2015年12月31日木曜日

おおつごもり




昨日といひ
今日と暮らして
明日香(あすか)川
流れてはやき 月日なりけり  (春道列樹)



作者は平安初期の歌人(下級貴族のはしくれみたいです)




特定少数の読者各位へ
来年もよろしくお願いします。連載連続回数は600回を超えました。
駄文でも、継続は力なのです。




2015年12月30日水曜日

当籤金付証票

一等当選額が、十億円と言われればいささか心も揺れる。
買わなきゃ当たらないなんて惹句が背中を押す。
確か税金はかからなかったし・・・

まあ、騙されやすい大衆相手の詐欺とはもうしませんが、有利誤認商品。
いまの原型ができたのは、戦後間なしの頃。
富籤販売は刑法犯ですから、正当行為とする為の立法措置が行われた。

当せん金付証票法

宝くじの正式名は「当せん金付証票」というそうです。

条文数にして19条。
確かに、所得税は課さないと13条に明記しています。
一方で、払い戻し当選金は販売総額の五割までという上限規定もあります。
そもそもの立法趣旨からして

経済の現状に即応
浮動購買力の吸収
地方財政資金の調達

という戦後の苦しい状況を踏まえての資金調達方法であったということが、分かります。
つまり、宝くじを買った時点で、五割の税率で税徴収がなされているという事と同意義であり、
税金が課せられないというのは錯誤にすぎない。
売り上げ総額が一兆円くらいですから、五千億円弱の税収。

しかし、戦後なんて大昔のこと。もはや大義は失われたでしょう。
一方で、現下の財政状態からして、公営ギャンブルをやめるのは難しいというが・・・
一千兆円の借金を抱え、国家財政は、破綻寸前。あらゆる増税を・・・
が、複式簿記的にいえば、負債の部だけにフォーカスを当てずに資産の部もみるべきだし、
さらに言えば、剰余金を貯め込んだ特殊法人なんかは子会社みたいなもんですから、
連結決算をやれば、言われるほど深刻な財政状態でない可能性が高い。

浮動購買力とは、この法律で初めて知った言葉である。
たんす預金だとか一攫千金を夢みる投機資金をいうらしい。
そもそも的に資産運用に長けた富裕層は宝くじなんか買わない。
カラクリを知れば、割の悪い投資でしかない。
つまるところ、庶民の薄いお財布から掠めとるアコギなビジネスであり、吸収すべき浮動購買力の吸収にはなっていない。

背に腹はかえられぬのは致し方なくとも、そういう事態とも言いがたく、
不正パチンコ台がまかり通ることも含め、ギャンブル国家の様相とは如何なものか?
海賊行為や人質ビジネスを生業とするローグネイションを非難する資格すら問われそう。


2015年12月29日火曜日

8%の紙新聞か10%のみすず書房本か




あなたは何方を選びますか?


知に課税は許さない!

これって「お産に課税をするんですか!」という当時の赤い気炎を思いだします。
どう考えても反知性的であり、結果医療費は非課税となり・・・
どっちがより「知」であるかって議論以前の話です


生活必需品である!

言い出せばなんでもそうなるが、みすず書房本は一部のマニアしか読まないから
必需品とは言い難い。
引き換え大新聞は(正確な統計がないようですが)七割から八割の世帯で定期購読しているようです。
しかし、若い世代では歯牙にもかけられずシルバー産業御用達



今年も幾多の愚かしい(将来に禍根を残すという意味で)政策決定が
なされたようですが、これほど馬鹿にした話はない。
花森安治さんは「暮しの手帖」刊行時、一切のCMを掲載しないという方針で
記事の品質を担保したものだ。
スポンサーに弱みを握られるようなことは、その矜持において謝絶するというのが
報道の姿勢ってもんです。
雑誌「選択」・・・これも10%の課税となるようですが、広告のページは
異様なまでに少ない。



どうも、すべての「新聞」が軽減税率の対象ではなく「一定条件」という
制約があるらしい。
その「一定条件」ですが、これが正確にはよくわからない。

紙新聞だけらしい
刊行回数(毎日刊行とか・・)
定期契約に限るとか

つまり・・・

日曜版しかない新聞は対象外(?)
同じ新聞でもキオスクで買うと消費税は軽減されない(?)
政党機関紙でも、定期購読していれば対象となる(?)



税制としての国権の裁量性の範囲と言ってしまえばそれ迄ですが、
対象外とされた新聞社から、今回の「条件」次第では恣意性を問われかねません。
訴訟にまで発展するかどうかは分かりませんが、
ただ言えることは「知は大新聞を忌避」することには間違はない。
税金が安くなると売れるってもんじゃない。
酒税が高くとも、酒呑みは酒を飲むのです。
あれはあれで・・・「文化」ですから(苦笑)






2015年12月28日月曜日

ほんとうでこれで「終わり」です・・・・?



信念だとか信条だか・・・なんとも堅苦しいタイトルが・・・
と思ったが、単に「苗字」かあ(苦笑)
多少のメタファーも込めてんでしょうが・・・


76年のこの「アメリカンドリーム」は、
才能と努力と本人の魅力に加えて運だかつきだけかどうかは知らない。
なんだか闇の力学とか口にするにも憚れるような事があったかどうか・・・誰にもわからない。
なんにしても、しがないアダルトシネマの男優が一躍ヒーローになり、
富と名声を手に入れたってことは間違いない。
国家の責任でフィルムは永久保存されることになった。

たった百万ドルの制作費で興収1億ドルですから、もう一匹泥鰌を狙わないほうがどうかしている。
79年に続編。
制作費は激増しましたが、それなりに美味しいビジネスにもなりました。

三部作って座りがいいものですから、これで終わりのはずだったエピソード3(82年製作)
これまた成功です。
国民的人気の頂点から落ちた偶像へ・・そこからまた這い上がる不屈のってアメリカンは大好きです。


骨の髄までしゃぶるのが美味しいって思ったのか、85年にエピソード4
なんだか政治的な臭さもありますが、今思えば「伏線まみれ」
興行人気は凄かったが、作品的にはどうですかねえ・・・

ところがなんと90年にエピソード5
最後のドラマって触れ込みですが、何度もこれが最後って言い草で騙されてきました。
シカゴの映画館で見ましたが、字幕がないせいでもなく・・・つまんなかった。
作品的にも興行的にも惨敗

16年も立ってから「ファイナル」ってまたまた登場
パンチドランカーになって引退したはずが、またリングに復活するって、ご都合主義の極み
髪の色を黒に染め、顔のシワを化粧でごまかし、まるで斎藤別当実盛みたい(笑)
映画批評的には好評だったらしいが・・・これはお追従ってことでしょう。




あれから十年
まさかと思ったエピソード7
スピンオフ作品ですが、過去の重要なモチーフがてんこ盛り。

あのアポロの愛人の子供のトレーナーをやるって?
無名の若者が最強のチャンプと12ラウンドの激闘をやるって?
星条旗模様のトランクスが登場するって?
名セリフ「エイドリアン!」はないが、代わりに・・・ビアンカ!!
フィラの街を激走する主人公を追いかける子供たち・・じゃなくてバイク群



主演は、マイケル・ジョーダン・・・(笑)
当然同姓同名です。

批評家からは好評らしい。

2015年12月27日日曜日

目覚めたかしら?

値段は需給で決まるのは、経済原則だし、モノそれ自体あるいは役務の品質で差異があるのもけだし当然。
一部のシネコンでは、2千円の価格設定らしいが、おかしいと思う方が逆におかしい。価格差の理由が商品それ自体の価値に起因すると言う釈明だが、スクリーンのよしあしで差をつけてもいいとおもうのですが、何だか不思議な価格カルテルがまかり通っている。
136分間の陶酔と享楽の対価として妥当かどうか???
そうそう、パンフレットがなんと千円!オペラなみです。
シネマイクポップコーンも同じくらいかかりましたし、予告編を19分も観させられたし(笑)
こうなれば、映画も大衆娯楽とも言い難い。

満を持してのエピソード7
三作単位でテーマなりエピソードが完結するしつらえですから、今時点の評価は避ける方がいい。
もっとも、まづは良質な鑑賞環境で、拍手や歓声で騒がしくもなく、コスプレおバカもいませんでした。

さて、物語は・・・・とネタバレをやるのは、まだはやいそうですが、早々にお話を進めてしまって大丈夫かなあって心配はラストを見る限り杞憂かな?
はっきり言って冴えない役者でしたが、歳月は風貌も貫禄も変えてしまった。
でも、エピソード4-6の焼き直し風なので・・・つまるところ、〇〇〇な葛藤の展開
みたいです。


でも、謎はまだまだ残ってますから、エピソード8は再来年だったか来年だか。
ちなみに、各作品のオリジナルポスターの暗喩って、改めて全作品を見れば、神話の真髄が見えてきます。

2015年12月26日土曜日

知ったかぶり・・・の危険(笑)




端正な器に盛り付けたお刺身ですが「あしらい」があってこその風景。
生魚を切っただけで、どこが料理だ?って言ってるうちは、
その辺のジャンクフードでも喰らっていればいい。
たかがあしらい(添え物)って一言で片付けては、板前が泣く。
泣くって意味は・・・塩まいて追い返したいくらいヒデェ客ってことです(笑)


イヌもくわない薀蓄を言えば・・・正確には

けん
つま
からみ   って区分する。

殺菌効果
盛り付けの演出
盛り付けの台
生臭さを中和し消化補助
味の引き締め
口直し          ・・・とかなんとかの効能があるとされるが、

最初の三点だけだと、口にするのは世間知らずってことになるが、
後者の三点の効用を思えば、むしろ食べるべきであり、マニアックに言えば
効能に応じて、食べるもの・たべないものの識別をするのが食のプロ
実際上は、両方の効果を狙っていますから、識別は困難である。
気取って、貧乏臭いって箸を付けない輩が反知性的で一番貧相なのです


けんとは「尖った」という意味の「けん」のこと
大根なんかは全国区ですが、人参、胡瓜、茗荷なんかも使われるらしい。
キャベツ、玉葱もあるらしいが、遭遇したことがない。
胡瓜だって、関西風の刺し身じゃ使わない。
江戸前を標榜するお店でしかない見かけないところをみれば、江戸前風味らしい。
たいていは、お刺身の敷台になっている。

つまとは「妻・褄」のこと。
端やふちということだから、刺身の横や手前に寄り添うように置かれる。
大葉、菊花、海藻類、花穂・・・なんか
これがあるとないとでは、風景が段違いに違ってくる・・・のは言わずもがな。

からみ(辛み)は、説明するほうが野暮だ(苦笑)
単に味を引き締める以外に殺菌効果もあるらしい。



というのが王道の説明ですが、NET記事は諸説紛々で、知ったかぶりの講釈で
笑っちゃいますなあ・・・って、
こんな御託が言えるのも、先日、上野の某店の店主のご高説を伺ったがゆえ。
ちゃんと授業料・・・じゃなくてお料理相当のお代をお支払いし、
合わせて、ご教授を頂いたということです。


ご馳走様でした。
ちなみに「馳走」とは、おもてなしのために八方手を尽くし足を運び
準備に手間をかけるってことだそうです。



















2015年12月25日金曜日

物語詩なるもの



1927年が初版。きっと星ひとつの値段だったろう。
1999年に改版が発行され、いまや第20版

岩波書店がどうして「にごりえ・たけくらべ」のカップリングで出版したのかは
だれにでもわかる単純な理由でしかない
広義の意味での廓の相似形。菊の井のりきと大黒屋の美登利は、双子の姉妹なのだ


物語唄というジャンルがある。
詞藻にストーリーがあるって特徴ですが、おしなべて定番化されたメロディがない。
例えば・・・

兄妹心中

一部に熱狂的なファンがいる。
歌詞自体にも異同があるが、メロディラインはもっとバリエーションに富む。




有名ドコロでは「厄介節」
タイトルは知らなくとも・・・


十六七になるまでも、
蝶よ花よと育てられ・・・・  なんかは耳に残っている。
一体何がいいたいのだ(笑)




この高名な二つの短編は、一葉の困窮生活の近風景(円山福山町、新吉原)を切り取ったものと
されるが、実のところ別の想像も成り立つ。
この「厄介節」には、二つのバリエーションが有るとされる。
一葉の「たけくらべ」にも、厄介節という言葉が登場するし、
廓界隈では馴染みのある俗謡であったに違いない。

娼婦の末路に幸いはない(・・・お大尽に身請けって例もあるが)
浄閑寺(吉原界隈)のような投込寺で無縁仏となるか
入れあげた客との無理心中で命を落とすか


それぞれの厄介節の詞藻は、けだしりきと美登利の人生そのもの。
一葉は、この詞藻を念頭にこの短編を書いたに違いない


・・・以下途中を端折りますが・・・

 
幼い時分に世を去られ、それから他人に育てられ、
十四の春から店に出て、お客の登楼(あがる)を待つけれど・・
早く女郎を廃業し、
堅気の丸髷(まげ)に繻(しゆ)子(す)の帯、眉毛落して主の側、
・・・
もしも添ひ遂げられぬなら、末は二人で心中か


十六七になるまでも、蝶よ花よと育てられ、
それが曲(くる)輪(わ)に身を売られ、
・・・
今では勤めも馴れまして、金のあるお方に使わする、
一度来るとこ二度も来る、二度来るところは三度来る、
さうして親方しくじって、つかひ果たして止(とめ)の客、
空虚(から)の財布を頸に掛け、破片(かけ)たお椀を手に持つて、
剰食物(おあまり)やないかと門に立つ、
その時や知つても知らぬ振り、それが女郎衆のならひなら、
つらくも高見の見物だ


私娼窟に墜ちるようなりきは幼い頃から辛酸を嘗めたに違いない。
にごりえの第七節は、涙無くしては読めない・・・
幼馴染のふとん屋(当時はステイタスの高い職業)を馴染みなったのいいが、
入れ上げすぎて没落し、とどのつまりは無理心中
堅気に戻れるとひととき夢見ただろうりきは哀れ・・・
それなりに葬式を出してもらえたのが唯一の救いである。

他方 美登利は姉が大黒屋の大籬(高級女郎)なもんで、
ちやほやと育てられ、性格もおきゃんである。
寺の跡取りの信如とは、磁力の関係みたいなもんで、ひかれ合うも反撥する。
ある日・・・何があったのか一葉は具体的には語らないが、一歩踏み出した日
先々玉の輿に乗れるって予感はかいもく感じ得なく、この物語はおわる。



2015年12月24日木曜日

早々ですが・・・「次」を論じる


第一回主演作: 6億ドル
第二回   : 同上  (初回をほんのすこし下回る)
第三回   :10億ドル
第四回   : ?

制作費が1から3億ドルくらいと言われていますので、ビジネスとしてはほんとうに美味しい。
主役男優がいくらもらったのか、歩合契約なのか・・よく分かりません。
巷の噂では、もう一本契約が残っているそうです。
男優さんは、やるともやらないとも・・・まあ、今時点で明らかにすることでもない。

荒唐無稽なスパイアクションとはいいながらも、一貫したストーリー性なり
バックグラウンドが徐々に明かされるとか、アクション以外の部分の印影が作品に深みを与えており
そういう観点でもう少し評価されていいと思うのですよ。
オスカーの作品賞は無理かって?
今年からノミネート作品が10作となりましたから、多少の門戸開放。


なんちゃって「エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド」が登場するのが嬉しいですねえ
スペクターのボスなんですが、おなじみの

獰猛そうな白いペルシア猫
詰め襟風な上着
右目を切り裂くような傷跡  なんかが登場し、名優クリストファヴァルツが演じる。
ストリー的には「振り出しに戻る」ってことで、次回作は、この悪の組織が世界を覆い尽くすような
展開になるに違いない。
なんちゃって、ホームズとモリアーティ教授みたいな関係だったって衝撃の過去が
すんなりと・・・(苦笑)

決して美人ではないが、黒木華さん風でレア・セドゥって本当にいいですねえ。
MI6を中途退職して、アストンマーチンで二人で旅立ってしまうのですが、これじゃ次回作にならない。
あの「女王陛下の007」では、ボンドはラストで結婚するのですが、
新婚旅行中、ブロフェルドに襲撃され、新妻が哀れ・・・・


なんか、次回作の冒頭シーンは決まったって気もしますが、さあどうなるか?







