2018年12月8日土曜日

ダリア....あるいは天竺牡丹



原産地がメキシコと言われればそうだろうと
あの毒々しさはなんともホラーである。
江戸時代に長崎に流入したようであるが、なんとも即物的な命名
とこさらに詩歌にとどめようとは思わなかったようだ。
明治にはいり、斎藤茂吉は、歌集「赤光」のなかで、ダリアの連作を詠じている。
モチーフは禍々しくも、脳科病院に収監された精神異常の殺人(未遂)犯

ダアリアは黒し
笑ひて去りゆける狂人は
終にかへり見ずけり


原色満載のダリアには、黒蝶なる種類があるそうな。
名の通り、黒いダリア(正確には黒紅)
普通の感覚ならば、愛でようとは思わない。
特に、あの陰惨なハリウッドの殺人事件を知っていれば...

ええ!知らないのですか。
ならば、エルロイの「ブラックダリア」を読んでみましょう。
LAアンダーワールドの一端が垣間見えます。

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