2020年5月18日月曜日
昭和史のB面(4)....配偶者の選び方
まるで、戦争前の近衛新体制での「国民精神総動員」運動を思い出します。
厚労省は、内務省の流れをくむ牧民官の伝統があるのか、
瑣事に渡って余計なお世話だ。
誰も文句を言わないのが、不思議を通り越して「不気味」だわ。
コレもまた..いつか来た道かしら?
健全で活力ある市民社会なんだから、言われなくとも
やるべき事はやるし、一部の不逞市民には何を言っても
やるべきことがやれないしやらない。
昭和14年のこと
有り難くも「結婚十訓」なるガイドラインが発表された。
曰く...
一生の伴侶として信頼できる人を選びませう。
心身ともに健康な人を選びませう。
お互いに健康証明書を交換しませう。
悪い遺伝のない人を選びませう。
近親結婚はなるべく避けることにしませう。
なるべく早く結婚しませう。
迷信や因襲にとらはれないこと。
父母長上の意見を尊重なさい。
式は質素に届けは当日に。
産めよ殖やせよ国のため。
ナチスの配偶者選択十箇条の焼き直しだとは
皆さんが書いていますが、原典の引用を見たことはない。
ネット市民のレベルがよくわかりますから
親切なアタシはオリジナルを調べた上で大公開!
⬛️⬛️ 夫選びの10カ条
1 ドイツ人たることを自覚せよ
2 精神と魂の純潔を保て
3 身体の純潔を保て
4 遺伝上の欠陥がないのなら、独身でいてはならない
5 愛情のためにのみ結婚せよ
6 ドイツ人として配偶者にはかならず同種あるいは類種の血の者を選べ
7 配偶者を選ぶときは、その先祖を調べよ
8 健康は外見的な美しさよりも重要である
9 結婚相手には遊び友達ではなく伴侶を求めよ
10 できるだけ多くの子供を望め
焼き直し版の馬鹿馬鹿しさに比べて、
さすがに世界に冠たるアーリアンだと...感動の域に達しそう。
かなりな部分が換骨奪胎されていますが、
最後の「多産の勧め」だけは共通していますし、
優生学的見地もまた然り。
しかし、結婚観の思弁性の高さには相当な違いがあるが、
作者の知力なり見識の差なのか...
あるいは、民族のもつ結婚観という可能性は...よくわかりません。
担当官の力作にも関わらず、この結婚十訓が顧みられることはないが、
最後の一項だけは未だに度々の舌禍事件を生む。
未だにこのドグマの呪縛の元にあるということならば、
新しい生活様式なんかもそうなるのかしら?
今後四年程度はこれが常態化するって言う専門家もいますから、
面倒な話しだわ
このなんちゃら運動は昭和12年に始まり、敗戦まで...
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