2015年12月23日水曜日

日本と共謀したオトコ


あまり興味もないもので読んでいなかったが、ウィキペディアの一節(一部削除)
よくぞ、投稿荒らしの手でグチャグチャにされなかったことだ。

--
日中戦争では抗日戦線を展開、国民党軍とともに、連合国から得た軍事援助を元に日本軍と対峙する。
しかし、日中戦争において日本軍と交戦したのは主に国民党軍であった。
ゲリラ戦を行う以外は日本軍と国民党軍の交戦を傍観し、
戦力を温存して、支配地域の拡大に傾注したのである。
日本軍が南京を陥落させたニュースを聞いて大喜びし、祝杯をあげ大酒を飲んだ。
裏で日本軍と手を結び、蒋介石と日本を戦わせて漁夫の利を得ていた。
アヘンの販売で日本軍と結託していた。
また積極的に占領区内の日本軍と商売を行い、晋西北の各県は日本製品であふれていた。
--

所謂「抗日戦争」の実態ってこういうものだったのですねえ。
そもそも「兵は凶器だし、道徳からも解放」されている。
敵の敵は味方って、けだし歴史の真理だし、勝てば官軍なのだ。



一方で、蒋介石の「怨みに報いるに徳を以って・・」も知る人は少なくなった。
もっとも、孔子の言葉を出典とするとされるが・・・ちょっと違う。


或曰、以徳報怨、何如、子曰、何以報徳、以直報怨、以徳報徳(論語 憲問編)


文意からすれば、孔子はむしろ恨みに徳で報いることには否定的である。
しかし「以暴報怨」とまでは言ってませんので、抑制的ではある。
怨に暴で以って対峙すれば、それは報復の連鎖を生む・・・というのは今更ながらのこと
直で対抗すべきところを暴で強圧すれば、結果はおのずと分かる・・・が、じゃあどうすればいいって
居直られるとちょっと困るが・・・


しかし、蒋介石の行為は、多くの倭人に感銘を与え短期に帰還しえたという功績はあるものの
ある種「宋襄の仁」であったようだ。
持てる力を「徳で報いる」ために投じて、傍観者を利を与え、権力奪取に後れを取った。
天命が彼に降らなかったのか、本来的に政略の才に劣っていたのかは知らない。
が、中華人民にとっては、不幸なことだった(・・・って今時点はそう思います)
現代史における「三大殺戮者」を権力の頂点に立たしめたわけで、
推計される死者の数はヒトラーやスターリンを凌駕する(・・と思います)


時代が変わり「不都合な真実」が語られる日がきっと来る・・とは思いますが、
その時期には自信がない。


遠藤誉さんの「日本軍と共謀した男」を読みながら、こんなことを考えていました。
本当に不都合なことは黙殺するに如かず・・ですので、
このブログは炎上もしなければヒット率も高くはならない・・・という確信だけはある(笑)







2015年12月22日火曜日

「生きがい」ってなんだ?




陸軍 ARMY
海軍 NAVY
空軍 AIR FORCE


ってどうして言うのか?って話題です。
古代ローマ以来のラテン語から古フランス語に転じ・・・と言われますが、
真偽はよく分かりません(NETの講釈には嘘が多いもんで・・・)
空軍は、後世にできた編成ですので、けだし英語表記の通り。

しかし、最近の「空軍」をこう呼ぶのはすこし違和感が出てきた。
早晩、陸軍もそうなるだろうって予感があります。

今や空軍を「AIR FORCE」とは言わずこう呼ぶのです(笑)

 
CHAIR FORCE



第一次世界大戦の頃、独逸のマンフレート・フォン・リヒトホーフェンの時代は
騎士道の復権ともいうべき華麗な空戦を繰り広げ、レッドバロンとも称された。
しかし、今やドローンの時代。
装甲の馬に槍と盾なんて流行りはしない。
お互いの顔を見ながらの激闘って、一体いつの頃の話なんだ?


ラスベガス郊外の空軍基地
主人公は、モニターに映るアフガンの赤茶けた大地を眺める。
走行する一台のトヨタ車にミサイル一撃!
今日のお仕事はおしまい。
フリーウエイをしばらく走れば、妻の待つ我が家・・・・

音速で飛翔する戦闘機を苦もなく操縦できる腕前を持ちながらも
いまやゲームセンターのマシンに乗るような日々
逆説的にストレスを感じないとどうかしている。
早晩、ARMYもそうなる予感
軍隊とは、IT産業以上にメンタルヘルスで悩む産業になる。




労働安全衛生法が改正されて50人以上の事業所では「ストレスチェック」が
義務化されました。
所定の質問に回答すれば、専門医があなたのストレス度を評価してくれるすです。
法定の義務ですから、やらんわけにはいかないが・・・

こう回答すればどういう結果が出るってわかっているアンケートって、
本来的に無意味である。
ストレスが高いって結果から鬱病まであと一歩。
自分の病歴は会社に知られたくないって本能が働く奴がいる。
性格的に頑張り屋さんはより頑張ってしまう(結果、どうしようもない状態で心が折れる)
できない奴に限って(・・と言えば偏見がありますが)すぐに泣き言を言う。


LABORとはそもそもは「苦役」だ。
自由をもたらすもの・・・でなかったことはアウシュビッツが証明している。
倭の流儀の「仕事は生きがい」もおかしくなりつつあるっていうか
元々おかしいんですよ。「生きがい」ってそんなに大層なもんじゃない。


お医者様と幸せな結婚をしていたはずの鳳蘭の離婚の弁

仕事は生きがい
子供はいのち

生きがいよりも命のほうが上に決まっている。
しからば「捨てられた」旦那はなんなんだ?





2015年12月21日月曜日

汝に休息なし



生涯現役って「美しげ」に聞こるのですが、
言いかえれば「死ぬまで働かないと下流老人」って木霊が帰ってきそうです。
若いうちに起業なり博打なりで巨万を稼ぎ、アーリーリタイアメントというのは
ある種の理想型ですが、事例は限られる。
アスリートとして、一億ドル稼いでも、

投資の失敗
薬物あるいは浪費
離婚の慰謝料

なんかで、過半以上は身を持ち崩す(・・・ということは七月頃の衝撃のブログ内容)
持ちなれないものを持つとろくなことにならないらしい。

なんだか、年金破綻だとか破綻しなくとも年金だけだと下流だとか
世の中のムードは「汝には休息がないのだよ」って耳元で囁き、中高年を不安に陥れる。
ある種の「世論(輿論ではなくて)誘導」としか思えません。


多くの(大)企業では、年金支給年齢引上に即応して「定年再雇用」制度を導入しています。
定年延長でなく、あくまで雇用するかしないかは使用者の裁量。
もっとも、雇用しないって決定はそう簡単にはできないが・・・
しかし、雇用条件は会社の提示。
文句があれば・・・そうです「職業選択の自由」ってことで自らが雇用開拓!
厳しい時代ですねえ。
今まで値札の半分以下でスキルが買えるわけですから、ある意味で企業にとっては美味しい。
新入社員の値段で熟練工が買えるのですよ。
職場文化さえ上手くコントロールできれば、潜在能力不明で顕在能力劣悪な倭の若者を
コストをかけて採用なんかするのがバカバカしい。
世の中ダイバーシティなのです。
世界中から「人財」を集めることのできる企業は、人手不足なんか歯牙にもかけない。
しかし、人財が払拭すれば、のこりは「人罪」
ますます企業間格差が激しくなる。
長い目で見れば、社会秩序の緩慢な土崩瓦解かも・・・



思えば・・・休息は棺桶の中で退屈するほどできるのです。
文句を言わずに働けるうちは働くのが自然の摂理ですかねえ(苦笑)






2015年12月20日日曜日

現実の悪意の法理





広報と報道とは基本的に違う。
いずれにおいても「嘘」をついてはならないが、都合の良い真実を流布させることと
不都合な真実を広宣すること程度の違い(相当な違いですが・・)はあるのです。

公人にとっては(私人だってそうですが)、不都合なことを隠蔽するためには様々な策を弄するのですが、
一番手っ取り早いのが「高額賠償請求訴訟」
もっぱら脅迫的意味合いでの「高額賠償」は、民事の世界では信義則違反だと思うのですが、
一方で、名誉毀損だとか侮辱だといって刑事告発する方法もある。
私人ならばともかく、公人ともなれば「晒しものされてナンボ」って思うくらいの気概がないと
本来その立場にあってはならない。
批判されて当たり前。評価は棺桶の蓋を覆い、朽ち果てた頃に定まる・・・

情熱・責任感・判断力というような権力感情は、政治家にかぎらず公人としての基本的な資質である。
が・・・あえてそういう論考があるということは、その名に値しない「公人」が多く、
不都合な真実を圧殺しようとすることへの警鐘だと思います。


法律の専門家とは面白いこと(圧殺への対抗手段)を考えだすのです。
60年台の合衆国最高裁判所の判決


健全なデモクラシーを担保するためには「自由の言論」を守ることであり、
公人にとっての人権(名誉権だとか・・)を過度に振りかざすことに一定の制限を与えることに
合理性があるという考え方である。
報道といっても無謬ではありえないことを前提に、そうであっても「自由な言論」を窒息させるべきではないって考え方は
そのような報道人を持ち得た国家においては、ダイヤモンドのような輝きを感じる。

具体的に言えば、「被害者」が被害を立証し、勝訴するためには・・・

・報道サイドが嘘と知りつつ公表した
・報道サイドが嘘かどうかも考えずに発表した

ことを原告サイドが立証しなければならないと断じたのです。



女性大統領の動静話をめぐる裁判が、報道サイドの勝訴となりましたが、
一部の法律家が言うように、この「現実的悪意の法理」をよるものでしょうかねえ?

判決要旨の要約版によれば・・・


・公人の動静に関する記事である。
・公務か私事かを峻別することは公人(大統領ともなれば)にとっては難しい
・公人を誹謗する意図はない
・言論の自由として保護される範囲程度の内容である。
・記事は虚偽である


街角の「噂話」を裏とりをせずに伝聞的に報じただけであって、
当然ながら公人を専ら誹謗中傷する意図はなく、
それに過剰反応しただけのお馬鹿裁判としか思えず、
先進的な法理を展開したとはまったく思えないのですよ(笑)


裁判の初期の段階で、裁判所は「虚偽」と断じてしまった。
これは、事実審理究明の放棄であり、なんだかそうする必要があったのでしょうねえ
本当にそうだったのか、究明することが憚られるのかはわかりません。
虚偽の報道ですから、むしろ「有罪」のほうがすっきりする

不都合な真実ではないとなれば・・・
報道の意図性(悪質性)とか加罰性の有無だとかという技術論だけが残る。
そんなものは、原告が悪意が有りましたと陳述するわけがなく、
裁判官のさじ加減(国家意志も含めて)でなんとでもなる。

要するに「密会の事実の究明」という局面に展開することが不都合であり
早々にフタをして、あとは作為的に作文をすればいいっていう裁判ショーだっということです。
政治や外交が「訴外乱闘」をやりまして・・・って、舞台裏まで打ち明けたってお笑い草


報道が虚偽であり、本来は微罪とはいえ有罪なんだか、外交ルートで媚を売ってきたので
無罪にしてやったんだから、わかってるよねって・・・・


判決文の裏側をあぶり出すとそう書いているに違いない。
まあ、検察が控訴を断念するまでは「不都合な真実」を暴露して相手のメンツを潰しても
得にはならないから、適当に「評価」しておくのが、オトナの対応です。
被告の立場としては「当然の判決」っていうのが当然でしょうが、
外野は「予想外に評価できる先端法理を駆使した斬新な判決」であるって
持ち上げておけばいいのですよ。


冒頭の「一部の法律家」って、結構知恵者ですかな(笑)








2015年12月19日土曜日

今回の「合憲判決」の正しい読み方

予想された最高裁判決である。
星取表からすれば、五勝十敗。惜しいというようなレベルではない。
しかし、15人の判事の判断を仔細に見れば・・・・

女性判事は三人いるが、全員が違憲の肩を持った。
在野、つまり弁護士や学者系は四勝一敗

要するに、マジョリティであるオスの司法官僚系の保守的な意見で合憲となったに
等しい。
立論にも説得性がなく、この物言いならば、社会の基本たる健全な家族制度の「敵」ともいうべき妾の子の相続取り分が半分であることは違憲という立論は出て来くるはずがない。
原告とはどんな方か存じ上げないが、悔しいとかなんとか月並みなことを言うんじゃない。
欠陥選挙制度のお陰で座布団バッジをつけている選良が牛耳る立法府同様に、最高裁判所も、その判事任命において公平性に欠け、国民の期待する判決が出せない構造的病理を抱えているという点に声をあげるべきである。

ネット社会のお陰で、これはこれでほんとうに有難いが、翌日には判決主文が読める。
多数意見ではたやらと、国会における議論を期待しているが、これまた笑止千万。

在野の良識派は「違憲状態」なんだから早く制度変革の議論に結論を出さないと違憲判断をし、不作為による国家賠償を命じますよ!という程度は言うべきでしょうって思うのですよ。


別姓でなければならないと言う意見には必ずも与しないが、法律上事実婚を法律婚と
同様に扱うのは技術的にも困難だろうし、事実婚であることの法的認定制度なんかを導入・・・渋谷区の同性婚証明制度が例ですが、こんな面倒なことをするくらいなら
現行の法律婚制度の中で、別姓も認めれば済む話だとシンプルに考えますが・・・
まあ、サイレントマイノリティーの愚見です(笑)

2015年12月18日金曜日

聖職者の陰謀



神はただしかるべきであり、盲てはならないが・・・
組織の存続に関わる問題だとも思えるのですが、対応は未熟としか思えません。
ワシントン・ポストの二人のジャーナリストは、
最高権力者をもペンの力で葬り去ったのですが、それは「大統領の陰謀」に詳しい。
ボストン・グローブの記者たちの偉業もそれに等しい。
しかし、アメリカ合衆国大統領といっても世俗の権力者。
報道以来十年余りで世界的規模で醜聞が白日のもとにさらされていますが、
神の代理人は、なかなかしぶとい(苦笑)
異例ながら退位しましたが、このスキャンダルの責任をとったということにはなっていない。
今の法王は・・・・改革派とされますが、事態の抜本改革ができるのでしょうか?
組織の強固な体質は簡単には変わらない。
金権体質とか同性愛問題とか妻帯者の問題。いずれもが複雑に絡み合うのでしょうし、
事柄によっては教義の基本にもかかわる。


かような児童性虐待がどうして教会内で起きるのかって・・・諸説紛々

聖職者が独身であること(上座部仏教だってそうですがねえ・・)
告悔室の存在(世界で一番淫靡な場所ってことはそのとおりだ)
国家を超越した宗教世界(国家とは別のルールの働く閉鎖社会です)
宗教とは程度の差こそあれカルト(とりわけ「ダークサイド」の力が強いのかも)


このような重大事に神はどうして沈黙をし給うのか・・・
やはり「FORCE」のちからしか解決につながるものはありません。


覚醒せよ!!

