2022年2月13日日曜日

最高の歌人

 はっきり言えば甲乙つけ難いに尽きるが、独断と偏見があろうと選別なりランキングは楽しい。

しかし、選考基準が難しいが、単純化すれば


一定数以上の作品があること

勅撰集に多数の作品が選ばれていること

撰者の歌学に造詣があり歌人として実績があること


という事で、毎度お馴染みの塚本邦雄撰「清唱千首」から収録されている歌人の収録歌の数のランキングをつくっみた。

この撰集は、白雉飛鳥から安土桃山までの千年の和歌を網羅しているし、収録歌の多くは勅撰集に採用されていますから、ハズレ歌はあろうはずがないし、体裁も勅撰集と全く同じ。

収録歌人の数(以外に作者不詳や読み人知らずがかなり有ります)百人内外ですから、九首以上の歌人をカットオーバーラインとしてみた。

歌人にとっては勅撰集に自作が掲載される事は素晴らしい栄誉ってことは、平家物語の忠度のエピソードを読んでも分かります。






ではランキング(五十音順で数字は収録数)


藤原良経 49

藤原定家 36

藤原家隆 24

式子内親王 17

大伴家持 15

西行 14

源実朝 14

後鳥羽院 13

和泉式部 13

柿本人麿 12

慈圓 12

永福門院 12

源俊頼 12


以下 源順、順徳院、正徹、木下長嘯子、紀貫之、俊成女、在原業平、凡河内躬恒、曾禰好忠


まあ、、異論まみれかな(^^)

藤原俊成や小野小町、山部赤人が選外です。

収録数やその数は、撰者の個人的趣味満載ですから、狂言綺語が大好きで近代的な写実重視傾向にはソッポを向く....だから赤人は落選。俊成は作るよりも育てる、、、歌集編纂や批評する方が得意だし、小町は作品数が少ない。


貫之は実際にはもっと収録数は多い筈だ。古今和歌集の「読み人知らず」の多くは彼の匿名作のはずですから。


人麿は.....彼の歌聖としての真髄は長歌にありますから短歌だけだと評価できないが、それでもランクインするから凄いってこと




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