2019年1月26日土曜日

判子をついたら怖いよ!




保証債務を引き受けるほど、
自分に信用力があると思うのは思い上がりか馬鹿。
理屈も知らずに判子をつく方が悪い...が、
社会問題化し、明らかな立法事実が認められれば放置も出来ない。
しかし、原理原則は、法律は無知無学には味方をしないのだ。

通常の保証(単純保証)はさほどのことはないか。
しかし、世間的には連帯保証が当たり前になっており、
これはいささか怖い。

催告の抗弁
検索の抗弁
分別の利益

で抵抗出来ない保証人になってしまう。
元来主債務者が弁済出来なくなるとやおら登場する筈の保証人が
最初から主債務者と同じ立場に立たされるって...怖いよね。

更に根保証となれば...
期限を定めた(あるいは無期限)極度額の保証となるし、
包括根保証ならば、
期限も極度額の縛りもない青天井の信用供与

知ってれば誰でも尻込みをするが、
知らなくてサラ金に生き血を吸われた数多くの善男善女には
お気の毒さまとしかいいようがない。

いくらなんでもと言うことで、貸金債務については
しばらく前に規制がかかりましたが、
民法改正2020では、珍しく大胆な改正です。


法律を弄ぶのはあまり感心はしないが、
無効な連帯保証契約で貸し手を騙眩かすことが出来る
千載一遇のチャンスがやってきたのです!

保証は様々な分類ができるが

保証人が個人の場合と法人の場合
保証形態が単純保証の場合と連帯保証の場合
根保証の場合で単純根保証の場合と包括根保証の場合
主債務の性格が、事業用の場合とそれ以外あるいは貸金債務とそれ以外

と様々に組み合わせが可能であるが、
一番恐ろしい「個人が行う連帯包括根保証」を想定するに...

極度の明記のない保証契約は無効
期限の明記は不要だが、貸金債務は現状通り三年(最長五年)
保証人の破産、死亡等の場合は、保証の強制解除(相続人に類が及ばない)

事業用の場合には、

主債務者の情報提供義務
公正証書による保証意思の宣明

とかなんとかあるが、面倒なので略。
要するに悪名高き個人連帯保証に対して相当な縛りが
かけられたと言う事であり、
再度いいますよ!
縛りの程度について無知な貸し手にリベンジする百年に一度のチャンスなのです。

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