鑑....とは、昨今は鏡の字が使われますが、原典は鑑であり、こちらの方が居住まいをただしたくなる。
返点付きの漢文を横書されると、素直にアタマに入らないが....
唐書、魏徴傳「徴薨、帝後臨㆑朝歎曰、以㆑銅爲㆑鑑、可㆑正㆓衣冠㆒、以㆑古爲㆑鑑、可㆑知㆓興替㆒、以㆑人爲㆑鑑、可㆑知㆓得失㆒、朕常寶㆓此三鑑㆒、内防㆓己過㆒、今魏徴逝、一鑑亡矣」
唐帝国の皇帝李世民とそのベストアンドブライテストとの行状録が、貞観政要。
必携の帝王学書と言われるが。普通にビジネスリーダーシップのハウツウ本。
かなりお手軽ですから、さらにその解説版までを必要とはしない。
おすすめは多少値段が張りますが明治書院版。公立図書館には必ずありますし、借り手も少ない。
冒頭の一文は、皇帝の首席補佐官とも言うべき魏徴が亡くなり、それを述懐した太宗の嘆き節。
ボスにかように言わしめれば役人人生、これに尽きるものはない。
平明にいうと.....ヒトザルには大切な鑑が三つある。
我が身を写す姿見
歴史の移り変わりを述する史書
言動の範たる側近や友人
朕はその大事な鑑のひとつを失ってしまった...
確かになあ
服装の乱れはこころの乱れだし、顔付きに怒りや憂いが有れば臣下や民草は不安になる。
眼が死んでる宰相なんか....アイツで大丈夫かしら?って誰もが思う。
だから、しんどくてもシャキッとしないと
歴史に学ばす経験にしか...とはよくある話だが、
歴史に学ばないと経験すら活かせない...と最近思うようになった。
最後は言わずもがな。
皇帝はさしたる才能は要らない。ただ佞臣を遠ざけて耳の痛いことしか言わないヒトザルを周囲に集める事だけ。あとは後継者の目利きかな。
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