2022年11月30日水曜日

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 グルメ映画あるいは料理映画なるジャンルがある。実質的な主役が「料理」だということ。




お一人様1250ドル(チップ込み)の予約の全くとれない孤島のレストランが舞台。

お客さまが12名とは、、、かのアガサの著名ミステリーをイメージさせます

あれ?十人だったかも



しかし、果たしてこれがお料理映画かしら?



一番正統的なお料理映画である「バベットの晩餐会」の対極に位置する映画かも



こちらのほうの主人公のヒロインはパリのカフェアングレのシェフ。

19世紀末の頃、女性ながらパリ最高峰レストランのシェフとは、、、並大抵の事ではない。

しかし、パリコミューンの敗残からやっとの思いでデンマークに逃亡......

ある僥倖から一万フランの金銭を得た彼女は自分自身の想いのために晩餐会を開催する。

そして居並ぶ貧しい村の客人達を至福あるいは恩寵の世界に導くのです。

ある意味で、鉛の舌と分厚い財布だけのブルジョワへの復讐だったかも、、、、


いやいや、この「メニュー」なる映画も味覚音痴なブルジョワへの復讐譚です。

アガサのミステリーらしい結末でした(これ以上は書けない)


.....


余談ですが、映画の主要なエレメントでもある料理あるいは食事。でもこれを主題とした映画はオスカーではかすりもしない(^^)

ざっと調べた限り、作品賞は皆無。

外国語映画賞では「バベットの晩餐会」だけ。

倭国のお料理映画は、、、アタシが推奨するのは「かもめ食堂」だけかな




因みにバベット女史のメニューが以下です。

いささか古風ですが19世紀末ですから、、、


1. ウミガメのコンソメスープ
アペリティフ:シェリー・アモンティリャード
2. ブリニのデミドフ風(キャビアとサワークリームの載ったパンケーキ)
シャンパン:ヴーヴ・グリコの1860年物
3. ウズラとフォアグラのパイ詰め石棺風 黒トリュフのソース
赤ワイン:クロ・ヴージョの1845年物
4. 季節の野菜サラダ
5. チーズの盛り合わせ(カンタル・フルダンベール、フルーオーベルジュ)
6. クグロフ型のサヴァラン ラム酒風味(焼き菓子)
7. フルーツの盛り合わせ(マスカットなど)
8. コーヒー
9. ディジェスティフ:フィーヌ・シャンパーニュ(コニャック)

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