2019年1月27日日曜日

嵐は迫り来る



アジア系フィルムノワール
偶々かも知れないが、チャイナとコリアでは結構違うものだ。
後者は社会性よりも猟奇性
前者は、検閲のある国の割に、映画人は際どく社会の矛盾に
肉薄します。
検閲官って下級役人ですから、結構シンパシー感じたりしますから
ギリギリのところはお目こぼし。
逆説的ですが、豊饒な藝術は縛りにより生まれる。

時代は90年代
場所はよくわかりませんが、発展から遅れた内陸部の製鉄工場
近隣で若い女性の連続殺人
工場の警備主任は興味もあり、犯人探しにのめり込むが...

経済発展が万人を幸せにしないって言えばそれまで。
発展の余波で不幸になり、心が荒廃した寒々しい風景が
退屈なまでにつづく。
虚しい結末。

まあそうなんだろうなあって納得もする。
数理的に証明するだけの知力はないが、
誰かが儲かれば誰かが損をする。
限られた成金富裕層の反面は、すごく悲惨なんだろうなあ。
金銭的な話はいいのだが、メンタルの荒廃は更なり。

迫り来る嵐とはそういう事の比喩のようです。

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