NYのメトロポリタンは閉鎖中。
主役クラスは食うには困らないだろうが、裏方やその他大勢組は大変だろうなあ....なんとか給付金や雇用調整助成金をアメリカンでは貰えただろうか?
新作上演が無いと言うことは、ライブビューイングの番組も過去の使い回し。
調べるに、2006年からこの企画はリリースされています。
定番からオペラ初心者には初耳作品まで...累計で百作品以上になります。
ラインナップを数えるに
カルメン
椿姫
トスカ あたりが三回組の人気番組
毎年これらのどれかが舞台にかかっている。
今年の使い回し番組編成の一番手が「カルメン 」
過去三回の上演のなかで一番古いバージョンを選んだようです。
全てのカルメン を観た訳ではないが、このエリーナ・ガランチャのカルメンは実に素晴らしいし、上演全作品のファン投票第一位!も納得しますが、アタシならば別の作品を選んだかも
アタシにはつまらないメリメの小説を、かくも大胆に換骨奪胎して奔放通俗なドロドロ邪恋劇に仕立て上げたビゼーの腕前たるや...
幕間毎に印象的な間奏曲をいれて観客のイメージをふくらます。
今回は更に演出で間奏のあいだにバレーダンシングをもちこみ、これでもかって!
ガランチャは舞踏の才能もあり、その辺りが舞台の完成度を上げたようです。
原作はフランス人がスペイン旅行で遭遇した死刑囚ドンホセの身の上話を語って聞かせる風。
性悪尻軽なジプシー女のカルメンに翻弄されるところはオペラと同じだが、恋仇の闘牛士のエスカミーリョは遠景に過ぎないし、恋する清純な村娘のミカエルなんか影も形もない。
改めて原作をひろい読みするに、死刑囚のドンホセはバスク人。
カルメンはいわゆるジプシー
それを語るのがフランス人....なんともコスモポリタンな風景です。
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