2022年1月19日水曜日

蝋燭は最後に二度輝く

 


どういう訳だか、アタシ好みな作品が一気に小屋にかかりました。

目移りしますが、先ずはこの方から、、、

ハリウッドでいまや一番尊敬される映画人だそうです



御歳九十余りにして、まだ「現役」なんだ!
さすがに老いは隠せないが、ここしばらくの作品(彼が役者として登場する場合)には、明らかな共通項がある。






地位や名誉や金銭という事でなくて、家庭を含めて人間関係的に成功した人生とは言い難いまま老境に迎えた主人公(無論演じるのはイーストウッド)が、最後に一花咲かせてみよう的な作品ばかりが並びます。


最初のグラントリノが2008年製作。

彼はすでに後期高齢者の時の作品。

ビックスリーの工場勤務をリタイアし、ひとり住まいだが、もはや周りはアジア系移民ばかり。

癌で余命幾ばくもなく、子供や孫とは疎遠な中であるが、アジア人の少年と心を通い合わせ、、、なんておはなし。結末は多少衝撃的だが、彼にとっては予定調和。


次はアトランタブレーブスの伝説的なスカウトだが、前立腺もあやしく視力も衰え、往年のキレはない。

引退が脳裏にチラつく

俊敏な弁護士の一人娘とはわだかまりがあり、、、しかし、親娘の絆は起死回生のドラマを生む


かつての名園芸家も、老いては駄馬にも如かず、、、なんだが、ふとした事から麻薬の運び屋に転身し、それなりの稼ぎを得て.....孫の大学進学費用なんかの工面もお茶の子さいさい

もっとも悪の栄えた試しはなく、刑務所で園芸労役を送る羽目となるが、結構楽しそうです。


で、今回は最後の最新作

元ロデオスターでいまや落ちぶれた主人公が、メキシコシティからテキサスまで少年を送り届ける、、、それなりにスリリングなロードムービー

エンディングとしては、これらの中で一番のハッピーエンド。


けだし、蝋燭は燃え尽きる最後に一番輝くのです。


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