倭国の船舶(軍艦)には一定の命名ルールがあるが、慣例的.....明治帝の御意向もあり人名は使われない。
不祥の事態発生を慮り、、という御意志だそうだが、その人物が醜聞を起こすと艦名に傷がつくって意味ではなく、軍艦の常として沈没等が起こりうる以上、非礼となりかねないという意味だそうだ。
さすがのご配慮です。
とは言え、海軍史上最凶の艦名と言えば「畝傍」
因みに一番幸運な名前は駆逐艦「雪風」。なんせ19隻あるシリーズ艦の中で数々の海戦を戦った唯一の生存艦にして、戦後は中華民国の旗艦にもなった。
盛名は「ゆきかぜ」として自衛艦に受け継がれているが、山や川の名前は結構採用されるが「うねび」の可能性は限りなく...ない。
故事をひけらかせば、、、日清戦争前に海軍力増強の観点から欧州に発注された三隻の艦艇のひとつが「畝傍」ところがシンガポール沖で消息を断ち.......なんかバミューダトライアングルの東アジア版
大枚150万円の建造費が吹っ飛んだわけだし、正面装備に穴が空くのはもっと痛い。
しかし、、、不思議な事があったものだ。
なんと120万円の船舶保険を付保していたので、急遽代船建造が手配できたのです。
通常国有財産には損害保険は付保しないと理解しているし、なかんずくバトルシップの保険を引受ける保険会社があるはずが無い(損保の世界では戦争危険は絶対免責事由)
保険は元来「発生の可能性は低いが発生すればその損害に堪え難い貧者のリスクヘッジの手段」である。
お金持ちは保険付保はしませんし、某大手宅配便会社も自賠責保険以外の自動車保険は付保していないはずです。
当時の倭国は貧乏国だし、、、それに回航の間だけの保険だから、ロイズも引き受けたのでしょう。
代替建造された「千代田」は、黄海の海戦や日本海海戦でも奮戦し、リリーフの役割を充分に果たした。
保険付保がなかりせば......それでも戦闘には勝ったと思いますが、戦時経済への貢献が高かったことには異論はないだろう。
担当者のスマッシュヒット❣️
注 お写真はWikiからお借りしました 多謝