2021年8月23日月曜日

アウシュビッツレポート

 


平日昼下がりのアート系シネコンは、緊急事態宣言発令状態にも関わらず意識高い系な中高年の不要不急としか思えない映画鑑賞でただならぬ混雑。
ホロコースト系映画に興味を持つ意識と感染対策意識は両立するモノではない....

痴的徘徊老人は毎度のように飛沫感染が一番回避出来そうで換気に問題のない場所を入念に消毒....
ことさら足を運ぶようなシロモノでもないが、スロバキア映画って初見だから(^^)


映画『アウシュヴィッツ・レポート』予告編第2次世界大戦下、ナチス・ドイツのアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所から脱走した男たちの実話に基づくドラマ。アウシュヴィッツの実態を世界に訴えるため、彼らが作成した報告書によっておよそ12万人のユダヤ人の命が救われた。監督・脚本はドラマなどを手掛けてきたペテル・べブヤク。ホロコーストの真実を伝えるべく脱走した...リンクyoutu.be



おはなしは、スロバキア系ユダヤ人が絶滅収容所から脱走し、アウシュビッツの悲惨な状況を赤十字に報告することにより12万人の命を救った実話。

なんともスリリングでサスペンシブル

しかし、この作品のキモはエンディングに流れる「ヘイトスピーチの数々」と、冒頭のキャプション


....

Those who do not remember the past are condemned to repeat it.

....

意訳をすれば、、、ヘマを繰り返したくなければ、過ちを忘れるな!



賢者は歴史から学び、愚者は経験からしか学ばない...と言われるが、経験すら学び得ない昨今は如何なるものか?

この映画で知った新しい事実(らしき事)

将来の為にとりあえず学んでおこう。


アウシュビッツはスロバキア国境に近いポーランドにあった。最初はこじんまりした施設だったが、あの有名な標語が掲示されていた



自由になりたくば働け(意訳)

ようまあヌケヌケと...ウィグル人収容所にも同じような看板があってもおかしくない(独り言)



このビルケナウは爾後拡張された二番目の収容所。

その他三番目は名前を聞けば誰でも知っている巨大な企業に労働力を提供するために作られた。

モノヴィッツ収容所と言います。

誤解されてますが、あのシンドラーはこの収容所から廉価に労働力を調達したのではなく、別のクラクフ収容所。正義の為に多くのユダヤ人を救ったと....救ったのは事実だが、、、まあ正義はカネにもなると。

しかし稼ぎはナチスやらの賂や接待に化け、晩年は貧困だったらしい。

杉原領事は、地位も名誉も投げ捨て、況やカネとは無関係に寝食を忘れていのちのビザを発行したのだが、、、その彼を「日本のシンドラー」とは価値認識に異議あり。

ちなみにモノヴィッツ収容所は簡体文字だと、、、新疆职业技能教育培训中心と書くはず(戯言)



当時の赤十字のホロコーストに対する懈怠過誤は、あまり語られない(不都合な真実だから)

多少の弁明をすれば、赤十字は大量の支援物資を収容所に送達していた...がすべからくユダヤ人たちに届くことはなかった。

いまでも聞いたようなはなし。だからアタシは隣国の民草が飢餓状態である事は知っているが、今の支援スキームである限り「傍観していることがベター」だと頑なに思っている。


危惧の念から国際赤十字は収容所に調査団を何度も送りはしたが、当時のドイツ赤十字はナチス党幹部に牛耳られていた為上手く丸め込まれた。しかし、疑惑の尻尾を掴んだ事もあったようだが「不慮の交通事故」でその調査チームは全員死亡。


ともあれ、決死のレポートで12万人のアウシュビッツ送りは阻止できた。大きな成果だかこれっぽっちかはなんとも。この収容所での犠牲者の数は判然としないが、150万人位が公式な数字。

しかしホロコースト否定論あるいは修正主義者は15万人だとも....加えて伝染病の死者とも主張している。

自分で検証出来ない論争には加担しないが、世界にはホロコーストに懐疑的あることは「犯罪」と見做す国家が結構あります。

かつて、モンテスキューは「その意見には反対だが、その意見表明に異議を止める立場にも反対する」と

いまや「不寛容には不寛容で対抗する」闘う民主主義が闊歩している....その立場からすれば、不義には自由の権利は認めない....



そう言えば、武漢研究所への調査の報告書はどうなったのかねえ?皆さん無事に帰国出来たらしいから真相はつかめなかったようです。


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