2021年9月1日水曜日

アフガンを思い浮かべながら観るイラン映画館

 あえて反語的に...予算がなくてやりたいことがやれない苦労なんかよりも、やりたい事が検閲の縛りで表現できない.....このハードルを手練手管を含めてかいくぐることで藝術は進化した。


神戸の場末の映画街...淀川長治さんがこよなく愛した映画の聖地はいまや貧民さびれ街とまでは言わないが、かなり場末。

最盛期には「西の浅草」に相応しく、映画館だけで20館あまり、、、、
今や舟券売り場だけにはヒトザルが集まるが、、、
あとは大衆演劇場のおばちゃんだけ。


意識高い系な阪神間セレブ気取りの映画ファンには背を向け、ひたすら大衆娯楽に徹するB級品ばかりの上映館。

実はスクリーンは二つあり、片方は....まだあるんですよ!ピンク映画専門(プロ映画鑑賞家でも入ったことがない)

さておき、、、なんとまあ、イラン映画二本立て興行


イラン映画『ウォーデン 消えた死刑囚』予告編動画『ウォーデン 消えた死刑囚』は2021 年1月 新宿 K’s cinema 他にて全国順次公開!イラン映画賞:作品賞・撮影賞・主演男優賞・ヴィジュアルエフェクト賞イラン映画批評家&脚本家賞:作品賞・監督賞・脚本賞・美術賞・創造的演技賞ファジル国際映画祭:審査員特別賞キャスト:ナヴィッド・モハマドザデー パリナーズ...リンクyoutu.be

映画「ジャスト6.5 闘いの証」予告編(60秒)映画「ジャスト6.5 闘いの証」作品情報:https://eiga.com/movie/91883/劇場公開日:2021年1月イラン警察と麻薬組織のモラルなき戦いを臨場感たっぷりに描いた社会派クライムドラマ。薬物中毒者であふれるイランの街。イラン警察のサマド率いる麻薬撲滅チームは、麻薬組織の元締めナセル・ハクザド...リンクyoutu.be


80年代後半以降、キアロスタミ監督が注目されて、チラホラとイラン映画が倭国の意識高い系な小屋にかかるようになった。
所詮は大衆芸術なんだから、気取らずに娯楽性の中に社会性をビルトイン、、って当時は冷ややかに思ったものだが、やっと実作が追いついてきた。
駄文は後者の映画に限定します....

イランの隣国タリバン支配のアフガンは世界の阿片の生産量の八割。結果的に阿片の押収量の大半はイランの麻薬取締部門による。
つまり、イラン経由で世界中に伝播されるのです。
凄まじい闘争....これがメキシコが舞台ならば大量の血が流れるだけの殺伐とした風景にしかならないが、イランの風景はそれ以上に葛藤的。
捜査当局の活躍で密売組織のトップはネックハンギング。しかし、麻薬の蔓延は止まるを知らない...って絶望感で映画は終わる。

東京国際映画祭でいくつかの賞を得た佳作
毎度はシカトしていた映画祭だが、これからはチェックしてみるかな

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