May the FORCE be with You

とは、

May the GOD be with You

のモジリってことは有名ですが、単なる洒落ごとではなく、案外真相をついているのかも・・・


今日から世界同時公開ですねえ・・・






2015年12月17日木曜日

オスカーマラソン(1)



倭国のベストテンに期待感がないものですから、
評価材料にとぼしいのですが、オスカーレースの大胆予想でも(笑)
序盤戦の評価なんか長丁場でどうなるかわかりますんが、ダントツの先行馬


spotlight


ボストンの新聞人が教会の醜聞(長年の幼児性虐待)のスクープを追うってお話し。
大統領の陰謀以来の新聞人の悲願がかなうか?
この年はノミネートは沢山だったんですがねえ。
昨年、カンバックを遂げたマイケルキートンも登場。助演にまわりましたが、
同情票もあり助演男優賞期待。
大統領の陰謀では、ジェイソンロバーツが、編集部門の幹部役で助演男優賞に輝きました。

しかし、ベストアクターをさらっていった英国人は、世界初の性転換者の役でまたも立ちはだかる。
今時点は圏外ですが、ダイバーシティな時代ですから、ハリウッド人種向けで、差し足が凄いかも。


しかし、たかが娯楽じゃないか。
小難しい映画よりも、一時の享楽と陶酔
さすれば、これしかない。


マッドマックス


作品賞がダメなら、あの輝く美貌を封印したシャリーズセロンにベストアクトレスを!



そうそう、長寿なシリーズ大作は、テクニカル関連の賞のノミネートに限られそうです。
主要部門にノミネートなんかすれば、選考委員に非難の嵐で、やっぱり躊躇します。
スピルバークは、娯楽作品とオスカー狙いのシリアス作品の作り分けって
器用なことをしますが、ルーカスは、オスカーには興味が無いみたいです。




2015年12月16日水曜日

今日ですが、多分こんな「最高裁判決」がでます!




女性の再婚禁止期間
夫婦同姓

について、今日最高裁は憲法判断を行う予定です。
英国ならば、ブックメーカーが賭け率なんかを・・・どういうふうにハンディをつけるのでしょうか?
大方の予想は「違憲」のようにも思えますが・・・


元企業法務戦士としましては「違憲状態」という判決が妥当だと考えます(苦笑)


違憲と違憲状態は異なります。
ある種「統治行為論」と同様に司法としての半自殺行為かも知れませんが、
これはこれで一定の合理性があるのですよ。


法理論的に正しいものが正しい訳ではない。
正しいことと良いことはそもそも別物だ。
正しくなくても、それは悪ではなく良いことだってある(・・・と思い込めばそうなる)
三人市に虎を成すことだってあるし、馬が鹿にもなる。
戦国時代の楚の屈原の悲劇とはそういうものだ。
清き白河よりも田沼の濁りが住みやすい(笑)



国家の形とはとどのつまり家族の形なり個人の生き様なりに規定される。
その意味で家族法には理論・理屈だけの乾燥した論理は通用しない。
国民がそれが良いと思えば良いのであって正しいとかなんとかが介在する余地はない。
他国の価値観でそれを断罪される覚えもないし、内政干渉ともいうべき失礼なことだ。
国民の思いは民意という形で国会審議に反映される。
国会審議が正しく行われるためには、正当な手続きで選ばれた選良達によることが前提である。
その意味で「一票格差問題」に関しては、違憲状態という判断は好ましくないが・・・
それはさておき

国民の実質的な審判を得たことのない(国民審査制度が無意味って意味です)たった十数名の裁判官が
家族制度の骨幹をなす事項について合憲・違憲をのたまうのは僭越である。
数が多ければ民意を反映しているってことでもないし、欠陥選挙制度のにより選ばれた欠陥議員もいるが
全員ってことでもない。

選挙制度同様にこれ以上立法府の怠慢を許さず、早く国民的議論を行い、党議拘束を外し
正しい・・・ではなくて「良い制度」を作り上げればいい。
現行の家族法の規定は、どうみても時代錯誤だと思えますから「違憲」でもおかしくない。
かと言っても、国民各層で様々な意見があるのですから、侃々諤々やってくれればいいのですよ。
その時間をかけて議論することが喫緊の課題であるって意味で「違憲状態」という
判断が・・・いいと思うのですがねえ。


でも、じゃあ、銀座のフレンチ賭けますかっていわれてもねえ(笑)
正しいことも良いことも通用しない末世ですから、負け戦はしません。









2015年12月15日火曜日

無知の美徳



英語やドイツ語がお好みなくせに「ウイルス」とどうしてラテン語読みをするのかは知らない。
ヒポクラテス以来の用語だそうで「病気を引き起こす毒」という意味で使われていたらしい。
けだし「コンピュータウイルス」も、公式な定義は

--
自分自身の複写、又は自分自身を変更した複写を
他のプログラムに組み込むことによって繁殖し、
感染したプログラムを起動すると実行されるプログラム
--

ということだから、医学上のウイルスに類似している。
しかし、これだけでは犯罪性を必ずしも意味しないし、医学上も善意のウイルスが存在する。
従って、最近は「マルウエア」っていう言い方がプロ風である。
プロ風ってことは、素人さんはよくわからないということである(笑)
平明に解説すれば・・・


malicious+software の混成語であり malware。つまり「悪意あるソフトウエア」



このマルウエアには様々な分類があって

ウイルス(感染・増殖性がありが単体のプログラムではない)
ワーム (伝染性はあるが感染性がなく増殖性のある単体プログラム)
トロイ (伝染・感染・増殖性のないが、発病すれば猛威をふるうプログラム)  

実のところセキュリティ専門家と称する輩もよくわかっていない(苦笑)
機能構造性や犯意の意図性という異なる分類概念を混同した分類表も多々あり、
善良なシステムユーザーを混乱させている。
少なくとも、なんでもかんでもコンピュータウイルスというのは間違い。
テクニカルな分類は、感染性、伝染性、増殖性、単体のプログラムか否かのよるのだ正しい。

ランサムウェアってマルウエアがありますが、
これはシステム上の身代金誘拐犯罪を意図するマルウエアである。
このマルウエアに感染したコンピュータはシステムへのアクセスを制限され、
この制限を解除するための身代金の支払いが要求される・・・
マルウエアの効果による区分ということでテクニカルな分類ではない。


まさしく「クライムウエア」ですが、刑法第168条の2・3では
不正指令電磁的記録作成・取得等の行為が軒並み処罰の対象となっていますから
正当な理由のないマルウエアの「作成・保管・提供・実行」することは犯罪である。
従って多くの場合、マルウエア=クライムウエアである。
つまるところ、進化に分類が追いつかない典型的な事例だということです。


ところで社会的に甚大な影響をあたえる犯罪の割に罰は軽微です。
しかし、ここから端を発して適用される犯罪類型は多々あり、
併合罪として結構厳しいことになります。
さきほどのランサムウェアだと誘拐罪の適用は無理ですが、強盗罪は適用できそう
脅迫等で抵抗のできない状態に貶めて金品を奪取しようとすれば、それは強盗
銃刀類を振り回すだけが強盗じゃない。
これだと、5年以上の有期懲役。
初犯でも執行猶予はつきません。


当然民事上の責任(損害賠償)も追求されます。
マルウエアのいやらしいところは、被害者が次の被害者の加害者になりうるってことでして
知りながら漫然と放置し、被害を拡大させると・・・これは「不法行為責任」に該当しかねません。
幸か不幸か、判例事例は寡聞にして知らないのですが、
それなりにコンピュータセキュリティの知見があると思われると・・・怖いことになります。


今の世の中・・・無知ほど安心できるものはない(笑)




2015年12月14日月曜日

ムラおこしには映画が一番

イヌは可愛いが、ヒトが悪いと揶揄される彼の地だって、世界に誇れる偉業がある。
一隅を照らす無垢の振る舞いほど尊いものはない。

天神崎の環境保護
稲むらの炎
遭難船の救出


いずれも広く語られることはなかったが、知らしむべき事はいつしか語られる事になる。


三番目の事例は、ちょっとした話題映画になりそうですが、いささか国際政治が垣間見えます。
時空を超越する信頼なり友情。
まあそうなんですが、ミズをさしちゃ悪いが、
三百人の在外邦人救出のために、輸送機一機飛ばせない国家や ナショナルエアーのだらしなさ。
今思っても、腹立たしくて情けなくて涙も出ない。
身を捨つる事のできない祖国が、ここにある。


そういう問題提起の為の映画ではなく、ある種の故郷おこし。
映画の企画が、苦難を乗り越えスクリーンにかかる確率は、パーセントではなく、パーミルの世界。
映画の出来不出来はさておき、関係者の苦闘には脱帽です。



長いマクラだなあ(笑)
英国美青年映画で一斉を風靡した彼もおちぶれ、「リライト」という売れなくなったオスカー脚本家に扮した映画を語ろうと
おもったのですが、またにします。
どこが共通項かって疑念もあるのでしょうが、牽強付会とはそういうものです。





2015年12月13日日曜日

人生やり直せます


英国美青年映画なるジャンルがあり、一世を風靡したのが80年代後半。
当時の美青年も、いまや・・・(苦笑)
しかし、崩れかけた美貌を「武器」にいまだに活躍するのは、ヒュー・グラント
もうすぐ還暦のはず。


彼はオスカー脚本家・・・ということで売れっ子だったのは15年も前。
プライドの高い失業映画人ほど役立たずはない。
そもそも、、ハリウッドで最大規模で企画が立てられたのは「風と共に去りぬ」のパート2
たいていは、企画書止まりで、脚本になるまでのことはない。
なったとしてもリライトの繰り返しで最後は原型を止めなくなるし、
最終段階までいけば、セリフはダイアローグ屋の手で気の利いた警句まみれになる。
まあ、脚本家なんてなるもんじゃないが・・・売れなくなればもっと悲惨。

彼がありついたのは、東部の大学のシナリオ作成カリキュラムの講師の職
やる気のないことおびただしく、

受講者は顔で選ぶ
早々に休講一ヶ月
気の有りげな女学生には早速手を出す・・・

しかし、オスカー受賞の才能は伊達ではない。
真面目な学生の脚本が、彼の心に火をつける・・・ってまあ予定調和な物語

Re-write
Re-life

脚本が書き直せるのであれば、人生だって・・・



ちなみに「風と共に去りぬ」の小説版の続編はあります。
森瑤子さんの名訳(っていうか識者によれば彼女の思い込みたっぷりな意訳まみれ)にも


かかわらず、小説的にはベストセラーですが、通俗的だし映画化狙いもありあり。
TV版の原作にはなったが、映画化は・・・ちょっとねえ。
そもそも誰が、スカーレットやバトラーを演じるだ?



ところで、映画では、主人公の15年前のオスカー作品のパート2が
映画化されそうな雰囲気なのです。
慶賀のいたりといえばそうなんですが、
そんな脚本よりも、大学の堅物なオースティンの研究家の女性は、
自伝本の映画化を願っており、それに骨折るほうがストーリー的には面白い。
彼女の願望は、メリル・ストリープに演じてもらうこと(・・・って、マジ顔で言われると抱腹絶倒)







2015年12月12日土曜日

一葉 丸山福山町




石川さゆりさんの演歌なんですが、タイトルは「一葉恋歌」。
しかし、樋口一葉には、生身の色恋の匂いがしない。
半井桃水との恋愛もどきとかなんとかオトコの影はないではないが、
色恋でなく生活苦で命を削り落としたたった四半世紀の生涯。
毎度の言い方だと、天命を全うするに、無駄に永く生きる必要はない。
晩年の明治二十七年から二十九年にかけての奇跡の一年余で十分だった。


無聊のまま「にごりえ」を・・・実のところ結構真面目に精読しました。
岩波文庫で45ページ。しかし、句点はたくさんありますが、読点は22箇所だけ。
雅俗混合擬古文というらしいが、サナダムシのような長ったらしい文章は、
ええ加減に寝ころんでの斜め読みだと読み間違う。


舞台は、本郷丸山福山町。
こんな辺りに私娼窟があったのか?(現在の文京区西片あたり)
大名屋敷跡で中流階級の新興住宅地だし、
根岸の根津神社界隈の遊郭が赤門大学の風紀を乱すという理由で州崎に追いやられたのはそのしばらく前。
しかし、日当たりの悪い谷下なんかには、一葉家族のような貧窮家庭や銘酒屋なる売春窟が折り重なるように佇む淀んだ世界。
原作には、新開地というだけで具体的な地名は登場しない。
新吉原界隈というのは誤解だったみたいです。
新開地の銘酒屋は、新吉原よりはるかに下流なのです。
下流なればこそしぶとく生きていたらしい。


つまるところ、一葉の恋歌ではなく、にごりえのヒロイン、菊の井のりきの哀しい生涯唄なんですよ。
困窮家庭から堕ちるところまで堕ちてしまえば、後がない。
羽振りのいい布団屋のオヤジも娼婦に入れ込み、妻子にまで逃げられれば、あとは堕ちるだけ。
馴染み同士の無理心中。
道行なんて言うほど美しくはない。


貧しさにあけくれ泣いて身を削り
この世を生きる塵の中
賑わい哀し花街の
本郷丸山福山町


作詞家さんは、相当にこの小説を読み込み、一葉にりきを、りきに一葉を被せ描いたようです。

2015年12月11日金曜日

なんでも(?)美酒乱の時代


天下の一大事とも思えないが、千円札でおつりがくる「料理」に星が一つ!
ラーメンが「料理」なのか?
盛り切り丼が「料理」かって疑問もあるが。一般には好意的である。

だれがどういう基準で選んだのか知るすべもないが、二時間とも三時間ともって並んで食べたのでしょうか?
ミシュラン審査員には「特別待遇」を提供するお店が多々あるらしいが・・・


料理の定義は定かではない・・がいわゆる「食事」を提供するプロセスあるいは食事の「目的物」そのもの。
同じようなものだっても、間食ともなればそれは菓子系であり、料理とは言わない。
一番簡素な食事とは「一腕一汁一菜」ではなかったのか?
丼だけの一腕の食事とは、仏さまだけのお供え物のはず。
ヒトザルであれば、まともな食事というのであれば、丼だけでなく、
汁物と香の物をそろえて三点セットで食するのが、作法にかなう。
そういう意味で「ラーメンだけ」で料理って・・・いかがなものでしょうか(笑)


しかし、この意見には有力な反論があり、以前にそのような趣旨のことを口走ったものだから、多少分が悪い。
ラーメンとは、そもそも「一腕一汁一菜」を一つの丼の中に小宇宙的に凝縮した点で画期的であるという見解
ラーメンとは単純な・・・その気になれば誰でもできる料理であるが・・・
宇宙秩序の形成に成功できるかどうかがポイント




トッピング(チャーシュー・煮卵その他メンマとか・・)  の三点セット


ある主な倭人的な世界観です。
和庭園や盆栽なんか・・・に似ています。




ラーメンが先鞭をつけたということで、B級グルメ産業が姦しいが、
上記のプリンシプルに照らして料理という概念に合致するかどうかがポイントである。

粉もの・・をミシュランにって悲願はわかるが、あれは食事ではなく、間食だ。
蕎麦には、小宇宙が広がるって雰囲気はないし、あれはポン酒の肴
饂飩は・・・匹夫馬丁の食い物(・・・・って美学者の迷亭君がいうとります)


2015年12月10日木曜日

放浪のアデーレ



経済価値一億ユーロ!!(ビックリマークが二つでは足りないが・・)
所有権を主張した裁判。
訴額はその金額になるんでしょうねえ。
アメリカ人の代理人がつきましたから、成功報酬だって凄いだろうなってゲスは思ってしまいます。
原告は、どうやって弁護士報酬を支払ったんでしょうか?



