倭国の公開時のサブタイトルは「エニグマと天才科学者の秘密」
まるでハリーポッターシリーズみたいだが、こちらはファンタジー系お子様ランチだからプロ映画鑑賞家としてはコメントしませんが.....
倭人が思考停止状態に陥るのが、オリンピックメダルとノーベル賞の受賞。
たまたまノーベル氏の遺言で決められた分野での栄誉であって重要な学問分野を全網羅しているわけではないし、数学ならば(権威を誇る賞が複数有るが)フィールズ賞。コンピュータサイエンスならば、チューリング賞。
業績を顕彰する程度に於いて優劣はありはしないし、今や賞金額は同じ程度の百万ドル!
多岐な業績と卓絶した才能にも関わらず半世紀あまり虐げられ忘れ去られていた天才英国人ですが、知る人ぞ知る生涯を描いたのがこの映画。
しかし、オリジナルタイトルが理解されないと思ったもんで、ハリーポッターシリーズに習い....なんだか並べると誤解しそうだし、センス疑います。
アタシだって文系IT技術者の端くれだから「チューリングテスト」の事くらいは知っているが「イミテーションゲーム」が本来の名称とは知らなかったから、なんか間違った深読みをしてしまった。
文系から理系を渡り歩いた独立数学者なる肩書の森田真生氏の「数学する身体」を読む。
数式の出てこない数学書は大好きなのです。
その第二章に登場するのが、アランチューリング
功績の偉大さはアタシには判らないが、コンピュータの父だということや、規律厳格な全寮制パプリックスクールに有りがちなゲイだということも知っていた。
そんな事よりも、彼の論文(1950年)に書かれた「イミテーションゲーム」....二人の回答者はそれぞれに真と偽を回答することにより、質問者を困惑させようとし、質問者はそれをかいくぐり真実を見極める、、、ような事を機械(マシン)は可能か?という命題の提唱。
つまり、彼は「AIの祖父」なわけです。
日進月歩の世界の割に、SF世界はさておきAIの現実的な進歩は遅々として進まなかったように思えますが、やっと最近ひなり、、、
ひとえにチューリングへの迫害が進歩を妨げた....と。
エニグマの暗号解読のためのチューリングマシン研究のためにプリンストンでの留学を中断し、引き止めを振り切り帰国したことがそれからの歴史にとって、よかったのか悪かったのか?
実に微妙ですし、歴史のイフを酒の肴にしてもしょうがない。
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