素直に賞でる
反語的に愛でる、、、、歌人によりさまざまな詠唱
なべて世は花咲きぬらし
山の端を薄紅に いずる月影
作者は木下長嘯子
レッドムーンって禍々しいから「ルナロッサ」と言い換えます。
ブルームーンは大気中の塵芥の影響だから、いささか非環境的。あまり喜ばしくはない。
他方、ルナロッサ、、地平線あたりの月は散乱しにくい赤色だけが視野に入りやすい、、、普通に自然現象です。
16世紀末の秀吉縁故の歌人にはそんな知見はあろうはずがなく、一面満開の桜花群が月の光まで紅に染めていると、、、官能的だし耽美的だし、、、幻視の世界かもしれません。
花ではなく月を詠う和歌のようにも思えますが、歌題は「暮山花」です。
技巧としては、二句切れの倒置法。
ルナロッサが実景であり、ルナロッサで薄紅の山の端の色彩りは一面満開の桜は想像のたまもの
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