ヒロインを演じた老女は、亡命ロシア人貴族の末裔。
オーストラリア政府相手に、家族の歴史と人生を彩る名画の返還を求める亡命ユダヤ人の
役柄にふさわしい。
当然ながらデイムの称号をお持ちである御年・・・古希くらいだそうです。



お話は「感動」実話そのもの。
しかし、浮き沈み流転する人生ストーリーは、切り口によってなんとでもなる。
蟷螂の斧のような無謀な裁判は、首尾よく勝利した。
海を渡り、アメリカに移り住む「名画」は、ほどなく大手化粧品会社の手に落ちる。
貧しいことは悲しいことだ。
その経済価値でオーストラリア政府なりが買い取れば、かの「黄金のモナリザ」は
クリムトの生まれ育った安住の地で悠久の時を過ごせたものを・・・
哀れ・・・かどうかは見解の相違であるが、資本主義の広告塔となってしまった。

有償での永久貸与って選択もあったのでしょうが、
多分ですが(勝手な憶測です)、原告老女は、裁判費用の捻出するために
売り飛ばしたんでしょう。
映画で描かれるような美しい物語だけでもない・・・って思えてきました。



なまじっか、名画の裏話を知っていると、この佳作もいささか薄汚く見えてくる。
知らないと・・・エンドマークのあとはスタンディングオベーションをしたくなる。
ゲスの妄想は、更に続くわけで、制作費は11ミリオン。
興収は、その英語版ウィキペディアでは、その五倍程度ですから、ビジネスとしても大成功
確証はまったくありませんが、きっとエスティローダー社(オークションで落札した化粧品会社)が
資本を出したに決まっている。


但し後日談には触れない条件で・・・
今回は、理性と論理裏打ちしてるつもりですが、事実と証拠は・・・危ないですよ(笑)

2015年12月9日水曜日

名作「七人の侍」を萌え系戦車戦アニメにすれば・・・・








味方でも親友でもないが、義を見てせざるは勇なきなり・・・ってことで
半ば負け戦に立ち上がったのは


黒森峰女学園     :西住まほ
聖グロリアーナ女学院 :ダージリン
サンダース大学付属高校:ケイ
アンツィオ高校    :アンチョビ
プラウド高校     :カチューシャ
知波単学園      :西絹代
継続高校       :ミカ


なんだか「七人の戦車道乙女」みたいです(苦笑)


文科省がどうしてあそこまで大洗女子学園を廃校にしたいのか?理由が定かではありません。
大人の「口約束」を信じた乙女たちが馬鹿だったってことで、哀れ・・・
しかし、決死の願いは、たった八両の元大洗戦車道チームの戦車隊が、大学センバツの三十両の
戦車群と殲滅戦(最後の一両まで戦いぬく・・)で勝利すればって、
駱駝が針の穴をくぐるような可能性にかけるのですが・・・多勢に無勢

そこへ、かつてのライバルたちが予定調和的に結集し、格上の相手に死闘を繰り広げるって
ファンにはたまらないしつらえ・・・(笑)
別に萌え系高校生が好きってわけでもないが、戦車は嫌いではない。
戦争アクションは、戦車が登場するに如くはない。

まあ、お話ですので結末は見えています。
勝ったのは、百姓ではなくて・・・高校生チーム
最後の一両は、黒森峰のパンターF。
大学チームのセンチュリオンを最後の最後に撃破するんですよ。

アニメ版では、大洗と黒森峰の決勝戦での姉妹対決で妹が勝つのですが、
ここはそれ、オネエチャンに花を持たせるって・・・まあニクイですねえ。
こんなアヴェンジャーズみたいな映画版を作ってしまえば、今後の展開はどうしようもないのですが
二年後に、ジャパンで世界大会が開催されるってことになっています。

2015年12月8日火曜日

どう呼ぶのが「正当」なのか・・・・




12月8日を起算日とするのが一般的である。
その意味で「太平洋戦争」・・・つまり真珠湾攻撃をもって開戦とする。
しかし、同日付けの開戦の詔勅では「大東亜戦争」という名称が使われている。

別に太平洋海域だけで戦闘行為が行われたわけではなく、東アジア全体が戦闘区域であった以上
後者のほうが正鵠を得ている。
しかし、敗者のネーミングは、勝者が嘉納するところにならず、とりわけ「大」なんて
戦争目的を正当化していると思われる表現である以上、
GHQ(要は占領軍)により禁止用語だとされ、
かような表現を使えば右翼のレッテルが貼られ、真っ当な歴史書であっても胡散臭く思われる。

一方で、満州事変以降終戦(敗戦)に至る期間をもって「15年戦争」という向きもある。
大東亜戦争という用語の対極にある表現であって、ある種の政治性臭さがある。
特段宣戦布告を行ったわけでなく(当方も相手側も)戦火が連続したことでもないので
不正確極まりない。
中華民国が、日独伊に宣戦布告を行ったのも12月9日であった。
お互いが宣戦布告もせずに局地的な紛争を繰り返せば、それは「事変」という。
開戦の詔勅では、戦争の相手方が「英米」だけであったが、中華民国が宣戦布告を行ったので
事後的に大東亜戦争の対象に追加したっていうのが歴史的事実。
しかし、宣戦布告がなかったから戦争ではないというのはあまりに意固地でもある。
実態面からすれば、やっぱり戦闘行為はあったわけである。

その他、様々な言い方があり、無難なところでは「第二次世界大戦」といっておくのが
一番マシかもしれない。


ところで、戦争という以上、絵になるような華々しい戦闘があってしかるべきであるが、

従前日本軍が一方的に惨敗したとされてきたノモンハン事件(相手はソ連)
有無も規模も定かではない南京事件

くらいしか思い浮かばない。
あちらこちらでゲリラ戦はあったようだし、
日本軍が前に出ると中華民国サイドは後ろに下がる。
乾坤一擲な赤壁の戦いのような大会戦で、日本軍兵士数十万人が殲滅したって寡聞にして聞き及ばない。

長征なるビッグイベントがあったようであるが、これは内輪もめに敗残した共産党が
一万キロ強を逃げまわった事象であって、兵力の九割が失われたって言いますから
とても英雄叙事詩には見えない。
結果、国民党政府と戦う力を喪失し、共同戦線を組むに至っただけでしかない。
当時の共産党は、国家として承認された存在でもなく、
コミンテルンだけが支援と指導する「イスラム国」みたいな存在であったと思えばいい。
今風に言えば「ローグネーション」である。


抗日戦争70周年勝利!!って言われても・・・
歴史を捏造・改竄することが伝統だし、そもそも「歴史」って学問ではなく政治だと
思っている民族ですので、物言いに対して真摯に批評する気になれないが、
ただ、センターはおろかベンチ入りすらしていなかったってことだけは覚えておこう。








2015年12月7日月曜日

その季節がやってきた(2)


極私傾向的2014年のベストはこれだって、以前に書きました(あえて順位はつけてません)

リスボンに誘われて
大いなる沈黙へ
ブルージャスミン
八月の家族たち
LIFE
ダラスバイヤーズクラブ
ゴーンガール
誰よりも狙われた男
ストックホルムでワルツを
インターステラー


今思えばってこともあるのですが、なかなかのラインアップです。
ところが今年は・・・(以下過去ブログから印象を思い出そうとしています)
年初に見た映画は

ストックホルムでワルツを
毛皮のヴィーナス
マップトウザスター
96時間
ビッグアイズ

多くはろくでもない(苦笑)
二月はよく言われるように・・・不作(だからかしら?珍しく邦画を見てますねえ)

特記すべきは「アメリカンスナイパー」くらい
個人的には「ドラフトデイズ」が好きなんですが・・・一般的には駄作扱い

3月、4月ともなれば、オスカーノミネート群がスクリーンに登場し、多少は華やかなになるが、
そんなんよりも、ずっしりと重いポーランドやウクライナの映画

イーダ
パブーシャの黒い瞳
トライブ

・・・ここまで書いて、疲れた。
この後で、更に重い「神々のたそがれ、雪の轍」って続くのです。

エスプリの利いたフレンチ系は・・・・

パリ燃ゆ
ボヴァリー夫人とパン屋

そんなことよりも今年は、テッパンのシリーズ物の登場目白押しのほうが話題的だ。

SW
マッドマックス
007
ターミネーター

まだ、今年って終わったわけじゃないし、年明けて気分が変われば評価も変わるかも(笑)






2015年12月6日日曜日

その季節がやってきた(1)

そろそろ、今年の回顧・・・

後世に伝えうるような芸術作品をヒトザルは生み出したのでしょうか?
時分の花はそれなりでしょうが・・・・こういうのがベストセラーとか興収ナンバーワンになります。
まことの花や如何?

まず、陋屋の書棚を見る。
年初と変わりませんねえ・・・・相当数の書籍を読んだはずですが、古典的な蔵書を押しのけるようなものは
なかったらしい。
例えばですが・・・

二十世紀の資本(これはオフィスの机に鎮座してますが、来客に対するこけおどし用)
茶色の朝(作者の危惧する「世界」って・・・現実になりつつあるのですよ)
21世紀懇話会報告書(力作のわりに話題にされなくて残念・・・是非を含めてよく議論してほしい)
東芝「不正会計」第三者委員会報告書(その後の報告書もしかりですが、負の意味で歴史に残る)

その他「乱読本系」はあまたですが、書き留めるほどでもない
古典も相応によみましたが・・・懸念は岩波文庫版「太平記」
六巻本ですが、遅れ遅れでやっと第四冊まで・・・・
角川文庫版は、校正者(岡見正雄先生)ご逝去により中断。
今回はなんとか完了するまで頑張ってください!


次に「絵画系」ですが・・・・これはもう「永青文庫での春画展」につきます。
画集も、通常の展覧会の図録に比べるとちょっと高価でしたが、買い求めました。
R18って注意書き付きですので、書棚のセンターに構えるわけにはいかず・・困ったことです(苦笑)



--- ということで「映画編」は次回でも


2015年12月5日土曜日

伊拉克叙利亜水滸伝



頃は北宋徽宗帝の頃。
暗愚としかいいのようのない皇帝であるが、天は何を思ったか画人の才能を与えてしまった。
この点にかけては中国史上の天才といえるのでしょうが、経世的には余計にまずかったようである。
徳のない治世者を持てば、国土は土崩瓦解し、跳梁跋扈するのは犯罪者か反乱群


山東省あたりの海抜ゼロメーターの大沼沢にあったのが梁山泊
犯罪者が巣食うカスバみたいな場所である。
今や有志の巣窟ってことでネガテイブ感は払拭されたが
そもそも的には良い子が立ち入る場所ではない。
法治国家の網が及ばず・・・言ってみれば「ローグネーション」
ある程度の規模感ともなれば、上九一色村のサティアンみたいなもので、
相応の統治のメカニズムが働き出す。
組織を支えるのは、ロジスティクスである。
フロントで勇ましく銃刀を振り回すだけが能ではない。
まずもって先議事項は「カネ」
組織経済を支え、医務・工務・物流・・・一隅を照らす様々な専門技術者こそが組織の宝
北方水滸伝では、塩の密売が経済を支えていました。
伊拉克叙利亜の水滸伝の世界では・・・・オイルに人質ビジネス


輜重輸卒が 兵隊ならば、
蝶々トンボも 鳥のうち、
電信柱に 花が咲く


・・・なんて言ってるから、我が皇軍は、敗退したのですよ。



さて、梁山泊の水滸のあたりの百八人の国家モドキ集団ですが、実質支配地域を拡大しつつ
軟弱な政府軍を翻弄し・・・ってことで物語はすすむのです。
中華の最高の知性は、まずは韓非子を読み、第二集団は孫呉、三国志なんかを有難がるのは
養い難い婦女子のたぐい。いわんや水滸伝のような小説は稗史以下

なもんで、様々なバリエーションが作られます。
権力者に阿るように、帝に投降し、北狄防衛で玉砕していったりとか・・・
何時の時代でも、帷幄に謀を巡らす陰謀屋はいるわけで、策謀にひっかり、
歴史的には「革命の裏切り者」として消え果てていく。



いまや世界的には乱世の時代(・・なんでしょうか)
強大であるはずの国家が手を焼く梁山泊モドキの反乱軍があちこちに群雄割拠する。
テロなき世界を目指して、連衡合従とでもいうのでしょうか「宣戦布告のない戦争」が繰り広げられる。
戦争なき世界はいつ到来するのだ?
テロなき世界が終わるとは思えず・・・戦争なき世界も幻想でしかない・・・のかねえ。
敵の敵は味方って考える向きがある以上、いかにローグネーションであっても利用価値がある。
けだし、国際政治は道徳から解放された存在である。

連衡合従ともいうべき国際政治の策動は「ゴルティアデスの結び目」よりも難問。
手を握りながら足を蹴飛ばすのは当たり前。
右手で握手し、左手には匕首を隠し持つ
なんとか中心外交なんて空理空論に浸っている余裕はない。
命と暮らしは自分で守るって当り前じゃないか


アレキサンダー大王のように、一刀両断しか解法はないというのがオチなんですが・・・・
英雄が活躍する時代が民草にとってシアワセな時代かどうかは知らないが、
英雄が必要とされる時代に英雄が得難い時代は不幸でしかない。



そろそろ007の新作のロードショー
あの「スペクター」って、元祖ローグネーション
ちょっと前にナポレオン・ソロとイリヤ・クリヤキンが活躍するリメイクが登場して
絶句しましたが、これまた「スラッシュ」というローグネーションが登場する。
やっぱり、今はそういう時代なんですよ。



2015年12月4日金曜日

なまいき



本当に「生意気」なお店です。
 
予約の電話がつながらない(・・らしい)
ろくに看板が出ていない
開店時間まで鉄扉が閉まったまま

それでも、17時の開店前には長蛇の列・・・そんなに人気店なのか?
青山の某焼肉店の系列で、青山品質が秋葉原価格だって・・・(苦笑)
場所だって、大阪王将のあるビルの二階ですから、推して知るべし、


そもそも「焼き肉」って料理じゃない!
料理とは、お店が精魂込めて

素材を吟味
調理
盛り付け   の3点セットが整ったものという。

自分で焼いて、勝手にタレなんかつけるんだから、モドキもいいところだ。
毎度のお呼ばれなのに、文句たらたら・・・ですが、まあ満足度合格
お姉さんが焼いてくれましたし、希少部位がそこそこ出てきました。
しゃぶしゃぶ肉をブルーかレアで焼きあげるようなものですから、
客に焼かせるとろくなものにもならない。
厚めに切れば、原価に響く。

ご苦労されているようですが、素材より人件費のほうが安いって計算らしい。
ブラック企業の片鱗ですかねえ
とりあえず、合格点(でももう一度自分で行こうとは思わない)

帰りに目についたのですが、対面にこれまた行列。
牛カツ屋さんみたいです。
ここって、ちょっと前まで「神戸らんぷ亭」ってダイエー系のどんぶり屋さんで
女郎の身売りよろしくオーナーが転々とし、今回はオーナーは変わりませんが
またまた看板の掛け替えをやったみたい。
風俗で言えば、JKやってたがうれないもんでCAに化けたようなもの。
この外食チェーンって、ろくでもないお店が多いので、基本的には信用していない。


今アキバは、ラーメン戦争なんか古くって、牛カツ戦争で人気店が行列を競い合う。
半年もつかねえ・・・(笑)







2015年12月3日木曜日

シンギュラリティ(その2)



羽生さんの語録を読んでますと(適当に加筆修正しますよ)・・・・


将棋は一手ずつ駒を動かしていきますね。
最初はなにもそろっていない形をしています。
でも40手も指せば、王様もしっかり囲えるし、攻めの好形もできます。
それはなにをしているかといえば、一番いい位置に駒を持っていこうとしているわけです。
するとここからはルール上は手が増えますけど、実際にはやる手が少なくなっています。
最善の手は決まっているわけで、それ以外の手をやれば全部「悪手」です。
だんだん手がなくなっているでしょう。
適当に駒を進めて、なんの目的もなくただ動かしていれば、いくらでもいい手はありますよ。
直していけばいいわけですから。
でも、最初からちゃんと動かしていけば、だんだん選択肢が少なくなってきます・・・・


天才の語録って、常軌を逸している事が多い(凡人の通念・常識を凌駕するってこと)
つまり・・・・「将棋の手はほとんどが悪手である」


要するに、手数の多い、言ってみれば「乱打戦」って名棋譜じゃないってことです。
最近の名人戦では60手で投了ってありました。
プロ棋士の棋譜は、平均80手程度らしい。


一体何がいいたいって・・・(苦笑)
先日、将棋ソフト同士の選手権があり、なんとかって有名なソフトが優勝した。
ソフト名はどうでもよくて、このソフトは、近日中にプロ棋士と対局を行う。
過去、ヒトザルのほうが負け越しており・・・
だっから、人工知能黎明期だと、シンギュラリティ夜明け前なんて騒ぎ立てる。
どの将棋ソフトが強いかってあんまり興味がなくて、
誰もどうしてそうなのかって解説してくれないもんですから、
あたっているかどうか分かりませんが・・・

この大会は三局勝負です。
決勝戦は、二勝一敗でしたが、夫々の手数は、124 145 173
3位決定戦では、121 133 もう一試合の手数は不明
5位決定戦は・・・163手という棋譜がある。

つまり、コンピュータ将棋って、どうも手数が多いように思えます(投了がないからかも・・・)
これって、羽生流に言えば「悪手の繰り返し」ってことです。
かつて、升田(かつての天才棋士)だった誰か曰く・・・

大山くんが、悪手ばっかり指すもんだから、負けちゃったよ


将棋ソフトと対戦するのは、一流棋士ではない中堅どころ(良く言えば新進気鋭)
どうも羽生さんのような超天才とは、失礼ながらレベルが違うのではないかと・・・
手合の本質を羽生さんのように理解すれば、真っ当な指し手の出来ないコンピューソフトに
プロ棋士が負けるはずがないって思えてきた。


やっぱり、まだまだ夜明け前でも黎明期でもないって思えてきませんか?(笑)










2015年12月2日水曜日

FOUJITA

パリが愛した日本人
あなたはフジタを知っていますか?


