2022年2月11日金曜日

日本 戦争経済史(2)

 戦争って公共事業みたいな公的な消費(浪費)活動なんですが、何にしても先立つものはオカネ。

戦争がなくても慢性的な赤字経営に苦しむ幕府や諸藩が「税制改革」を実施しなかった....つまり年貢というある種の固定資産税に頼らず個人(あるいは法人)課税に舵を切らなかったのはまことに不思議なんだが(^^)

多少補足説明が必要な記述なんですが、横道はパスして別の機会に




戊辰戦争を戦った明治政府は戦費をどのように工面したのか?

先ずは昔ながらの「御用金」

冥加金ならば寄付ですが、こちらは借入です。

しかしながら「超低金利と長期分割返済」そして多くは無担保ですから、貸倒リスク満載。

江戸時代には大名貸で多くの商人さんが破綻しましたからこの手法だけには集金力に限界がありあまり頼れない。

そこで「太政官札」の発行。

信用力が定かではない明治政府発行の不換紙幣の価値なんかあろうはずもなく流通させるにはかなり苦労したらしいが、一応全て完済償還!

カラクリは、単純で「インフレ」だと思います


でえ、、戊辰戦争の戦費の総額ですが、推計で一千万円(御用金と太政官札発行が半分づつ)

明治初期の歳入規模が三千万円内外ですから、大変な財政負担だった。


かような戦時財政政策を指導したのがかの由利公正。

バックオフィスの活躍ってあまり評価されないのですが、子爵、勲一等旭日大綬章。

ちゃんと観る人は見ていた、、、と言いたいが、幕末期に火付強盗紛いにあばれた不逞の連中が伯爵ですから世の中はやはり不公平だ。

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