2022年10月11日火曜日

血、徳、才、、、あるいは

 本郷和人(東大史料編纂所の先生)の日本論をお手軽に斜め読みをしながら思い浮かべたこと



統治あるいは支配原理をひとつに単純化するものでもないし、出来るものでもない。

無理矢理やれば、早晩「体制」は土崩瓦解します。

実際のところは、これらの因子のええとこ取りがオトナの知恵です。



ビジネスの世界での

年功序列

実力主義の相克、、、なんかミミタコで聞き飽きた。

いくら長老でも才能がからきしだといくらなんでもって事になるし、晏子の御のような若手ならば抜擢しても軋轢は生まない。

つまりはルール・制度は使い方次第。

世界一民主的なワイマール憲法がナチスに政権を与えたのもそういう事。


倭国のガバナンスの基本は「世襲」...血統です。

不動の体制はまずもって皇位。

しかし「万世一系」なんて用語は岩倉具視の王政復古議に始まるそうですから歴史用語ではなく政治的な言い回し。

そもそも女御更衣あまたでしたから継承者は幾らでもいますし、上級貴族の信任が得られないと陽成帝のように無理矢理退位に追い込まれる事もある。

世襲とは言え皇位継承順位がある程度はフレキシブルですから、徳や才のない問題児は除外される....

その意味で脆弱な継承体制のまま「プランB」を考慮出来ていない皇室典範を放置しておくなんて不忠の極みである。

思えば、新井白石は万一の備えとしてよくぞ今の皇統の濫觴である閑院宮家をプランBとして創設しておいたことよ。


加えて「年功序列」

それは徳川政権の役職名に代表される

大老

老中

若年寄

かと言っても若くして就任することもあり、要は才と徳

さらに言えば、中堅の実務官僚群は徹底した能力主義だったようだ。勘定奉行なんて家格に関係なく抜擢人事が当たり前。が、才があり自己顕示欲も強いと、、、これはあんまり宜しくない。


政治家の世襲の是非は.....なんとも言い難い。

幼い頃から英才教育で政治家として必要な資質を叩き込まれて育てられるのならば(クラシックローマの貴族の若者がそうだったらしい)それはそれで意味がなくはない。しかし、単に「サンバン」のうえに乗っかるだけならば、、、

大抵は後者だから世襲批判が起きる。

ならば、主権者が選挙で叩き落せば済む話、、、なんですが、制度の不備でままならない。

世襲議員はある意味でハンディをもらっている訳ですから、投票制度上逆ハンディをつければ良い。

世襲禁止令、、、なんと愚の骨頂🤭



0 件のコメント:

コメントを投稿