惹句の通り・・・浅学非才の身が知るわけがない。
ツグジだと思っていたが、本名はツグハルだそうだ。
陸軍人脈の周辺の家系らしい。
東北出身かと勘違いしたが、都会っ子である。

あの時代、祝祭空間としてのパリの寵児だったらしいが、表現するその映像は退屈である。
ある種の捨て駒かしら・・・
パリは彼を愛したかもしれないが、彼はそうでもなさそうだし、
愛はうつろうもので、必ずしも永遠でもない。

だからこそ、帰国後の倭の風景の圧倒感。
キャッチコピー的には「静謐ある世界観」というらしいが、どうでもいい。
オダギリジョー、中谷美紀、その他達者な役者連の抑制の効いた演技・・・っていうか自然な立ち姿が、
失語症的に「素晴らしい」ってしか言葉にならない。
千葉なんだろうか(?)疎開した江戸時代さながらの農村風景は遠野物語的でもあり、
これが、よわい古希を越えた佳作な天才映像作家のたどり着いた境地か。
失われた、そして忘れてしまった倭の風景に、パリ人のフジタが似合うのは皮肉である。
その倭国から指弾されたフジタの苦悩は、察するに余りある。
一部の軍歌がそうであるように、戦争画だって、戦意高揚・戦争賛美画というわけでもない。
再びのパリは、冷たかったようである。
洗礼を受け、礼拝堂の壁画を残したのも、けだし必然と言える。


実のところ、ホッとしてます。
小栗さんのこの作品がなかったら、今年の日本映画は総崩れ。

日本の一番長い日
杉原千畝
海難1890

なんか虚仮威し的な大作もどきだけで、映画賞を山分けする不毛の事態でした。
そうそう・・・中谷美紀さん主演の「繕い裁つ人」があった!








2015年12月1日火曜日

師走の「違憲判決」?





家族法に関する最高裁の「憲法」判断には首をかしげることが多く、
一部・・・だと思うのですが、偏狭な提訴なんかする方も税金の無駄使いだし、
にまじめに対応するのもいかがかねえって思う次第


まずは民法900条4号の但書が違憲だそうです。
不倫の子供の法定相続割合が正式な婚姻で生まれた子供の半分だということが違憲だとされました。
平等原則に反するらしいのですが、あくまで「法定相続割合」の話で、遺言状の上では
メカケの子供を優遇しても遺留分さえ留保できれば問題は生じない。
そもそもちゃんとした相続計画を立案すれば「争続」なんかおきないわけで、
そのためのサーモスタットみたいなものですから、あまりとやかくいうことではない。

この裁判だって、嫡出な子供がこの提訴した不倫の子に対して「同じ子供なんだから、借金も
同等に負担してよ!」って逆提訴したときにどんな反応をしたか誠に興味深い(笑)
だっから、キレイ事じゃなくて「欲目」でしょうって・・見えるのは薄汚れた風景でしかない。
別にこの問題は相続だけじゃなくて、様々な「差別問題」に派生し、ソッチのほうが問題が大きいが
これが解決したのかどうかは・・・よく分かりません


16日の最高裁判決の対象は・・・

女性の婚姻禁止期間
夫婦同姓

前者は「親子関係を早期且つ正確に明確化する目的」さえ達成できれば判決に興味はない。
極論をいえば「出産の都度DNA鑑定」をやれば済む話ではないかって切って捨てます(笑)
削除したって構わないし、要はどうでもいい。
本当の親が知りたければ、科学の力を使えばいいこと。
でも、知ることがシアワセかどうかは・・・知りませんよ。
親子の絆は、血脈だけとは限らない。実の親でも鬼畜はごまんといます。


しかし、後者は突っ込みどころ満載・・・だと言われますが、
そもそも的には「審議放棄した国会の怠慢」でしかない。
バカバカしい与党大臣のアゲアシトリ質疑で国会審議を空転させている暇があれば
他にやるべきことはヤマとある。
世論も賛否相半ばし、国会で法案採決ともなれば党議拘束を外すでしょうからどう転ぶか・・・
世界的には夫婦別姓が主流であり、倭国の歴史も夫婦別姓が伝統的(これって勘違いしている人が多い)
長い歴史で明治民法の制度だけが「異常値」なのだ。

有り体に言えば・・・これまた「好きに選んだら・・・」というだけ。
人格権だと大仰に言いますが、姓名って所詮「符号」でしょう
婚姻届を出す際に、男の方の姓を選んでも女の方でも別々でもって・・・
お墓はどうするんだ!?って批判もあるようですが、墓苑にいけば、いまでも「ご両家の墓」って結構あります。
生まれてきた子供の姓はどうすんだ?って、これも簡単で夫婦が協議してどっちかにすればいい。
成人した時に子供に再選択権は与えてあげるほうが親切だし、
そうしないと先々また同様の問題が起きる。

多くの正式婚をしておられる女流議員は、多くの場合通称名として旧姓をお使いのようです。

高市
丸川
小渕  ・・・みなさん旧姓をお使いです。

それのほうが選挙対策用で有利との判断に違いありません。
野田某のように、腕力で妻の姓を戸籍上使っている事例のほうが珍しい。
夫婦別性を主張する議員は、まあたいていその程度(の思惑)・・・だと思います。
同姓問題で、事実婚と称する同棲野合の類が横行しているのであれば、まっとうな結婚制度が
堅持できる分だけは進化と言えます。

今回の提訴をされた方の性別とか婚姻の際にどちらの姓を使ったのかは全く知りませんが
まあ想像がつきます。
その方が女性で婚姻の際に自分の姓を使っているとしたら、夫の人格権が毀損しているって
提訴なんかするはずがない。

ちょっとアタマを悩ましているのは・・・社用の電子メールアドレス体系をどうしようかって
ことだけ
基本的には「採番時点の戸籍上の姓+名前の一部+乱数符号」の体系なんですが、
仮に違憲判決となって、旧姓に戻った方々が、メルアド変更なんて要求されると厄介。
今だって、婚姻で姓が変わってもメルアドは変更しないルールですが、
これを人格権の毀損なんて騒ぐなよなあ・・・


こんな瑣末なことよりも「同性婚」を法律上どうするかのほうが大事でしょう。
憲法24条は、どう読んでも同性婚を容認しているとは思えない・・・同性婚を認めないって、まあそうなんですが
時代はかわりつつある。

2015年11月30日月曜日

一番「美しい」さぎ



サギって、結構面倒なんですよ。
被害者同盟作って、民事・刑事で責め立てても、ない袖は振れないし、
騙すつもりは有りませんでしたって・・・キッパリそっぽ向かれると・・・
鬱陶しい事この上ないから、民事訴訟なんてやるもんじゃない。
被害者同盟って、最後的には代理人が喜ぶだけ。
刑事は・・・検察が勝てる思う時しか立件しませんし、たいていは相手の頭が悪い場合だ。


詐欺罪は、日常会話的なのと違って構成要件が厄介なんです。


①欺罔行為又は詐欺行為
②被害者が「錯誤」すること
③財産等の処分行為を行う
④財物の占有移転、利益の移転
⑤以上のあいだに因果関係が認められ、加害者に「不法領得の意思」があったと認められること


厄介ですねえ(笑)
具体的な事例で検証検討してみましょうか・・・


毎月五万円の定期積立でいつかは(30年後)には◯◯◯(一億円の蓄財)!!


普通に考えれば、孫子の代ならいざ知らず、
若者世代が生きているうちに毎月これぽっちで一財産できるって信じ難いのですが・・・

①ですが「加害者に騙す意図」あったかどうかがポイントです。
内面の問題って、外形的ではないので証明しにくい。
そのつもりがなかったって言い張れば、傍証があればともかくも・・・

②は、比較的簡単。被害者が「そんなこととは知らんかった」って泣きわめけばいい。
今回の場合は、不正競争防止法でいうところの「優良誤認とか有利誤認」にも抵触しそうです。
しかし「消費者」庁って、消費者の味方かどうか・・・よく分かりません。
このキャッチコピーで180億円くらいかき集めいたそうですから、
その辺の効能のない健康食品やダイエット薬よりも本当は罪は重い。

③と④は実際に定期積立をやってますから、ことは簡単。

⑤ですが、当然因果関係は認められます。
大々的な嘘っぱちCMの連打に騙され、金員を提供し・・・
でも、問題はここから
蓄財の実現は「いつか」なのです。その「いつか」はまだ到来していません。
最初はあまり蓄財が増えてなくとも、後半戦で怒涛の連続勝利って・・・ないとは言い切れない。
実際に投資行為をやっていれば「不法領得の意思」ということにもならない。
実際に詐欺罪容疑を問えるのは、30年後・・・

当然最後は、想定外の外的波乱で期待した結果に至らなかったのは慙愧に堪えないとでも言っておけばいい。
別に「保証も確約」もしたわけではない。


しかし、別の理由で早々とビジネスモデルが崩壊したようです。
あのかき集めたお金はどうなったんでしょうか?
この手の話は、手を変え品を変え・・・次なる商品「元本確保型の財産保全策のプランニング」
元本「確保」ってネーミングが、プロ目線からすれば胡散臭い
貧民若年層には見切りをつけて、一定の富裕層狙いです。
名ばかり富裕層もどきが対象らしくってこのクラスって一番カモになりやすい。
一体どんな金儲けシステムかは分かりません。
うつくしい言葉には毒があるって言いますから、信用しないのが得策だろうとおもいます。
案の定、これまた別の理由で崩壊しつつあるようです。


どうも、詐欺で勝つ極意って知らないのですねえ。
博打はイカサマで勝つのであって、イカサマでしか勝てないのです。
そしてイカサマは長期間は持たない。
そういう意味で「一瞬芸」ほど、芸術的なのです。


2015年11月29日日曜日

シンギュラリティの世界って何?




今日(11月24日)は、エチオピア北部で人類最古の化石人骨が「発見」された日
グーグルのロゴも、それを記念して二本足で歩行する生き物のアニメに変わりました。
そうです。ルーシーの発見です。

多少誤解を生む表現ですが、サルからヒトザルへの「シンギュラリティ」の黎明です。
ICT技術者って、お得意の三文字熟語で、過去から世間を誑かしてきましたが、
最近は多少知恵がついて・・・(苦笑)
このような単語を使うようになりました。
当事者以外には意味不明な三文字熟語よりもましとは思いますが、なんとなくイメージ先行です。

要するに、ヒトザルの社会(生活)がテクノロジーの急速な変化による甚大な変貌を遂げるって
意味合いで使われます。あえて倭語にすれば「技術的特異点」って言うようです。
具体的には「人工知能(AI)」なんかですが、これって、SF的で嘘っぽいイメージですが、
シンギュラリティと言えば、なんとなく神秘的なんですが、ありがたそう・・・(笑)


嬉しい事に、ICT関連のお仕事では、上流工程以外のお仕事(プログラミング以下の
下流工程・・保守運用)は、すべて肩代わりしてくれるそうです。
ICTの管理者の悩みの種は自分の視野に入りにくいこのような分野でのアクシデント。
情報通信システムには初期不良やバグ(瑕疵)は付き物っていうような弁明を
しなくて済むし、詰まるところ「製品品質の劇的向上」なのです。


そうは言うものの「過度の期待と言いようのない脅威(不安)が一杯」というのが
現実の姿。

シネマの世界では、ヒトザル滅亡のエレメントは

エイリアンの来襲
隕石との激突
パンデミック

そして・・・AIによる人類の支配

人は可能なことのみ空想するという命題が正しいのであれば、
最初の3つは、実例がありそうだし、最後だって「ありうる」ってことになる。
ターミネーターやマトリックスの世界を希求するヒトザルはいないだろうが・・・・


少なくとも、すでに実現しているシンギュラリティもある。

MRIなんかの画像診断(医療)
タクシーの配車(乗客のいそうな場所を指示してくれる)
法律家に対する訴訟戦略サービス(判例の傾向分析)
融資先のリスク判定(AIによる与信判断)

医療分野での成果は・・・専門外なので論評しません
売上抜群のタクシー運転手の行動プロセスを見るに・・・これはありげで「uberX」って
サービスがNYで成功を収めています。

最後の二つは・・・どうもねえ(苦笑)



はっきり言えば、懐疑的なのですよ
某氏曰く・・・シンギュラリティの世界でも絶対に残るには

クリエイティビティ
マネージメント
ホスピタリティ     ・・・らしい。


相手の気持に寄り添った創造的なお仕事を管理できれば、いついかなる場合でも失業しないって
ことなんですねえ(これって、AI以前の話ですが・・・)






2015年11月28日土曜日

世相を切れば(2)





今年の流行語だか漢字一字だか(一昨日のブログ)で書き漏らした後発的事象


原節子が逝去した。
敬愛する小津の後を追うように映画界の引退。
半世紀にも及ぶ隠遁
小津の墓所は円覚寺にあり、墓石には「無」とだけ刻まれているそうです。
原も、同じような墓所が似つかわしいのかもしれません・・・・
刻むに一文字



月並みかな(苦笑)
今年の感じ(漢字)って言われれば、これにしよう。
語義は様々ですが、

度をこえないようにおさえる
言動にけじめをつけて則を超えない  といえば、わかっていただけるでしょうか?


