2021年8月5日木曜日

メダリストの姓名判断

 


メダリストの名前の一覧を眺めながら、「キラネの大研究」なんて新書を拾い読みしています。

この程度のテーマで「大研究」は大仰だし、所詮はサブカルチャーテーマ・・・でもなさなそうな深刻な事態だと言えなくはない。





思えば「難解ネーム」は、太古の昔からあった。
例えば「神日本磐余彦尊」をスラスラ読むには相当な教養がいる。
藤原高子なり藤原明子だって、まず正確には読めないし、、、、読めなくて当たり前でもある。

思うに、古代の漢字の渡来、近代の西洋語の概念の導入とは、ある意味で「キラネ」に似ているが、根っこの部分で相容れないものがある。
個人的な主観だと言ってしまえばそれまでであるが、
言葉に対する価値観に違背するような運用や体系は容認が出来ない。

漢字とは、表音文字では有るが優れて表記的であり、
その意味合いなりは、長い時間をかけた文化的な成熟度を表わす。
それらを「唾棄」しかねないような「キラネ」は到底許せないって思うのですよ。
漢字の持つ背景なり、文化へのリスペクトが感じられないのは、ドンキーとしか言いようがない。


この「伊藤ひとみ」さんの著作によれば、
今頃の親御さんは子供の名前を考える際に重視することは

名前の音の響き
画数
苗字とのバランス  


が重視され、漢字のもつ意味も考慮はされるがセカンダリーだという。でも一応は「良き字」が好まれますので、多少異論があるかも


ちょっと面白いっていうか「キラネのネーミング構造的体系化」って紹介がある。
この書籍の白眉みたいな部分でここだけはよみがいがある。


1.訓読みの一部切り取り

2.音読みの一部切り取り
3.難解読みの採用
4.珍奇名乗りの採用
5.置字の採用
6.漢字イメージの採用(必ずしも表意ではない)
7.熟字訓の分解
8.熟字訓の新規創作
9.外国語読み
10.外国語の漢字当て

実に素晴らしい!
眼光紙背に徹して考えるに・・・(大袈裟な)

最初の五号は古典的な命名手法であり「キラネ」と頭から断ずるものではない
しかし、最後の四号は漢字の文化破壊に等しい。

熟字訓とは「大和」のようにヤマトと読ますことをいう。
大がヤマで和がトではないことは明らかだが、秦和を「カナト」と無理当てする例がある。
あとは説明するのがバカバカしいのでやめ。

問題は6号の「漢字イメージの採用」
これは、ちょっと微妙なのですが、一定の範囲で許容可能だと思いますが、よき例示として

黒木華(はる)

芸能界の知力の水準ははっきり言ってバカにしていますから・・・
案の定「芸名じゃなく本名」だった。
華は花であり、春のイメージ。
ご両親は本当に善き名をおつけになったと感心する次第である。
陰陽五行においても・・・

東南西北
春夏秋冬
青朱白玄(黒)
龍雀虎亀

対で連想させるって延長線で考えれば、古典的な法則に従っています。

東彦(ハルヒコ)なる読みも同じ文脈。
ファンなので甘いと言われればそれまでだが、そういうご両親の知性に裏付けされた命名が女優としての彼女の才能を開花させた。


要するに「漢字に対する教育なり理解の著しい欠如」ってことが問題の根本だと著者は力説するのです!
頭ごなしに「キラネ」の子供に同情し、親を馬鹿にするだけでは豊穣な漢字文化は堅持できない。
著者は、そこまで明言するものではないが、漢字文化の懐の深さを理解できず、最後の四つのパターンに該当するような命名をする親は頭が悪いし、鳶が鷹を産む確率が低いと思えば、まともな企業等が採用面接はおろかエントリーシートすら読まない事の合理性を否定するのは・・・
やっぱり難しいでしょう。
子供の名前を見れば親のレベルが分かるって・・・



改めて倭国メダリストのお名前一覧(オスザルの名前には興味ないから....大和撫子だけ)で明らかに除外できるネーミングは割愛


遥香

万奈

侑果

美誠

聖奈

悠依

奈侑

希友(みう)

未来

有夢路

風南

実穂

楓奈

月海

心那

茉愛(まい)


メダリストになるには、珍解なキラネじゃだめなんですよ(^^)

少なくとも最後の四号に該当しそうなキラネはない。

親御さんがちゃんとした命名をして愛情こめて育成して今があるって事の証明です....キッパリ!


大抵は1号ないし2号に該当しますが、多少気になるのは「希友」

よく調べないと理解し難いし、アタシの感覚では「そう読むのか!」って第一印象では無理だった。

5号の例は「実穂」...あるいは「みのり」とよむそれぞれの漢字訓を切り貼りしたのならば結構凝った命名ですから、結構素晴らしい!

倭(やまと)は以前にも書きましたから講釈はやめ。

あえて言えば、3号かな....でも実に素晴らしい!!






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