酒場で聴いたきょうだい心中は多少の旋律と歌詞が違います。
はっきり言えば...春の歌
多分山崎ハコ版が正調と思われますが、京都のトラディショナルソングでしょう。




山崎ハコの一連の歌謡は、自殺者がでないのが不思議なくらいの漆黒の闇
そのくらさを突き抜けた先になにかがあるってこと。

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