いいえ そうなんです わたくしずるいんです 


東京物語での紀子(原節子が演じた未亡人役)のラストあたりのセリフ・・・・・
戦死した夫の両親が上京し、その後義母の突然の死
葬儀のあと、義父とのしみじみした会話で、この台詞のあと、こう続きます


お父さまやお母さまが思ってらっしゃるほど そういつもいつも昌二さんのことばかり考えてるわけじゃありません
このごろ 思い出さない日さえあるんです
忘れてる日が多いんです
わたくし いつまでもこのままじゃいられないような気もするんです 
この ままこうして一人でいたら いったいどうなるんだろうなんて-
夜中にふと考えたりすることがあるんです 
一日一日が何事もなく過ぎてゆ くのがとっても寂しいんです 
どこか心の隅で 何かを待ってるんです
ずるいんです

いいえ ずるいんです
そういうこと お母さまには申し上げられなかったんです


美貌だけの大根役者って一体誰が言ったのだ。
朗読してみればわかるが、すごく難しいセリフなんですよ。
さらりとこの映画を眺めているだけならば気が付かないのですが、台本を読み、自分で演じるって
気分を出せば・・・・難易度が高い。




2015年11月27日金曜日

反見為者月西渡

いつからブログもどきをはじめたのだろうか?
一部の方々が言うところの詐欺師の主催するSNWを濫觴とすれば
2009年頃だ。
ブックログなる言葉の短縮形が「ブログ」らしい。
プラットホームは転々としたが・・・けだし定住を嫌う蝸牛庵らしい。
最近は、安住の地とも思えないが、ここにおちついている。
連続連載回数もゆうに五百日を超えた。

だからどうなんだって・・・・

継続は力だって・・・ばかばかしい(笑)
惰性とか慣性の法則とも言うではないか。
過去記録をかえりみるに・・・

映画ネタ
和漢の古典ネタ
歴史モノ
法匪的法律論

これらで八割。
結構長文ではあるが、引用が長い。所詮、知の大伽藍とやらは空虚な洞窟。
巧言令色とはこれをいう。
人畜有害だが、なにごとも程度問題。
劇薬も多少ならば、薬ってもんだ。

しかし、最近は江戸戯作者の心境がなんとなくわかるような・・・・
文章は経国の大業にして、不朽の盛事って、ちゃんちゃら可笑しい。
所詮は戯れ言。
一期は夢よ・・・ただ狂え。


2015年11月26日木曜日

世相を切れば・・・

なんともエレガントでない単語の羅列だこと(笑)
今年の流行語大賞候補らしい。
何が「大賞」に選ばれるかには興味がない。
選者の人選次第でなんとでもなりますから・・・・
しかし、候補用語はそれなりのフィルタリングで選んだはずだ。
時代の風景を一部的ではあるが「切りとった」ものだろうから、
それなりに意味があるはずなんだが・・・

爆買い/インバウンド/刀剣女子/ラブライバー/アゴクイ/ドラゲナイ/プロ彼女/ラッスンゴレライ/あったかいんだからぁ/はい、論破!/安心して下さい、穿いてますよ。/福山ロス(ましゃロス)/まいにち、修造!/火花/結果にコミットする/五郎丸ポーズ/トリプルスリー/1億総活躍社会/エンブレム/上級国民/白紙撤回/I AM KENJI/I am not ABE/粛々と/切れ目のない対応/存立危機事態/駆けつけ警護/国民の理解が深まっていない/レッテル貼り/テロに屈しない/早く質問しろよ/アベ政治を許さない/戦争法案/自民党、感じ悪いよね/シールズ(SEALDs)/とりま、廃案/大阪都構想/マイナンバー/下流老人/チャレンジ/オワハラ/スーパームーン/北陸新幹線/ドローン/ミニマリスト/ルーティン/モラハラ
/フレネミー/サードウェーブコーヒー/おにぎらず

それなりに世相には興味をもって斜視ながら観察しているつもりだし、紙新聞を読まない
ネチズンの端くれでもある。
馬鹿タレや安モン芸人には全く興味がないが、
年の割にはバラエティ話題・・・とりわけ芸能人スキャンダルにもついて行けてるつもりだ。
しかし、知らない言葉が結構ありますねえ。
だからと言ってわざわざ調べようとは思わない。
だって、言葉的に「時分の花」としか思えないから、将来の自分の辞書には
掲載される可能性はまずないし、一般の辞書だってそうだろう。

ざっと鳥瞰するに・・・・集団的自衛権絡みが目立ちます・・がズバリ「集団的自衛権」という用語は流行語ではないらしい。
薄っぺらい皮相な言葉で代替させるところが、このイベントも、結構サウスポー系新聞が毎度取り上げた反対運動だって、その程度かってイメージになる。
法理的には極めて重要な問題なんですがねえ。

地球儀的視座の流行語は希薄です。
国民の意識としての内向き志向が気になるって事でしょうか?

シリア難民
テロ
南沙諸島・・・・なんかって。
直接火の粉を被らないと分からないってことらしく、あの言葉だけ
川向こうの火事っていうが、本当は他人事じゃない。
パリ市民がテロに遭遇した悲劇って、それはそのとおりだが、
あれ以上の悲劇がレバノンで起きても、無視する態度に論評する資格がない
ことを自覚せせよってことですよ。


やっぱり、縦から見ても横から見てもつまんないですねえ。
これなら「今年の漢字一字」のほうが、まだマシだ。
ちなみに去年は「税」







----追記

明日に続く

2015年11月25日水曜日

一見無関係な三題噺




邦画のオールタイムベストテンの選考において

黒澤(七人の侍・羅生門)
小津(東京物語)
成瀬(浮雲)
木下(二十四の瞳)

なんかをスキップするような度胸ある選者はいない。
いてもいいが、そもそもかような異端は選者に選ばれない。
単なる「権威」に過ぎないとも思うのですが、ボクだってそんな子供じみたことはしない。
しかし、上位にはお気に入りの小栗康平さんの「泥の河」を入れる。
なんちゃって、哀しくなるような美しい映画なのです。
見るたびに、何故か川中美幸の「二人酒」を口ずさむのはどういうわけだ(笑)





戦争画という呪われた映画群がある。
イデオロギー的に言えば、侵略戦争賛美芸術家である。
芸術は政治に隷属するというのは、サウスポーの芸術論に限らず、芸術の宿命であり、
その葛藤から歴史に残る作品が生まれたのではなかったのか。
どういうわけだか、非公開作品が多くて、単なるプロバガンダなのか、やはり捨てがたい芸術的魅力があるのかさっぱりわからない。
わからない以上予断をもって断罪するのは、ヒトザルとはいえその態度において問題がないとはしない。
不幸にして戦争に負けたから批難されるだけのことであり、勝っていれば、芸術英雄である。
ふとしたことで東京国立近代美術館に足を運んだのは、先日のこと・・・・


バロンフジタの絵は好きとも嫌いとも・・・・
しかし、あの乳白色の色合いはなんとも言えない・・・まったり感ともふんわり感とも、ちょっと冷たい気もするし・・・
彼は呪われた画家である。世界的な才能であるがゆえに倭の画壇からは、嫉妬という名の羨望のあまり、不遇であり、
戦後はスケープゴート的に戦争画制作の咎により戦争協力者として狙われ、日本脱出を余儀なくされた。
協力した、画家や文人は、枚挙にいとまなしなんですが、なぜか彼だけが・・・

僕が日本をすてたんじゃなくて、僕は日本に捨てられたんだ

哀しいまでの愛国者であったが、不幸な人生は真の芸術家の本望ですよ。


藤田嗣治をモデルとする小栗康平さんの
映画作品が上映中。
小栗さんの十年ぶりの新作です。


2015年11月24日火曜日

ホームバンキングの時代は長閑だった




あれやこれやと小うるさいことも言ってきますが、あまり効果的とも思えない。
個人のみならず企業まで被害に合うに及んで、金融庁のお達しでもあったのでしょう・・・
面倒なことを言ってきます。

企業のインターネットバンキングは、使用できるPCを限定するために
電子証明書を発行しますが、PCそのものを乗っ取られると、全く効果が無い。
なもんで大手金融機関は「IC認証方式」を推奨していますが、地銀クラスはまだまだのようです。
これはこれで効果ありですが、問題は「第二暗証番号」を都度生成する
トークンデバイス方式。
本当に効果がありますかねえ?

金融機関単位に全て調べたわけではないが、

ワントランザクション単位の使い捨て方式
ログインからログアウトまで何度でも使用できる方式

が併存するようです。
またトランザクションの種類で両者を使い分ける方式もあるみたい。
後者の場合(あまり報道がされなかったが)今年のはじめころ
欧州で凄まじい被害が発生したはずなのでいささか不安がいっぱい。
いちいちトークンデバイスを持ち歩く必要があり、これまた面倒なこと
そんな面倒なことより、お手軽な対策がいくらでもありますがねえ・・・


おすすめしているのが「音声パスワード」
これって本当に優れもの(笑)

ワントランザクション単位にPCから第二暗証番号を請求すれば、予め登録した
モバイルフォーンとか宅電に電話連絡してくれる仕組み。
PCとは全く別なデバイスを使いますから安全だし、そもそもデバイスコストが不要
知りうる限り、ブレイクされた事例はないが、利用している金融機関が少ない。

もっと単純な方法があって「即時振込」が出来ない方法(翌日振込み方式限定)
振込処理がなされると通知メールが飛んできて・・・不審に思えば金融機関に
お電話をして、処理を一時停止させる。
企業向けのサービスとしては存在しますが、個人用では余り聞きません。
事後的に通知メールが来る仕組みはあります。


更に簡単なのが、新規の振込先登録はオンラインで出来ないってやり方。
しかしいちいち窓口に出向くのは本当に面倒です。
一日あたりの振込可能金額のキャップを下げるってありますが、これはこれで不便なことが多い。
まあ、くすねられて困るような金額を普通口座に置いておかないことですし、
便利だからって貸越枠なんか設定しないのが一番安全。

まあ、日本国内の詐欺口座への振込であれば、引き出し限度がありますが、
海外送金だと青天井。







2015年11月23日月曜日

13分で世界は変る・・・はずだった



悪運が強いとは・・・このオトコのことなのか?
物の本的には、40回強も暗殺計画があったが、いずれの企ても失敗している。
あまりおすすめするような「行為」ではないし、むしろ歴史の流れを悪い方に誘導した例もたたある。
しかし、後世からして無意味とも言えない事例だってある。
このオトコなんかは、暗殺されるほうが、あとあと良かったのかもしれない。
ヒトラー暗殺も、広義の反ナチ運動に含まれていいが、戦後一番高く評価されているのは
身を挺して暗殺を実行したテロリスト達よりも、非暴力的抵抗運動。
確かに尊いことではあるが、あまり持ち上げすぎるのもねえ・・・

白バラ抵抗運動なんかを素材にすれば、映画祭ではシカトするわけにはいかない。
二度映画化(いずれも未見)されていますが、どちらも独逸での映画賞に輝く。
一方で、あと一歩のところで失敗に終わった爆弾テロリストは、長く評価されることもなく不遇であった。
理由はよく分かりませんが、共産党員だったことが原因とも言われます。

惹句に曰く・・・あと13分演説を続けていれば、世界は変わった。

けだしその通りである。
1939年のミュンヘン一揆記念の恒例のヒトラーの記念演説は、早めに切り上げられた。
数十名の死傷者がでたというのだから、なかなかの威力である。
とても、反ナチの家具職人による単独犯とは信じられず、
背後関係が徹底的に調べられるが・・・何も出てこない。
敗戦間近の時期まで、ダッハウの強制収容所に収監されていたが、死刑に処せられた。


同じ暗殺犯でも、シュタウフェンベルクは英雄視されるのに不公平なことである。
彼の暗殺計画は、豪華なハリウッド映画(ワルキューレ計画)にもなったが、
家具職人「ゲオルグエルダー」のほうは地味なドイツ映画。
入りもよくありませんが、観客だって食指が動かないだろうと思います
ドイツ国内での評価はよく分かりませんが、決して良くはないだろう

失礼ながら、センターを張るには「ハナ」がない。
延々と続く「尋問シーン」も・・・退屈です。
コスタ=ガヴラスの「告白」の苛烈な取り調べシーンの足元にも及ばない・・・

ちなみに、家具職人は銃殺だったようですが、
ワルキューレ一味は、針金による絞首刑で、その死刑シーンは、録画され、
ヒトラーは毎夜「鑑賞」していたようです。

やっぱり、こんな悪辣な輩はさっさとテロすべきだった。



2015年11月22日日曜日

とうとうきましたよ!


マイナンバーがやって来ました(笑)
別に欲しいって言ったわけではないが、去る者は追わず、来るものは拒まず。
当然不在ですから、ピンク色の簡易書留不在配達票が郵便箱に入っていました。
田舎ほど届くのが早いというが・・・ボクって「大都会」に住んでる思ってましたが
江戸情緒たっぷりな下町ってその程度らしい。

さて・・・

①郵便局にとりにいく
②再配達を依頼する
③勤務先に配達してもらう
④誰かの住所で受け取ってもらう

いろんな選択肢がありますが、

①:いつも窓口が長蛇の列
②:一番簡単だが、大抵は忘れてどっかで呑んでる
③:部下に受取の事実を知られると都合が悪い
④:委任状が必要だって

どれもこれも、問題が多い。
そのうちに役所に舞い戻るだろうから、ほとぼりが冷めてから受け取りに行こう。
今年は、源泉徴収票に表示されないはずだから、困りはしない。
年明けになれば、会社としてかき集めることになるが「届いていない!」って言い切れば良い話(だって事実ですから)


しかし・・・話題の「Ki-Re-i」を使ってみたい(笑)
街角の証明書写真印刷ボックスって、よく酔っ払った時に「変顔写真」を撮るんですよ
たまには「真面目顔」で写真を撮ろう。
そのまま、個人番号カード請求が直接オンラインで出来るらしい。
設置場所を検索するに・・・なんだ近くにありませんねえ

順次拡大設置中らしいので、それまで待つか



よく調べるに、DNPの子会社が運営しているようだ
この印刷会社は、個人番号カードの製造を受託しているから、受注拡大を狙った撒き餌作戦のようです。
この調子だと、パスポートの更新だって、個人番号カードがあれば、このシステムから
オンライン申請が出来そうだし・・・
よく考えていますなあ(設置台数増加にドライブをかけているようだ)

2015年11月21日土曜日

ラストナイツとやら


最後の夜・・・だと思ってシネコンの足を運んだワタシが馬鹿だった。

最後の騎士

世界に羽ばたく倭人と言う割には映画社会では風景は貧相です。
国際的俳優って言葉ありますが、内実は空虚
倭人の国際派男優のハシリは、早川雪洲。
ありていに言えば、北韓国のジェイキンズさんみたいな国辱の風景
俳優だとかバックステージな専門家の世界では、結構活躍しているようですが、やっぱり
監督として名声を馳せてほしい。なもんで、宇多田ヒカルの元夫がそれなりの
バジェットでハリウッドデビューときけば、心ときめく。


・・・これって、忠臣蔵ですよ(笑)

刃傷による主君への不当な処罰
賄賂を取り専横を極める皇帝の側近
いち早く酒場のオヤジに転じた無節操な元部下
身分を隠し、重労働に耐えながら復讐の計画を進める元騎士団
酒浸りになり、妻にも愛想をつかされる・・・ふりをするリーダー

忙しいのに、足運んで大損ですねえ。
しかし、このまえに、47RONON'Sって、とんでもハリウッド映画があり失笑を買いました
比べれば、よくできています。
でも、だからなんなんだってすごまれると言葉がない・・・・
比べる対象が悪すぎる。

地元での批評レベルは、可もなく不可もなく。
倭人にとって当たり前な復讐譚ですが、欧米での知名度が高いとは思えない。
それなりのキャスティングですが、俳優のキャリアに泥塗ったかも知れません。
興収は多分ボロボロですが、お金持ちのボンボンの道楽ってことで
多分将来の成長の糧にすらならない。

ゴールデンラズベリー賞にでもノミネートされると話題性も上がりますが
その可能性すら・・・・(笑)



2015年11月20日金曜日

有料図書館のすすめ

佐藤隆信の「卓見」

創業者の三代目である新潮社社長の言うところの「本の売り上げが減っているのは図書館の貸し出しの増加が一因」が正鵠をえているのかどうかは知らないが、図書館の貸出冊数も利用者数も増えているのは統計上明らかである。
一部の新刊に限って図書館に対し1年間の貸し出しの猶予を求めるという提言は一考に値する。

全国の三千館と言われる図書館が、一斉に人気新刊本を購入すれば、最低でも約三千部。
貸出期間は通常二週間ですが、人気本ともなれば、もう少し回転は良くなる。
半年足らずで数万部の発刊に相当する読者が生まれる。

