武人にして歌人、、、ともなれば、源三位頼政に若くはない。位階は従三位ですから高級貴族に連なるVIP
清和源氏、、、清和帝の子供または孫で臣籍降下し、源氏の苗字を賜った一群のこと
その中でも、満仲、頼光、、、の系譜ですからなかなか煌びやかですが、高名な先祖も四位とまり
武勇の誉れも高いのですが、偉くなるには太刀捌きや弓矢の腕よりも「歌才」
どこで身につけたのかは知らないが、、、
木隠れして月(帝)を見るかな....これで昇殿が許可され
椎(四位)をひろいて世を渡るかな....この和歌で従三位に昇格し、
なにか菖蒲引きぞわづらふ....意中の美女菖蒲御前を帝より賜る。
和歌を詠めば、偉くもなれるしオンナも手に入る幸せな時代でした。
かれの歌集から、彼らしい和歌をいくつか
口惜しくも
朝いる雲にはかられて 花なき峯に我はきにけり
忍び妻帰らむ跡もしるからし
降らばなほ降れ 東雲の雪
こひこひて 稀にうけひく玉章(たまずさ)を置き失ひてまた嘆くかな
最後は以仁王の反乱に嫌々加担させられて宇治で敗死の憂き目ですが、武人らしい最後ですから青史に名をとどめたのは慶賀の至り。本人としては齢い古稀を過ぎていたそうですからひっそりと死にたかったようですなあ。
硫黄島の栗林中将は「矢弾尽き果て 散るぞ悲しき」と、、、相当に情感が違います
埋れ木の花さく事もなかりしに
身のなる果ぞ悲しかりける(辞世の歌)
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