隠蔽捜査シリーズで知られる今野敏氏
文学部出身だが、中国文学を学んだ訳ではないし、最近必要があってか漢籍の勉強を始めたらしい?
前作のタイトルは「晴明」
二十四節気のひとつで丁度今時分。
うららかな春だと言うのにそぼ降る雨に打たれてこころが折れそう。
ねえ、僕ちゃん!居酒屋は何処だい?
あのムラにあるよ、と指さす
事件のヒントでもなんでもないし、ただ横浜中華街が登場するだけ。
旅人は挫けそうだというが詩想としてはなんか気分が良くなる唐代の詩人杜牧の名作です。
そして最新作は「探花」
浅学菲才だからこれだけではなんだか解らない。
状元
傍眼
探花.....と並べてくれるとなんかイメージが湧く(その程度なら分かるのです。状元なる言葉は記憶にある)
状元とはハンモックナンバーが一番のこと。つまり科挙の最終試験である殿試での成績順位が一番のこと。以下上記のように続く。
皇帝臨席のテストであり、採点は皇帝自ら、、、は建前で実際は試験官が予め順番をつけておく。
しかし、稀に気まぐれ思いつきで皇帝が差し替えることがあったらしい。なんにしても最難関の最終試験だから甲乙つけ難いはずだ。
ウィキには歴代の状元の氏名の一覧があるが、知っているのは宋代の蔡京(希代の佞臣)と文天祥(こちらは大忠臣)くらい。
試験の結果で能力や才能は測れないのですが、科挙千三百年の歴史でたった五百人しかいません。
この警察ミステリーも「探花」なんてストーリーのあしらい程度です。
たまたまの事件で絡み合う三人の警察本部の幹部が、偶然にも同期の桜で、状元(神奈川県警警備部長)、傍眼(警視庁刑事部長で主人公の幼馴染だがアタシの母校の後輩という設定)、探花(主人公の神奈川県警竜崎刑事部長)だったというだけ。
にわかに信じ難いが私学出身で傍眼とはなあ、、、竜崎からは「おまえは不正をやったのか?」と
赤門の連中ならそう思うわなあ(^^)
ミステリーの本筋には無関係なはなしが面白い。歌学の本読みの合間に息抜きだけ。
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