2018年11月7日水曜日

玉鬘十帖



角田源氏の中巻が届きましたが、迷惑な事
読みさし本は一旦棚上げ...
あるいは、下巻まで揃えてから一気に読むか思案中。

目次を見るに、玉鬘巻から幻巻までが中巻
宇治十帖は下巻です。
分量的にバランスの悪い三巻編成
段々と薄くなる(笑)

しかし、ヒカル君の青春時代は皆さん読みますが、
後日談のような宇治十帖はさておいても
一番面白い箇所なのです。
個人的には、誰よりも玉鬘ファンですから、彼女をめぐる
一連のストーリーにしくものはない。


貴公子の遊び相手の夕顔はシングルマザーのまま
ヒカルのセフレとなり、あのさなかに心肺停止
物の怪の祟りのようです。
一人残された夕顔の娘、玉鬘は苦難の流浪の果て
神仏のご加護でヒカルの知るところとなり、
養女の扱いを受け、一転しあわせな身分になるのですが...
ってところから、波瀾万丈となる。


学界としての定説とまではいかないが、
紫上系と玉鬘系の二つのものがたりのうねりが
巧妙に止揚するさまが、国文最高峰の所以
これを読まないなんて...
イタリアンに例えれば

上巻がアンティパスト、プリモピアット
中巻がセコンドピアット
下巻の宇治十帖がドルチェ

ドルチェはパスする考え方もありますが
デザートワインはやはり楽しむべきです。

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