2022年1月2日日曜日

ハンサード

 Hansard ......なんだか特別な使い方をする英単語のようです。



時代は1988年

場所はロンドンの郊外

登場するのは二人だけ(サッチャーの側近議員とその妻、過去には一人息子がいたらしい)


ただただ夫婦の悪意な皮肉や当て擦り、上品な罵声の応酬だけの99分の会話劇

言葉の格闘技ほど面白いものはない筈だが、ナショナルシアターが扱うだけあり、一筋縄ではいかない。


NT Live 2021 | Hansard (22 Aug 2021)リンクyoutu.be

サッチャーの首相在任期間は79年から90年

新自由主義を掲げて痛みまみれのイギリス再生に取り組むが、本業はオックスフォード大で化学専攻。経済学は趣味の世界だしその後弁護士の資格も取得したようです。


劇のタイトルや登場人物からして、サッチャリズムがテーマのポリティカルドラマと勘違いしたアタシが愚か.....たしかにその時代の政治のエピソードを知らないと洒落が判らない。

劇場でも小屋でも、なにが悔しいといって観客の爆笑が意味不明な事だ。

だんだん不愉快になってくるし、どうも88年のサッチャー教育改革法がキーワードのようだが、なんだかさっぱり判らない。


そこで、、、眼と耳は舞台に向いているが、灰色の脳細胞は全く別の思い出に浸り出した。

サッチャー退任の頃あたりだが、当時のアタシのボスは強烈な読書家だった。

毎週八重洲ブックセンターでハードカバー本をメカタで買う。

本当に読んでいるのかどうか......!?


しかし、この時代ほど本代が助かった事はない。

興味あるヘビー級の人文科学・社会科学系の書籍はボスからお借りすればいい(^^)

それに尊敬に値するボスの本の読み方の片鱗に触れる事も出来る。

サッチャー回顧録が出版されたのは93年くらい。


お読みになりましたか?

無論

如何でしたか?

面白いが当時の政治イシューなり政界事情に通暁していないからかなりは読み飛ばしたよ


つまりそう言うことだ。

結果として回顧録はお借りしなかったと思いますが、そんなこんなで爆睡との闘いが前半戦

後半に入り、一人息子の自裁にまつわる夫婦の葛藤(背景に教育改革法問題があるのだが、この辺りはまだ意味がわからない)となり、やっと舞台に集中できるようになった。


高踏な舞台だと思うが、アタシには無理です。

倭国で上演するのも不可能。倭テイストに換骨奪胎するしかないが....どうなんだろうなあ?



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