2021年7月14日水曜日

なりあがりの末路

 文官の「戦犯」をあげつらうこと...これで四人目だが、ネタにする程のタマかどうかはまだ悩んでいます。




松岡洋右(山口県出身の外交官)

悪名しか聞き及ばない人物だが、彼の子息はアタシの最初の奉公先の先輩社員だった。当時は有名人の子弟の入社や在籍が結構ありましたからあまり気にもとめなかった。

松岡洋右は帝大を歯牙にも掛けないで、独学で「外交官領事館試験」に合格した事は知っていたが、非常な誤解があった。

戦前には良き意味での「倭国版科挙」...つまり高等文官試験(高文)制度があり、松岡のような没落ブルジョワジーの末裔で食い詰め留学生上がりでも、末は大臣にでもなれるようになっていた。

しかし、高文は戦後の司法試験や外交官試験までも包含した全てのキャリア文官の採用試験制度であった。

従い松岡の合格した試験は総合職ではなく一般職採用試験だったということ。

キャリアとノンキャリアのカースト制度の苛烈さは今以上に凄かったらしくて...その恨み辛みが後年外務省退官後近衛文麿との縁で松岡が外務大臣に就任した際の有力キャリア追放人事の背景にあったのかも....って勝手な推測。




松岡の悪行は


連盟脱退

三国同盟....の二枚看板


松岡だけが積極推進した訳でもないが、まず連盟脱退は明らかな判断ミス。

満州での特殊な権益は認められたんだから、どっかの大国のように「勧告なんかは単なる紙切れ」とそのまま居直ればいいのですよ。

当時の大日本帝国はたった四つの「常任理事国」。グダグダ文句の多い中華民国は単なるヒラ加盟国。なんだかんだと長丁場の交渉で時間稼ぎと既成事実の積み重ね...これまた国際政治の常套手段です。


三国同盟はなあ...

巧緻な連衡合縦なんてものではなく、単なる切り取り強盗の目論見でしょう。

WW1の際に日英同盟にかこつけてプロシアの極東や南洋理念を濡れ手に粟的に掠めとった旨みを再び。

フランスは降伏、イギリスは落城寸前。東部戦線の快進撃をみれば、早く独伊陣営に加わらないとおこぼれにあずかれない....

だから慎重論で同盟気運が衰退していたのに「バスに乗り遅れる」って、、、


まるで泥棒ネコだし、なんかね?この大新聞の論調!




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