本年度最高のフランス映画の問題作です。
タイトルの「サントメール」はフランス北東部のフランドルと国境を接するような白人居住の海辺の田舎町
セネガル出身の若い女性の嬰児殺しの現場。
セネガルは、西アフリカのフランスの旧植民地で1960年頃に独立。多くの移民がフランスに移住しており、狂言廻しの女性作家(兼教員)もセネガル出身。
王女メディアは嬰児殺しをクライマックスとするギリシア悲劇の古典。委細はリンク映像を、、、
マリアカラスとパゾリーニのコラボレーション
寛容と多様性、、、ECの理念なんて一歩裏側に回れば綻びだらけだし、建前の理念にさえ平気でオブジェクション!と口にする事を躊躇しなくなってきた。
フランスですら、旧仏植民地にルーツをもつ居住者に対しては協定により一定の配慮がされている筈だが、内実は変わらない。
セネガルの中流以上の家庭でフランス人以上に仏語を喋るだけの教育を受け、野心と希望を胸にパリにやって来た被告女性。
所詮は異邦人だし、たまに母国に帰れば疎外感
アイデンティティの喪失の果ての我が子殺し、、、なんだが、何故殺したのかを含めて殺意は認めない(或いは自覚がない)
まるで「太陽が眩しかったからアラブ人を殺したムルソー」にある意味似ている。あくまで「ある意味」でしかない。ムルソーは不条理を不条理のまま受け止め従容とギロチン台の階段を登った、、、のだが、この裁判劇でさは、真面目で真摯な判事と被告代理人はその不条理に正面から対峙する。
実話だとされますし、その公判記録の相当部分が映画シナリオの骨格となっているらしい。
つくりものではない緊迫感ある裁判劇で、法廷ドラマとしてこれ以上のものは、、、見たことがない。
翻って倭國の痛ましい惨状
毎日のように、幼児虐待や育児放棄果ては嬰児殺しまで末世の様相。それぞれに事情があるのだろうが、耳にする限りは身勝手な形而下学的な背景説明ばかり。
修羅にいたる道程は皆目解らない。
ネグレクトやイジメ殺しに理由はいらないのだろう。
メディアはかくも簡単に衝動的行動だと、、、
まあそうなのかもしれない。
加害者の心の闇に迫ってもなんにもないみたいだから、ひたすら厳罰による抑止力強化を
異次元の少子化対策として「近親殺人傷害死体遺棄領得等処罰法制」の立法化を望みます。
かつての尊属殺人罪のように死刑と無期懲役刑だけだと意見となりますから、50年くらいの有期刑を加えれば合憲でしょう
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