2019年1月12日土曜日

ブラックメール.....彼女の恐喝


なぜ読む気になったか分からない。
作者の知見は限りなく皆無だし


キャバクラバイトで糊口をしのぐ苦学生の女は
豪雨の夜、殺人現場のマンションから立ち去る常連客の会社社長の
姿を見る。
その動機が不条理なのですが、女は殺人の容疑者だと恐喝するのですが...
早々に真犯人は逮捕されたが、恐喝した金員はヒロインの手元に...
何故に?

妹と二人で電気屋を営なむ男
別荘のマダムと不倫沙汰
早々に夫と先妻の子供にばれ、男は夫をブロンズ像で
殴り倒し、そのまま逃亡
飯場暮らしの中で他人になりすまし成功し、殺人容疑は時効を迎え
事件は迷宮入りのはずだった。

兄を恐喝した誰かを妹は探し求める。
キャバクラ嬢や、その周辺の...

殴り倒された夫の息子はハングれて風俗の界隈を回遊
キャバクラ嬢に言いよる一流会社員は、女と同郷
会社員の友人の出版会社の社員やその友人

不倫相手のマダムと遭遇した妹は、ある事実を
知ることになるが....




略歴をみるに母校中退の先輩らしい。
フレンチフィルムノワールに
相当入れ込んだ経歴が垣間見えます。
上手い小説のセオリー通りの複眼的視座ですが、
だからといって出来映えが保証されるわけでもない。

女の故郷は福井
兄と妹の電気屋は軽井沢...と自我的な設定。
作者は福井の出身だし、軽井沢に妻の小池真理子と
住んでいる。
女の通う大学は小池真理子の母校風かどうかは知らないが、
出版会社勤務をへて作家になったはずだ。

女も予定調和的な編集者になれたようだし...
作家を目指すという記述はないが、
カツアゲした金員で奨学金は返済し、欧州の古城巡りに旅立つ。


フランソワオゾンが上手く調理すれば、
小洒落たフレンチミステリーになるかもしれない。
ちなみに、ヒッチコックの英国時代の作品に、Black mail があります。



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