佐藤社長の言う「売れる本を貸し出しでぐるぐるまわされてしまうと、少し出版全般が傷んでしまうという構造」というのは一部の真実を含んでいるような・・・
しかし、図書館で無料で読めるからこそ、芸人芥川賞作家の受賞作に千人以上の待ち行列が出来るのである。
それだけの行列となれば、本当に読みたいのであれば、ランチを抜いてでも書店にお財布を握りしめて
駆けつけるでしょう。
佐藤社長の提案通りの貸出システムになれば・・・・図書館に置いてないなら読まないってことに多分あるいは絶対になる。
一年後には・・・この変化の激しい時代、二流芸人クラスの文芸なんか・・とりわけ
芥川賞だと、みなさん猫マタギですよ(笑)
結果、既得権の三千部・・・実際は複数部数を購入しますから、多分ですが、その一万部強も
売れない結果になる。

本当に書籍という知の大伽藍に敬意を表する人種には無縁の世界のたわごとです。
しかし、これ以上出版業界が疲弊してもらうと困る。
所有から利用へってわけ知り顔にいう向きもあろうが、それは所有に耐え得ないコンテンツの話。本当の知に対するレスペクトを知らない。

ふと思うのですが、公共図書館が無料であらねばない理由って何ですか?
タダって一番の悪徳だというのが蝸牛庵の信念。
たとえ、ディポジットでもいいから、金を取りましょう。
レンタルビデオの世界では、新作は割高・・・当然の資本の原理。

一年間貸出停止の代わりに一年間有料貸出ってアイデアはないのかねえ(笑)
版元と利益を分け合う方がまだ気が利いている。
貸出カードだって、ディポジットですよ。
そうしないから、ホームレスや受験生の溜まり場になる。
借りた本をちゃんと返さないとか毀損するごくつぶしが数多いるわけで、
その求償財源としても有効です。

何事もそうですが、理由はともあれ民度が落ちてます。
無料のサービスを提供することには懐疑的であるべきです。
別に高額な会員フィーを要求してはいませんし、お預かりするだけです。


結果、図書館に巣食うホームレスが駆逐されるってことで、人権団体がさわぐ。
それのどこが悪いって・・・居直ると糾弾されるんですよねえ・・・苦笑
そもそも、衣食足りて知の大伽藍をしるのであるが、知の大伽藍は貧者に扉を
閉ざすものではない。




ただ、知への探求ということに共鳴さえしてくれれば・・・

2015年11月19日木曜日

「佐世保」は今日も雨だった







テーマパーク成功の要素は、ある意味単純です。

商圏
アクセス
イベント性

加えて、稀代の起業家は、上手く話をまとめます(笑)

天候

佐世保の外れのテーマパークは、戦う前から敗北を予定されていました。
よくぞ再建が出来たなあ〜と思う限りです。
実を申せば、某証券会社勤務の友人も一時期関与していましたが、苦労してたようです。
しかし、澤田さんには悪いが、過去のテイスト・・・・あの古色蒼然としたブリュージュを思わせるような佇まいに、霧雨が降る夕暮れ時
なんかの方が好きです。しかし、再訪しようとは思わなかった。


ところが、再訪のチャンスがあり、鉄路遥々とやってきました。
案の定、雨です(笑)
なんともまあ・・・・遊園地だなあ
音楽がガンガン流れ、LED電球の凄まじい数にやたらなフードコート。
こうでもしないと、インバウンド利益もとれない。
中世中欧の石文化の片鱗を味わうなんて高踏的に考えない事です。



まあ、そんな事よりも、ハウステンボス隣接の奇妙なホテルに宿泊したいってのが、本命

変なホテル

糸井重里風なネーミングですが、別におばけ屋敷でもホーンテッドハウスでもない。
白木の和風建築を思わせるシンプルな作り。
こういうスペックは、好きです。

徹底的に自動化による従業員縮減ビジネスホテルがありますが、このホテルは「ロボット化」
フロントもポーターもロボット。
部屋の中にも、ロボットが鎮座してまして

灯りをつけて
明日の天気は
今何時?

なんて会話、、、?が楽しめる。
しかし、学習も推論も出来ないから、

電気をつけて・・・には無反応。これには苦笑

まだまだ発展途上。技術レベルは玩具なみ。
そう難しくはないので、次に来た時には、格段な進化が見られるはず。


しかし、三度目は、多分あるいは絶対にないなあ。

2015年11月18日水曜日

インターナショナルの虚実






観念的にはナショナルよりも凡ゆる面で優位にあるという錯覚はもう
虚妄とも幻想とも思って忘れるほうがいい。
倭国は何故だか「国際」ネーミングの評価が高い。

理由は定かでは無いが、ゴルフ場のなんとか国際ゴルフ倶楽部
映画館とかストリップ小屋、パチンコ屋にも多い。
結果としては、多少の誤差を無視すれば、品性の中流以下に多いっていうネーミング素材。
所詮その程度であるが、その程度ならば罪科もしれているが・・・・

国際勝共連合・・・・要するに統一教会という詐欺団体
国際サッカー連盟・・・不正腐敗の温床
国際陸連・・・・ドーピングのメッカ
国際連合教育科学文化機関・・・インチキ遺産製造元
国際連合・・・・倭国の女子学生の三割は売春経験者だと表明

実のところ、いわゆる「国際」機関への日本人派遣は低調で、批判も多いのですが
ロクでも無い組織に貴重な人的資産を配備する余裕も無い。
歴代国連大使を見ても、大物はいない・・・とはもうしませんが数少ない。
ある意味で老獪な対応を取っているようにも思えますが、
その割には場外での四畳半的な寝技が下手くそ。

別に難しくはないのですよ。下品と思うかどうかは其々の人生観ですが・・・


好いた御方と寝る夜は
二三度もちゃげて七ゆすり
嫌な御方と寝る夜は
寝ぼけ眼で上の空

嫌いで嫌いで大嫌い
死ぬほど嫌な御方でも
金という字にゃ勝てやせぬ
泣いて帯とく四畳半 ・・・・・・以上はお座敷小唄裏歌詞


あんだけの拠出金を払ってんですよ。
因業オヤジみたいにゴリ押しして何が悪い。
しかし、金目で物事を左右しようなんて下品なやり口は、人知れず離れの四畳半で
やるべきこと。
売名行為的に万座の前で虚勢をはるから馬鹿にされる。
銀座のつまらんお店に入り浸りで、見番のいる花街で修行しないからダメなんです。
生駒、今里・・・なんか最適(笑)
そう言う無知蒙昧な輩は、

謀を帷幄の中に巡らし、勝を千里の外に決する

って、言葉すら知らない・・・だろうねえ(史記高祖本紀)
本当に最近の銀座は、教養があるともてないのですよ。



2015年11月17日火曜日

貴方は「正義」を行ったってことを信じますか?

北欧

遠い国々・・・よく知りません。
デンマークが北欧と言われれば、そうかなって思いますが、フィンランドは言語圏的には違うらしい。
まあ、堅いことを言わずに、地理的にアイスランドも含めて「北欧」というのが国際常識だが、
狂言綺語的には、文化圏としての北欧は存在しない映画芸術の不毛地帯。
しかし、映画史に残る映画人を数多世に送りながらも映画という文化ジャンルを作り得なかった悲劇・・・ありていに言えば、
産業にはならなかったってことです。
才能ある多くの映画人は、資金を求めてハリウッドやあちこちへ

才能もないくせに、資金だけは集まり、愚作に費消する映画人とその観客のいる国には幸せだか不幸せだか・・・



ドライヤー
ベルイマン
トリアー
アウグスト
カウリスマキ
ハルストレム

そして・・・スザンネビア

これらの映画人のいない映画史は不毛です。

最後に登場する映画作家は、デンマークの・・・どうでもいいのですが女性です。
彼女の最新作が・・・北欧サスペンスって言ってしまえばおしまいですが、これが
含蓄深くって・・・・興行の仕方が粗末で、作品に無礼ですよ。

タイトルは「真夜中のゆりかご」
ベタなタイトルです。

主人公は警察官
不安症気味の妻と生まれたばかりの息子

一方で、ジャンキーなムショ帰りの無頼
同棲相手の娼婦・・・みたいと二人の間の息子
二組の夫婦のあり得ない交点とその結幕・・・よくできています。

正義とは・・・幸せとは・・・たかがお手軽サスペンスと言うなかれ。
結構含蓄深く、ラストシーンは、ベルイマンの救済を想起させます。




ベルイマンほど重苦しくなくて助かりました(笑)

2015年11月16日月曜日

杭の数が足りないのがなんとかプロジェクト

歴史上最大規模の美術品に対する冒涜行為はナチスに如かず。
略奪した美術品の数は、数十万点。いまなお、二割程度が行方不明。
簒奪された美術品の行方を探すことも大事だが、本来の所有権者に返還されるべきものではあるが、
これがまた極めて難度の高い作業で、遅々として進まない。
返還を要求する個人は高齢であったり相続人であったり・・・時間が経つほど解決は困難だし、
善意の第三者を標榜するその美術品を占有する者は、必ずしも最終解決を望んでいない。

たまたまですが、

簒奪された美術品ハンターもの
クリムトの名画を取り戻そうとする法廷闘争を展開する老女の話

が同時期にスクリーンにかかります。
前者の日本語版が「ミケランジェロプロジェクト」
なんともベタなタイトルですが、実話がベースらしい。
ビッグネームな俳優が総動員ですが、興行的には苦しいみたいで、オスカーレースの出走も危ない。
後者は「黄金のアデーレ」
オーストリアのモナリザといわれるクリムトの傑作をめぐる物語
名優、ヘレンミレン主演の小品ですから、安心して観れます。



略奪美術品問題は、国際間でも頭の痛いテーマで、須らく原産地に返還すれば、先進国の美術館は空洞と化し、
原産地では原理主義者の手で破壊あるいは横流しされる。
パブリックユースだということで、人類共有遺産として保護し、後世に伝えるシステムを検討する方が気が利いている。
お馬鹿な記憶遺産問題で存立の危機にたつ国際機関が罪滅ぼしで知恵出しすればいいのですよ。

因みに、このミケランジェロプロジェクトですが、ちょっと勘違いしてました。
2004年のポーランド映画に「ダビンチプロジェクト」ってあるのです。
登場する名画はあの・・・白貂を抱く貴婦人
ポーランドの至宝ともいうべきダ・ヴィンチの傑作。
それが強奪されるっていうショッキングなストリーリー展開に、美術品の関わる犯罪テーマも盛りたくさんに・・・
どうも、ミケランジェロよりダ・ヴィンチのほうが面白そうですが・・・




なんとかプロジェクトって、安物の都市開発名称みたいで、食指が動きませんし、なんとも怪しげな印象すら・・・
ビッグネームだけに誑かされていけませんってこの際ですからキッパリ。

2015年11月15日日曜日

生きているうちに「最終結果」がでますかねえ?



3000億円とも言われる「粉飾」
その影響に因る株主価値(株価)の下落は・・・計算の仕方にもよりますが3000億円だとか
凄い損失を会社に与えた旧経営陣への損害賠償請求額が・・・なんと3億円!

誤植ではない・・・らしい。
原告は東芝 被告は旧経営陣のうちで5名(・・だけ)
懲罰的な天文学的な賠償請求というのは、いかがかとは思うのですが、
この程度ならば、自己破産しなくとも軽くお財布から払えそうです。
年間報酬が一億円くらいはあったらしいですからねえ
いくらなんでも微温過ぎませんかって思うのが国民感情でしょう。
個人の利得を図ったわけでは事を考慮したらしいが、会社業績が悪くなると引責辞任なんてことが頭の中を過れば
それはそれで、個人利得じゃないですかねえ。
多くの不正は「会社のため」といいつつも、真底「じぶんのため」なのです。
だから、ある名門企業のトップは言い放ちます。

迷惑な話だ。会社のためっていうが、そんな事(不正)までやってくれって頼んだ覚えはない!

露骨な「株主代表訴訟封じ」としか見えません。、
長丁場ともなれば、訴訟費用もかさみますので、適当なところで守秘義務契約付和解。
金額は・・・多分満額に近いだろうと思われます。


しかし、株主による集団訴訟はそうはいかない。
日本のみならず海外でも・・・ファイトマネーだけ(着手金無しで経済的利益の◯%の成功報酬とか)
でやってくれる弁護士はいくらでもいます。
アメリカでは、すでに提訴されています(当然東芝さんは受けて立つんでしょう)
日本でも早速に「弁護団」が結成されて、被害者として訴訟参加してくれる株主さんを募集中です。
なんとまあ、ウエッブサイトまで立ち上げています。


弁護団のメンツを見るに・・・
過去の判例(ライブドアの株価損失)が事例紹介として掲載されています。
最高裁まで争って、株価下落の90%+遅延利息までゲットできた大勝利って書いてます。
ざっと、90億円・・・
しかし、この裁判は大手ローファームを代理人とする機関投資家等が原告だったはず
金融商品取引法のプロ弁護士によるドリームチーム。
失礼ながら、今回のこのメンツではちょっと荷が重いのでは・・・

よくある質問コーナー・・・
裁判に詳しくない善良な一般市民はこんな質問をするのか(苦笑)
一番肝心の質問が掲載されていません・・・

弁護士の報酬はどの程度ですか?

下手をすれば数年間本件にかかりきりで、他の収入の道は途絶える
要は体力(財力)勝負。
アメリカンリーガルミステリーでは、本筋ではなく、兵糧攻めで原告サイドを潰すというのが
セオリーです。
そういうことですから、着手金がない場合半分くらいが成功報酬でもおかしくはありません。
白馬の騎士が損害回復してくれるなんて・・・甘い甘い(笑)
正義ではなく、これも欲目の世界。


なんちゃって、有価証券虚偽記載と株価下落に因果関係があるとされれば、会社側は非常に不利なのです。

--

金商法21条の2では、有価証券報告書等に虚偽記載等が存在した場合、投資家に対し
無過失損害賠償責任を課すとされます。
その損害額の推計計算は、虚偽記載等の事実の公表日前1年以内に有価証券を取得し、
公表日において引き続き当該有価証券を所有する投資家については、
公表日前1か月間の当該有価証券の市場価額の平均額と、
公表日後1 か月間の当該有価証券の市場価額の平均額との差額とされます。
なお、推定損害額の全部又は一部が、虚偽記載等によって生ずべき当該有価証券の値下り以外の事情によって
生じたことを証明した時は(証明責任は会社側です)賠償責任を免れる。

--

そうは言っても、結構突っ込みどころがあります。

虚偽記載以外の理由って言い出せば理屈と膏薬で・・・きりがない
虚偽記載の事実の公表日だって、今回の場合具体的に何時のことだ?
全国津々浦々の被害者にとって裁判管轄はどこだ
原告に名を連ねる被害者が本当に原告適格があるのか?


