2023年6月24日土曜日

なつころも

 昨年にもまして夏の冷感素材のウェアが界隈を席巻している、、、アタシも愛用しており、確かに冷感には違いない。



しかし古典的には、夏衣装は....以下引用


紗(経糸二本が一組になり、そこに緯糸が織り込まれるごとに経糸がよじれ隙間を作る織り方)
絽(三本、五本、または七本ごとの緯糸に経糸を絡めで織る)
羅(よく解りませんが、古式豊かな複雑な織り方、、、だそうな)



はやい話がまことに上品な「シースルー」

下襦袢との色襲なんかもオシャレの手法なんだろうが、大抵はおとなしく白襲。

着てる方はさほど涼しくはないが、見た目はそう見えるし、そう見えてるだろうという気持ちで涼やかな気分にさせる。



夏衣

薄くや ひとのなりぬらむ

空蝉の音に 濡るる袖かな(俊成女 続後拾遺集)



続後拾遺和歌集って?? 後醍醐天皇の勅撰集だそうですが...観たことも詠じた事もない。

和歌集としての出来栄えは解りませんが、この和歌は定番の夏衣に相応しい技巧の粋をつくし、特段気持ちが涼やかになるものでもないが、オトコに飽きられたんだなあ、可哀想って。


なつころもはうすいのがあたりまえ

うすいと言えば、蝉の羽

羽が衣につきものの袖を連想し、哀しみの涙に濡れて薄いが故にしほるれて、あまつさえ蝉の声が傷口をしみこみ、、、薄情なオトコをただただ恨むばかりに落ち込んでいます。







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