2020年5月12日火曜日
マルクスボーイやエンゲルスガール
どういうわけだか、猪木正道氏の「共産主義の系譜」が手元にあった。
今更ながら、革命幻想に浸るわけでもなく、
名著ですから、真面目によみかえしている。
手元の角川文庫は、70年に買い求めたらしい。
当時の記憶はないが、反共政治学者の代表作を買い求めるとはなあ...
実のところ、よく分からないのがマルクス主義
エンゲルスですら誤解したと言われるマルクスフィロソフィーって
いったいなんなんだろう。
ヒトザルは進化しますから、思想的立場も変化する。
初期の論考が以降に乗り越えられ捨て去られたかどうかは
本人証言がない以上、わかりはしないか。
マルクスの初期論考の瑞々しいヒューマニズムなほとばしりって
こころ揺さぶられますよ。
あの「経済学哲学草稿」って...信じ難いが
ヒューマニズム宣言です。
喜びであるはずの労働から人間疎外が生まれる....
親の気持ちは不肖の子供にはわからない。
一神教にありがちな國體明徴思想って共産主義も例外ではない。
真意を理解しないまま・されないままに、世界から消え去りました。
けだし当然な体制崩壊。
レーニンはともかくとして、トロッキー、スターリンのいずれもが、
正統的な後継者かどうかは疑わしい。
宗教の正統争いみたいに、部外者には馬鹿馬鹿しいだけ。
倭国でのマルクス・エンゲルス全集は、昭和二年に
刊行されました。
碩学を総動員しての翻訳と浩瀚な...としか言いようがない。
モガやモボの向こうを張って、マルクスボーイや
エンゲルスガールが、まだ闊歩できた良き時代。
因みに半藤さんのB面昭和史には、エンゲルスガールは
登場はしますが、ステッキガール、円タクガールと並んで...
その程度のものだったのかな?
普通に考えれば、左翼思想かぶれの若い女性なんだが...
よく知らないが、秋葉原にはお散歩に付き合ってくれるメイドめいたJKが
いるらしいが、ステッキガールとはそのはしり。
お散歩だけで終わるのかどうかはしらない。
円タクガールなる存在は知らなかった。
半藤さんによれば、当時のタクシーにはドア開閉係な助手が
乗務していた。
走行中意気投合すれば、自由恋愛とかなんとかって
ビジネスモデルとのこと。
なんともコメントのしようがない
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