昭和14年のこと。
大幅な出生減少に危機感を募らせた厚生省は、有り難くも「結婚十訓」なるガイドラインを発表した。
事態の背景には、戦争に若者が狩り出されることがあるのだが其れには目をつぶり、、
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一生の伴侶として信頼できる人を選びませう。
心身ともに健康な人を選びませう。
お互いに健康証明書を交換しませう。
悪い遺伝のない人を選びませう。
近親結婚はなるべく避けることにしませう。
なるべく早く結婚しませう。
迷信や因襲にとらはれないこと。
父母長上の意見を尊重なさい。
式は質素に届けは当日に。
産めよ殖やせよ国のため。
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ナチスの配偶者選択十箇条の焼き直しだとは
皆さんが書いていますが、原典の引用を見たことはない。
なもんで、親切なアタシはオリジナル(と言っても論文の孫引き)を調べた上で大公開します
⬛️⬛️ 夫選びの10カ条
1 ドイツ人たることを自覚せよ
2 精神と魂の純潔を保て
3 身体の純潔を保て
4 遺伝上の欠陥がないのなら、独身でいてはならない
5 愛情のためにのみ結婚せよ
6 ドイツ人として配偶者にはかならず同種あるいは類種の血の者を選べ
7 配偶者を選ぶときは、その先祖を調べよ
8 健康は外見的な美しさよりも重要である
9 結婚相手には遊び友達ではなく伴侶を求めよ
10 できるだけ多くの子供を望め
焼き直し版の馬鹿馬鹿しさに比べて、
さすがに世界に冠たるアーリアンだと...感動します。
かなりな部分が換骨奪胎されていますが、最後の「多産の勧め」だけは共通していますし、優生学的見地もまた然り。
しかし、結婚観の思弁性の高さには相当な違いがあるが、
作者の知力なり見識の差なのか...
あるいは、民族のもつ結婚観という可能性は...よくわかりません。
ナチスは「母性崇拝」の意識が高く、ヒトラー自身フェミニストだったようですから「子供を産む機械」のような侮蔑意識はなかったのかも
だから「夫選び」というタイトルの通りヘゲモニーは女性にある、、、のかなあ?
担当官の力作にも関わらず、この結婚十訓が顧みられることはないが、最後の一項だけは未だに度々の舌禍事件を生む。
未だにこのドグマの呪縛の元にあるようだから、新しくできるらしい掲題の組織なんかが、新しい生活様式と称してかたちを替えて口走りそうな嫌な予感
そもそもダイバーシティとどう折り合いをつけるのか皆目判らないし、既存組織との関係で屋上屋ではないかって気もする。
そして、さもありなんと思うのが組織名称に関して忌まわしい「統一協会」が暗躍したってウワサ。
元々の「子ども庁」に家庭を追記すべきと声高に主張した議員には協会派が多いといわれるし、、、
まずもって主権者の期待感が全くみえない。
子どもを取り巻くシリアスな問題は顕在化している
貧困
虐め(虐待)
少子化
その遠因はそれぞれのようにも思えるし、ボタンをひとつ押せば解決するようにも思えない。
むしろ合成の誤謬を産みそうだ。
貧困は全体の格差問題と労働搾取問題に尽きる。
虐めや虐待が何故起きるのかアタシにはわからない。卑属殺人罪を新設しろとか虐めそれ自体犯罪説を唱えるくらいしか知恵がない。
最後は、、、出産は母体の権利だと思っているから「産めよ殖せよ」なんて国家権力が介入すべき事ではない。
出産とは、未来への投資なり未来への信頼の証明に他ならない。
未来には暗黒と絶望しかないと思えば、子供を産むとかなんて考えるはずがないだろう、、、なんて視座で物事が考えるのならば、あの程度の組織には手に負えない。
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