2022年2月28日月曜日

梅一輪(2)

 


やっぱり「雪月花」を一首の中に一緒に盛り込むのは無理がある。
はやい話がたいした和歌がない。
そして、三種の景物(三景とか三園)を雪月花に比定するに至っては、これはもうこじつけ(^^)






ところで「雪月花」と当たり前のように並べますが、これは白楽天に由来する音読語であり、倭語としては「月雪花」の順番が伝統だとか、、、(根拠や出典は知らない)

しかし、宝塚歌劇団は今は五組ありますが、発足当時は一組。公演数が増えるにつれて、月組、雪組が作られた。つまり建制順のトップは花組。

大衆人気はさておき、宮中席次はそういうことだから伝統的「順番」とやらも疑わしい。


なにごとも欲張りは良くない。

スリーカードもいいが、ツーペアで、、、


きさらぎや 

野辺の梅が枝 折りはへて

袖にうつろふ 春の淡雪(順徳院)


花の色も月の光もおぼろにて 里は

梅津の春のあけぼの(他阿)


順徳院(後鳥羽院の皇子)は定評のある歌人だから兎も角も、、、他阿は知らない。

一遍上人が起こした時宗中興の祖だそうな

そんなことよりも、この和歌は実に素晴らしい


さいごは、、ワンペアなんだが好きな歌。

現代語訳があまりな直訳なんですが、、アルコール度が一首に漲り、爽快感満載だし、雄渾でもある。

乾杯の歌(椿姫)を万葉調にするとこうなるんだ!

大伴坂上郎女の作品。

ちなみに万葉集では「冬の相聞歌」です。

梅ならば春ってな脊髄反射は宜しくない。




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