無論ハリウッドがリメイク権を買ったはずだ。
いつもの小理屈が煩わしくならない小粋なフランス映画。
ある種の鉄板素材なバックステージものでもあると同時に、映画あるいは舞台ビジネスの新しいモデルのアイデア提供でもあるんです。
誰しも歴史的な瞬間を同時あるいは追体験してみたいって願望があり、その実現方法のひとつがタイムトラベル。
科学的な可能性は知らないが、ヒトザルは可能な事のみ空想するという。
で、疑似体験できるビジネスを始めたのが「時間旅行社」
顧客の要望に合わせて舞台装置(セット)をつくり、俳優がそれらしく演じ、クリエイター達がもっともらしいシナリオまで用意する....
デジタル時代についていけなくなったイラストレーターは、職を失い、妻にも見捨てられ....みかねた息子は「時間旅行」をプレゼント。
主人公がもう一度再現したいのは
1974年のリヨンのカフェ「ベルエポック」
その時そこで...マリアンヌ(実は今の妻)に出会った。
我々はスクリーンの向こうの作り物の世界を見ているが、作り物の世界の主人公は、更にその作り物を疑似体験し、主人公と疑似体験の世界をコントロールするクリエイター達をも我々は観ている。
それに加えて疑似体験を提供する映画人達の実生活(らしきものだがそれも「擬似」かも?)も描かれて、一見複雑ながら...実はわかりやすいマトリョーシカめいたおはなし。
ニヤリとするエンディングがフランスらしい洒落
ヒロインの、ファニーアルダンはいくつになったか知らないがまだ美しい。
イザベルアジャーニはデブになり、カトリーヌドヌーブも老いてしまい、イザベルユペールは毒素を撒き散らかす....もう彼女しかいない
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