最高のエスピオナージュテーマの小説。
過去百年の間に英語で執筆された優れた百冊の小説の一つ
ジョン・ル・カレの初期の傑作ですが、昨今の晦渋な、、、、つまり重厚すぎる作品に比べると遥かに読み易い。
スパイが主役だから荒唐無稽に超人的に主人公が活躍するとは限らない。イアンフレミングのかのシリーズだって(アタシは読んだことないが)映画みたいなシロモノでもなく、でもかように深淵な内容まででは無さそう
スパイが主役だからって馬鹿にしてはならない。「罪と罰」を倒叙型犯罪小説って誰も言わないのと同じなんだ
しかし、アタシが仕えたある上司は「かのシリーズ」を全部原書で読んだと豪語していました。
仮にそれがル・カレならば、さらに最高に尊敬したかも(^^)
確かに....英語にはうるさい方だった
着任早々、名刺の裏面にコンプレイン
俺の肩書の英語表記がおかしいから直せ!
要求は、、、うろ覚えだが
President and Representative director
とかなんとか。
代表取締役社長を厳密に英語表記すればそうなんだろうが、、、アタシはかような表記の名刺を頂戴した事がないし、アタシも使わなかった。
時代は冷戦真っ只中の60年初頭のベルリン。
スパイの疑いをかけられた東ドイツの大物スパイの逃亡作戦に失敗した主人公は、MI6を追放されおちるところまで落ちてしまうが、これはMI6の手の込んだ巧妙な謀略。二転三転するプロットは、駄文の上で説明が難しい。
早川書房の単行本は発売と同時に買ったが、まるで記憶にない。英国のミステリーやスパイ小説はお子様ランチ仕様じゃないのよ。
半世紀ぶりに読み返して(初めて読んだようなもの)いたく感動した。
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