2020年6月10日水曜日

フレンチテイストの「若草物語」








ボストンのマーチ家の四人の幼い淑女は...
最終的には夭折した三女以外は妻になり、母になったようです。
当たり前のように、夫はピューリタン白人...だと思います。
作家を目指す次女まで続編では結婚したらしい。


一方で、今世紀初めのロワールの名家ヴェルヌイユ家の四姉妹
なんとも理性(的だった)の民族らしく、彼女達が選んだ配偶者は

イスラム教徒
ユダヤ人
チャイニーズ
そして...カソリックなんだがアフリカン

大ヒット映画となったが、製作公開があと少し遅れたら
レイシズムやゼノフォビアの逆風の中でどうなったか判らない。


しかし、二匹目のウナギでも泥鰌でもいいが、
当たり素材を逃す手はない。
フレンチシニカルにしつらえた続編は、更に大ヒットしたそうな。
確かに、フランスじゃ(というかフランスだから)絶対に当たるように
巧妙な建て付け。
フランスの背骨って所詮はつくりもの
生粋フレンチとそれ以外のダブルスタンダード
四人の淑女妻も(この辺りはどうかな?)と思うのですが、
嫁しては異民族の夫に...内心はともかく従順

トリコロールに敬意を払うし、ラマルセエーズも歌えるが
所詮は異邦人...お家に帰ろうって旦那がいいだした。
そのまま一族が世界中に散らばって仕舞えば、お話にならない。
コメディはハッピーエンドに決まっています。
偏見や差別、蔑視を止揚しての博愛と寛容...ダイバーシティの
勝利ってところがこころあるフレンチの自尊心をくすぐったのだ。


フランス人でないと作れない映画です。
毎度の鬱陶しい理屈の多さが今回だけは心地良い!

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