2023年5月26日金曜日

宇治十帖をつらつらと

 




さて、ヒカルの異母兄弟に八の宮なる剥落した親王殿下がおられた。
名前からして末子だし、有力なパトロンもおらず、妻も亡くし、、、世を儚み、宇治って言えば憂し
寒村芒居にお暮らしになられているが、いやしくも、ミカドの血脈につながる典雅優美を絵に描いたような美人娘二人と同居。
女たらしがほっておくわけがない。
長女が大君、次女は中君。
であれば、もう一人って想像するのですが、ある種の伏線です(小君のはずなんだが理由があり別名)


可愛い娘達の人生をしっかりと考えて、しかるべく行く末を指示しておくのが親の務めなんですが、なんとも無責任、無気力、自己中なオヤジ。
自分の出家しか頭にない。


そこにやってきたのが、浮世離れという点では人後に落ちない薫大将。
オトコ同士勝手に意気投合するのはいいが、姉妹まとめて丼で面倒みてよって一言頼めば....... それじゃドロドロメロドラマにはならない(笑)


薫は大君に言い寄るが、折角の玉の輿を中君に譲ろうと策を講じた結果、、、
人違いの匂宮に掠め取られ、とかなんとか、大君は悲嘆のあまり夭折。


シェイクスピアの喜劇を思わせる展開ですが、
摂関家一門の頭中将の孫(実の父親は柏木)は、ここでもヒカルの孫にしてやられるという展開で、宇治十帖は最後のドタバタ劇に突入。



はやい話が、源氏物語とは降下した皇家(ヒカル)と摂関家(頭中将)の暗闘劇。政治向きだと生々し過ぎますからオンナの取り合い(^^)


頭中将の愛人だった夕顔をモノにするヒカル

二人の間の玉鬘を養女として掠め取るヒカル

ヒカルの正妻三宮に強制性交を仕掛けたのは頭中将の息子の柏木


宇治十帖に至るまでの正篇では、ヒカルの勝ち越しでしたが(しかし「一盗」の失態ですから、勝ち負けの数以上のダメージだ)このシリーズでも負け先行(^^)

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