2021年8月20日金曜日

夏衣 夜の綺羅こそ 男なれ

 


日頃は冷ややかに斜め目線でしかない俳句なんですが、、、、名題に三十一文字は長すぎる。
それにこの近江蕉門の河井乙州の俳句はなかなか粋ではないか(イキではなくスイと詠みたい)
ウィキペディアの代表作には取り上げられてはいないが、それは選び手のセンスの問題。




クールビズが悪いとは言わないが、夏だからと崩れてだらしない着こなしは男の値打ちを下げる。

夏こそ衣冠を正し....



ドブネズミルックは真夏でなくとも鬱陶しい。鼠色(ねずいろと読んでください)は、江戸期の最高のお洒落な色合いだった。
ありふれた色合いの中の微妙な色彩感の美学ってもんです。ドブネズミ色とは一線を画す。

佐々木道誉のような婆娑羅ファッションはあまりに嫌み。戦場に赴く華麗なファッションは嫌いではないもののあれは戦闘服という死装束。

平時には向かない。いわゆる勝負服です。


赤地の錦の直垂に 唐綾威しの鎧着て....(平家物語)

無作法な木曽の山猿でもまことに凛々しく見える。

この文章のあと、、、粟津あたりで側近の今井四郎と情死さながらに討ち死にしちゃうのです。

巴御前なる奥様がいたはずだが、一緒に死ぬ程は愛していなかったらしい


知らなかったが、辻が花染なる染織工藝は戦国武士のために考案されたものだったそうな(ウィキペディアには由来不詳だと)



そもそもクールビズは「衣替え」は似て非なるもの

常在戦場なんて息苦しいのはお好みではないが、本来的な「戦場」においてはやはりそれなりのスタイルがあるのですよ。

だが、真夏だからとネクタイを締めればよいってものじゃない。だらしない結び目は論外。ワイシャツの第一ボタンをきっちりと隠すように左右対称のウィンザーノットで締め上げるのがいちばん


固きカラーに 擦れし喉輪のくれないの

さらばとは 永久(とわ)に男のことば(塚本邦雄)






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