Hansard ......なんだか特別な使い方をする英単語のようです。
時代は1988年
場所はロンドンの郊外
登場するのは二人だけ(サッチャーの側近議員とその妻、過去には一人息子がいたらしい)
ただただ夫婦の悪意な皮肉や当て擦り、上品な罵声の応酬だけの99分の会話劇
言葉の格闘技ほど面白いものはない筈だが、ナショナルシアターが扱うだけあり、一筋縄ではいかない。
サッチャーの首相在任期間は79年から90年
新自由主義を掲げて痛みまみれのイギリス再生に取り組むが、本業はオックスフォード大で化学専攻。経済学は趣味の世界だしその後弁護士の資格も取得したようです。
劇のタイトルや登場人物からして、サッチャリズムがテーマのポリティカルドラマと勘違いしたアタシが愚か.....たしかにその時代の政治のエピソードを知らないと洒落が判らない。
劇場でも小屋でも、なにが悔しいといって観客の爆笑が意味不明な事だ。
だんだん不愉快になってくるし、どうも88年のサッチャー教育改革法がキーワードのようだが、なんだかさっぱり判らない。
そこで、、、眼と耳は舞台に向いているが、灰色の脳細胞は全く別の思い出に浸り出した。
サッチャー退任の頃あたりだが、当時のアタシのボスは強烈な読書家だった。
毎週八重洲ブックセンターでハードカバー本をメカタで買う。
本当に読んでいるのかどうか......!?
しかし、この時代ほど本代が助かった事はない。
興味あるヘビー級の人文科学・社会科学系の書籍はボスからお借りすればいい(^^)
それに尊敬に値するボスの本の読み方の片鱗に触れる事も出来る。
サッチャー回顧録が出版されたのは93年くらい。
お読みになりましたか?
無論
如何でしたか?
面白いが当時の政治イシューなり政界事情に通暁していないからかなりは読み飛ばしたよ
つまりそう言うことだ。
結果として回顧録はお借りしなかったと思いますが、そんなこんなで爆睡との闘いが前半戦
後半に入り、一人息子の自裁にまつわる夫婦の葛藤(背景に教育改革法問題があるのだが、この辺りはまだ意味がわからない)となり、やっと舞台に集中できるようになった。
高踏な舞台だと思うが、アタシには無理です。
倭国で上演するのも不可能。倭テイストに換骨奪胎するしかないが....どうなんだろうなあ?
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