2020年6月9日火曜日

YOSHIWARAミシュランガイド(4)




今日の副題は「オンナの起請文」

吉原の女郎の定年は27歳くらい
不健康不衛生な過酷な職業ですから、節季明けまで勤めが
出来る方が珍しい。
有期雇用契約に縛られた屋根顎付きとは言え、
諸費万端自前の個人営業主めいたものでもあるから、
背負ったバンスをはやく返済しないと、その前に浄閑寺に投げ込まれたり
意に沿わない定年後再雇用やら....

つまりは手連手管で馴染み客から搾り取るに如かず。
そのテクニックのランキング...今時のキャバクラやホストクラブで
通用するかどうかは知らない。


⬛️星なし番外

起請文を書く
神仏への誓いなんてええ加減なことは、謡曲でも分かること
三大願文なる曲目がありまして
安宅の弁慶の勧進帳なんて嘘っぱちもええとこ
白紙の巻物をそれらしく読み上げます
正尊では、義経へのテロ計画を疑われた頼朝の部下は
美文調の起請文をサラリと書き連ねます。
このあたりは性別に関わらずである。

⬛️星一つ

なんとか命の刺青
好いたオトコの名前を二の腕に...
実がありそうだが、誰にでも使えそうに彫るのがテクニック
領収書の「上さま」みたいなもの

⬛️星二つ

爪剥がし
本気ならば痛みにも耐えようが、所詮は演技
お付きの禿や振袖新造が代理を務めさせられたらしい。

⬛️星三つ

指切り
893ならば詫びの証しだそうですが、最近は流行らない。
遊女のマコトの極みなんですが、本気で指おとす馬鹿はいないし、
お付きのオンナたちもそこまでは付き合わない。
しかし、世の中よくしたもので、在職中に死去すれば、
簀巻きにして三ノ輪の浄閑寺に投げ込むと決まっている。
なんとも罰当たりなんですが、ホトケの小指を切り取り
間夫に与える...


本当に

遊女のマコトに卵の四角
あれば、晦日に月が出る

太陰暦だと、月末月初は、新月の闇夜に決まってます!

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