2022年1月22日土曜日

日本 戦争経済史

 公共図書館はこういう書籍こそ揃えるべきだが、、、仕方がなく私財をなげうち贖った。




アタシの常套文句が「カネは先議事項」
こう言えばまず反論はないのですが、その割に戦史図書って「戦費」論はまず見かけない。
英雄的な前線の戦闘やら最先端の武器の開発やら活躍も、先ずはオカネがあっての事。


そもそも「戦費」の定義がハッキリしない。

一般的には軍事費と言われるが、ダイレクトコスト以外の間接費の把握範囲で幾らでも変わるし、変に隠蔽して軍事費を過小に見せかけている国もある。


ハッキリさせても、貨幣価値の変化もあり比較対比が難しい。

そこで、戦争とは政府による大規模な消費活動だと考え、GDP対比で歴史的に鳥瞰してみるに....

19世紀の戦争は「牧歌」的

せいぜいGDP対比で数%の世界。

その意味で二十世紀初頭の日露戦争の倭国の20%強は驚異的。

総力戦の萌芽が見られる、、もあるが、国力にあるまじき無謀な消費を行ったという事であり、デザインされた帝国主義戦争というよりも背水の陣以外の何ものでもない止むに止まれぬ防衛戦争であることの証明

そして、WW1ともなれば軒並み半分くらいになり、まさしく総力戦。

世界が変わった。

WW2の景色も同じであり、、、戦争は軍人だけに任せて良いものではない。つまり「財政、産業、内政、外交の総合力で決まる」と喝破したチャーチル(それ以前にクレマンソーも同じことを言っています)はやっぱり凄い洞察力があったのです。





戦費の獲得手段には色々あります。


増税

通貨の供給

内債の発行

外債の発行

その他


どれをとろうが最終的にツケを払うのは国民。

戦前の国家予算の三割が軍事費と同じく三割が公債償還費用(日露戦争のツケ)

暗い時代であったことは容易に想像できます

税負担率も高くて、、社会福祉が貧弱



To be continued 



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