2021年1月23日土曜日

絨毯屋さんはかくもえげつなく...

 




アタシって、信じがたいでしょうが、商社マンだった事がある。
無論売り買いはした事ないし、商品もろくに知らない....

別におかしいことでもなく、友人は名門のなんちゃら証券に優秀な成績で入社(したとおもいます)が、
株券も債券も、売り買いはおろか見たこともないまま、退職しました。

池上恵さんのブログを読んでいまして・・・ちょっと「違和感」を覚えたもんでネタにしよう。
正確には「イスタンブールのバザール」の商法のことをいいますが、
有り体に言えば「詐欺商法の代名詞」ですとネットでは散見されます。
脇の甘い観光客を言葉巧みに店内に誘い込み、絨毯を法外な値段で売りつける・・・


しかし、商社マンの世界では、別の意味で使うんですよ。
さすがに中東の専門家の池上さんも「業界隠語」まではご存じなかったかもしれません。



商品の売り買いって、簡単で単純な商売です。
安く仕入れて高く売れば、サルでも儲けることが出来ます。
もっとも、勘違いしてはいけないのは「仕入れるとか売る」という言葉の意味。
プロ同士のビジネスは即時売買ではありませんので「掛け」のタイムラグが有る。
王道は「商品を引き渡す前に現金をもらう」こと。
小切手や手形やLCは、現金相当物であっても....現金そのものではない。


何事においても「買うほうが強い」
高く売るのは難しいので、安く買い叩くのが腕。
よくあるのが売値買値の応酬・・・・段々にお互いの幅が狭まってきて、やっと合意
ここまでは1stステップ。

値段が決まれば事は終わる....なんて素人の世界。

次からは延々と細かい取引条件の交渉が始まる。
当然後払いは譲らない。さらに支払い期限を先延ばしする。
銀行間決済だと、手数料をどっちがもつか・・・・価格以上に難航する場合がある。
売る方は必死(だって、とりっぱぐれリスクありますから)

やっとのことではなしがまとまり、絨毯の梱包を指示する。
あれやこれやと瑣末な仕様を指示し、やっとのことで汗だくの梱包が終われば・・・・


ところで、今日は大安だし、もう少しまけてもらえませんかねえ
別に断っても構いませんが、せっかくの梱包が無駄になりますわなあ(^ ^)

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