そうそう、後日談があって、賠償金が課税所得って税務署がいいだして
紛糾したんだよねえ・・・(笑)


2015年11月14日土曜日

第九回田辺・弁慶映画祭

百数十本から候補作を八本選ぶこととその八本からグランプリを選ぶことの難易度の違いとは・・・・?
何れにしてもある種の苦行には違いない。
二年ぶりの映画祭はその内実を大きく異にする。
一昨年は、これでもファイナリストなのか!と一言浴びせたくなるような作品が過半近く・・・しかし、
今回は平均的に尺も長くなり、業平的な学生風実験映画は影を潜め、多少の商業主義にも耐えうる作品が増えてきた。
けだし「新人の登竜門」という呼称もあながち大袈裟でもない。

もっとも、三十代後半ともなって「新人」でもない。
ルイマルが、カンヌのパルムドールの栄に輝いたのは二十代。
芸術に年齢は関係なく、生涯になし得ることは予め予定され、夭折の天才あれば、
白寿を超えても、瑞々しい作品を作る映画作家もおられる。

候補作八本

SFっぽい環境テーマが二本・・・どうもねえ。
SF映画ってオリジナリティが大事だし、SFX技法テクニックも必要だし、新人作家には荷が重い。

15歳の心の揺らぎ系二本
似て非なる造作ですが、プロ観賞家の目線的には評価が色々あるんですが、
高評価作品は・・・シリアスな素材てんこ盛りで時代性を押し付けてくる点を良いと思うか思わないが・・・
この世代を描くのであれば、素直な小さな世界の方が清々しいんですがねえ

唯一の倒錯系の映画・・・歪んだ愛の姿という定番モノ
毎度のことですが、使用するBGMが相変わらずのお母さんと一緒学派
女優さんが初監督作品。

とかなんとかあって・・・一次選考で残ったのが四本ですが、
早々に、短尺が落馬。
あとは甲論乙駁
毎度の通り、作品評価を通り越して、政治と駆け引きの世界(笑)


評価の視座はそれぞれの人生観の具現ですが、思惑もそれぞれ。
最終の3本に残る以上、甲乙つけがたいし、もうどれでもいい。
貝殻投票という荒技もあるが・・・まあ、これでもいいかって





2015年11月13日金曜日

龍馬暗殺・・・あるいは砲艦外交の真実

途上国の政変・・・革命、政府転覆、クーデター、然るべく英雄や愛国者が数多登場するが、当然に黒幕もいる。
黒幕は彼等の陰に隠れて実権を振るう。
アセアンや、南米、アフリカで起きていたこととが、19世紀末の極東の島国でも
起きたに違いないと思わないならそれはあまりに歴史と国際政治に無知な証拠

新時代に向けての国家デザインの類型はある意味で単純であった。

攘夷 開国
勤王 佐幕 あるいは中間日和見の公武合体
武闘 和平

黒幕達・・・有り体に言えば、英仏米にとっては、国益に叶えばいい。
つまり、
西洋的価値観・・適度な自由平等博愛精神と民主主義・・を共有してほしい
交易メリットが安定的に享受できればいい
短期間の争乱は、武器商人的に望むところ

以上からすれば、落ち着くべきところは自ずと決まるのである。
口先でいくら攘夷を唱えても開国をしないことには国際社会の支持は得られない。
けだし、口先攘夷とは政治的プロバガンダなのである。
将軍でも天皇でもどっちでも良いが、軽くて担ぎやすい方が良いとって思えば
佐幕や公武合体なんてあり得ない。
やっぱり無血革命は困りますが長期な争乱も迷惑なこと。
適当な小競り合いが一番。大政奉還なんて一番困る・・・・

明治維新の歴史的評価ってこの程度で十分です。
講座派と労農派が口角泡を飛ばし、絶対主義革命であったとか不徹底ながらブルジョア市民革命であるとか・・・・(笑)
ぞれぞれが担いでいる政治イデオロギーに都合の良い理屈としか見えません。


以上の文脈からすれば、日本史上の最大級の疑惑の暗殺劇・・・らしい「竜馬暗殺」の
真相もたわいない話である。
狂気にとりつかれた個人的暴走ではなく、政治的な暗殺劇だとすれば、佐幕派組織ではあり得ない。
むしろ倒幕過激派の仕業って思うのが一番である。
陰謀論には組しませんので、フリーメイソン云々は言及しないし、ある意味で瑣末なこと。

といいつつも、国営放送に限定しますが、暗殺真相への肉薄がお粗末ですなあ
配役に妙味も、一言二言いいたくもなる。以下はネット引用

竜馬がゆく 北大路欣也
竜馬伝 福山雅治
三姉妹 中村敦夫
勝海舟 藤岡弘
花神 夏八木勲
翔ぶが如く 佐藤浩市
新撰組 江口洋介
篤姫 玉木宏
花燃ゆ 伊原剛史

それなりの役者をそろえてはいるのですが、どうもイケテません。
そもそも竜馬本の定番は司馬さんのあれしかないわけで、
人物造形も、その枠組みから脱却できない。単なるパシリって言い方もある訳で、革命の大立者かどうかは疑わしい。
やたらと、当時としては高額な飛脚便を使い倒していましたが、あれほどとなれば実家の財力だけでは心もとなく
なんか、活動資金を提供してくれるスポンサーがいたことは確か。

とかなんとか思いつくもんで、司馬史観を超越した最高の龍馬像はこれ!


2015年11月12日木曜日

惹句師




一体どう読むんだ?
ジャックシ・・・つまり、キャッチコピーライターってことですが、特の映画の宣言文句
ポスターなんかに目立つように描かれます。

映画は優れて資本主義的な芸術であり、いくら傑作でもコケればなにもならない。
リピーターに支えられるものでなく、まずはイメージだけで客を呼び込み、あとは、口コミ人気。
セールストークだけで売れるものではないが、とにかく宣伝大事。
芸術としての文化的洗練度に遅れを取る邦画の世界でも、この分野だけは命がけ


この世界も、言語表現としての時代変化があり、最近は寸鉄人を刺すようなズバリひと言系が
隆盛を極めるが、かつてのプログラムピクチャー全盛期は・・・こんな感じです。


女を捨てるか 命をやるか 
振ったダイスに聞いてみろ 
望郷の唄に賭ける男の勝負


歌と喧嘩は江戸の華
暴れるムードはボサノバタッチ
イキでモダンな現代次郎長、歌とパンチで大暴れ


キャッチコピーっていうより、拍子木を叩く講釈師ないしは香具師の口上です。
コンテンツに相応しいといえば、けだしその通り。


しかし、最近の傾向は・・・


宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない(エイリアン)

決して一人では見ないでください(サスペリア)

叫びだしたら、止まらない(スクリーム)


包装紙だけで売れるものではないし、最後は作品そのものであることは言うまでもないが
多くは「一時の陶酔と慰安の道具」の使いすて


ところで、1953年公開のOZUの「東京物語」
世界中の名画ランキングで必ず上位を占める邦画の金字塔ですが、公開時の惹句にいわく


鬱然として豊潤な傑作


こんな惹句で映画館に足を運ぼうと思ったのかどうか・・・
ちなみに興行収入は1億3千万円(この当時は配給ベースですので興行収入ベースだと倍になります)
この年のトップは「君の名は」で2億円強。
一億円を超えないとベストテンには入れませんが、忘れ去られた多くの映画のなかでの第八位。

ちなみに、この年の国家公務員の初任給は7650円
映画館の平均入場料が60円程度
物価はざっと20倍に上がっています。

一方で娯楽の王様だった映画産業の規模(入場者数)は現在の10倍程度だったことを思えば・・・
大傑作にしては、教養あふれるキャッチコピーの甲斐なく、そこそこのアタリにとどまったようです。




2015年11月11日水曜日

体力馬鹿は小賢しく金売り損なう(笑)

消費税率の変更の際の時間差を狙った益税テクニックは・・・まあ小賢しい。
ささやかな小遣い稼ぎ程度だが、風景として貧相である。

よくある話が、金地金
換金性も流動性も・・・加えて秘匿性(最近は一定金額以上の取引記録が徴税官庁に報告されるようですが)もあり、
一定の支持を集める金融資産。
難点を言えば、資産を生まない資産。
金リースなんかで利息稼ぎって方法もあるが、そもそも有事の金。
手元に置いておくことに意味がある。


なもんで・・・
金取引に税金のかからない国で購入し
輸出時に仮払い税金を還付してくれる国に密輸し、堂々と持ち出し
日本には、コッソリと持ち込み
銀座の田中貴金属さんで売りさばき、そもそもの地金の売買価格差に加えて
消費税相当額をくすねる。

二度も密輸行為を働くというリスクのある行為(関税法違反)の割に、リターンは少ない。
脱税効果は、税率ベースで20%弱にしかならない
ここから、航空運賃等の経費が差し引かれますし、各国通貨による為替コストもありますし、
売買のスプレッドで逆ザヤになれば意味がない。
なんちゃって、香港やシンガポールで金地金を
調達すれば、かなりの確率で金メッキのタングステンインゴットを
つかまされる可能性がある(笑)

そうはいっても、旧知の税関幹部によればかような事件が激増しているそうです。
酷税金があるから脱税効果があるわけで、当然に想定の範囲。
真っ当な地金取引業者は、輸入消費税の支払確証の提出を求めますから、無事に
輸入できてもいざとなれば換金性がなくなるのです。


犯罪経済学っていうほどのモノではないが、犯罪収益と刑罰の軽重を比較するに
体力型の強行犯系がもっとも分が悪い。
詐欺横領のように頭を使うのが一番。
金地金のハンドリングって、キロ四百万円程度の商品ですから、
一億円の持ち運びには25キロですよ。
この犯罪スキームって、結構知恵使っているように見えますが、


箸とグラスしか持ったことのない体力の無いイロオトコのやる犯罪じゃない(笑)
脳味噌量の相対比率の低い体力馬鹿にまかせますl

2015年11月10日火曜日

アメリカンドリーム





なんだか美しい響き
しかし、実際のところは・・・主人公の妻の罵声


努力と魅力と運命だけで成功したっておもってんの?!


主人公は、80年台のオイル業界(採掘ではなく仲買の世界の住人)でのイタリア系移民の成り上がり。
ハドソン川に面したターミナル用地の買収という大博打に打って出るが・・

長年の不正会計疑惑の告発
オイル輸送のタンクローリーへの度々の襲撃
チームスター(労働組合)との軋轢
銀行融資の突然の打ち切り
家族への脅迫行為

内憂外患、四面楚歌の中で、主人公はいかに苦境を乗り切るのか(乗りきれるのか?)ってストーリーです。
オリジナルタイトルは

A MOST VIOLENT YEAR

邦題には「理想の代償」ってベタなタイトルがついてますので、中身は予想通り。
主人公はダーティなオイル業界の中でクリーンにビジネスをって思っていますが
妻は、マンハッタンのギャングの娘(経理のプロみたい)
片腕は、どうも叩けばホコリのでそうな闇社会の守護神風弁護士もどき

キレイ事だけでは済みそうもないし、告発しようとしている検事だって
正義の具現者というより、主人公の成功を利用しようと企む・・・

高級ワインに親しむような真似事をしながら、泥水をすするのが「生きていく」ということなのです。


アメリカンのオイル業界って未知の世界ですが、業界人の集まりなんて・・・
まさしくマフィアの会合風(笑)
そんな世界だったんですねえ・・・

まあ、魅力的なのは妻役のジェシカ・チャステイン(ゼロ・ダーク・サーティのヒロインです)



2015年11月9日月曜日

「エール」の交換ってこういう風に・・・

乾いた感覚に根ざす確立された個が理屈っぽくり理性的にお喋りをするだけが
フランス映画ってわけでもない。
笑いや涙や、そんなものから演繹される感動とやらは映画芸術の敵・・・だと確信をもって言いますが、たまにはいい。

下半身不随の大富豪とアルジェリア難民の間の介護というバトル映画もテイストは似ている。
初夏の頃のフランス映画祭のオープニングがやっと商業スクリーンに登場した。

フランスの片田舎の家族四人の農家は高校生のヒロイン以外は聴覚障害者。
彼女には声楽の素晴らしい才能があり、パリで勉強したいが・・・・
家族には、彼女の才能を理解できないし、唯一の耳と口が居なくなれば、
生活にも支障が出る。
理解しようとする気持ちとの葛藤・・・ベタな展開なんですよ(笑)

手話も言語であるって何度も書きました。
ちゃんとした日本語体系として法律上も認知されていますが、義務教育で基礎程度を
教えることになっているのかどうかは寡聞にして聞き及んでいません。
身障者に寄り添う気持ちで手話を勉強する気持ちは尊いのでしょうが、
ちゃんとした日本語を学ぶという視座も大事だと思う次第。






この手のお話は予定調和のハッピーエンドですので、ひとしずくの涙を流したいのであれば、劇場へ・・・・
毎度の狂言奇語がご期待であれば、以下を・・・・苦笑

聾唖者と書きますが「差別用語」とされます。あえて書きますが、つんぼやおしと書けば
あるいは口にすれば「差別者」として指弾されます。
言葉それ自体に罪はなく、その単語を用いる個人の内面の問題だというような「正論」が通用しないのが、
またそれをおかしいとも思わないのが、今の日本語を取り巻く世界です。

龍の耳とは筒井康隆がいうように美しい漢字かどうかは疑問があるのですが、悪い漢字ではない。
どうして聴覚障害が龍の耳なのか?
諸説紛々でよくわかりません。
俗説では、龍には耳がない・・・?耳もどきがあるが、実は聞こえない?
出典が明らかでなく、こげなヨタ情報を撒き散らかすし、それを鵜呑みにする馬鹿が多いからネチズンは信用されない。
むしろ、漢字の成り立ちにかんがみ、構成要素より、形・音・義に照らし、耳に関係する漢字であるが、
龍は単なる発音を示すものって冷ややかな解説の方がいい。
もう少し親切に言えば、龍にはボンヤリって義もある。朧って漢字が傍証。
耳が少しボンヤリしてるんですといえば、いささか親切な説明になる。

この程度では狂言綺語とはいわない。
恐れ多くも、南方熊楠先生の向こうを張って十衒学的二支考的に述べれば・・・・
さて、
龍の成長・・・一人前になるには三千年かかると言われている。
最初の千年は、蚯蚓期。
次の千年は、蛇期。
最後の千年で龍の形態に成長する。
つまり、耳が不自由であるということは成長過程の一過性のことだということである。
やはり、美しい意味かどうかは別にしても、ある種な重要なMSGが込められた漢字だということにはまちがいはないのです。




で、出典ですが・・・・汗牛充棟の間で探索中。しばしお待ちください。

2015年11月8日日曜日

いま、紀州が観光ランキング急上昇だとか・・・



この時期、東京では華々しく「東京国際映画祭」なるものが開催されていましたが、
関係者の努力にもかかわらず、空虚な洞窟感。
そろそろ30年経過するのに、成長が見られません。
お声がかかれば、知恵も汗も出してあげてもいいが、
そんなことよりもこの時期は片田舎の映画祭に足を運ぶ方が楽しいのです


第九回田辺弁慶映画祭


はっきり言って、映画文化不毛の地になぜだか「新人の登竜門」みたいな映画コンペがある。
誘致され、開催されている理由は別にあるのですが、さておき・・・
今年も(第七回以来ですが)映検審査委員として、厳正な審査を行うために、はるばると東京から
足を運んだのです。

エイケンといえば「英語検定」と間違えられる程度の知名度ですが、
言ってみれば「プロ映画鑑賞家」に相応しいと認定されたということ
愛と笑いと涙に感動し、一時の陶酔に浸り現実逃避をするような映画ファンとは一線と画すマニア集団。
昨年は予定を開けて待っていたのですが、お座敷がかからず・・・

やっぱり、前回審査過程でのエキセントリックな態度が影響したのかっておもいきや・・・
審査員候補に選ばれ、送付した映画批評を審査した結果審査員に内定
どういうプロセスなのかは全くわかりません。


コンペティション参加作品は八本
あまりな長尺はないとはいえ、一日半かなりな苦行を強いられます。
主義主張素材に全く共感しない作品であっても、製作者たちの「思い」がこもったもの
居眠りをするとか粗末に鑑賞をすると申し訳ない。


そうはいっても、この映画祭の特徴は、映画業界人、映検審査員、市民がそれぞれに賞を選ぶという
ユニークさが売り物。
さすれば、映画鑑賞のプロはこのような映画を推奨するのかってところを見せつけてこそナンボ

そうです・・・!

陶酔
倒錯
耽美


琴線に触れる作品が登場すると嬉しいのですが・・・・・


ちなみに田辺市は・・・平成の大合併で、海岸線から奈良県との県境に至るまでの大規模市(面積のはなし)となり、
熊野古道、龍神温泉、天神崎・・・と観光ネタには事欠かない。




2015年11月7日土曜日

他人の懐を探る・・・(苦笑)




上場企業の平均年収ランキングを眺めていますが、まあ常識的な感想しか思い浮かばない。

平均年収
昨年比増減額
従業員数
平均年齢
勤続年数

程度の情報から見えるものはそう多くないし、加重平均値にはトリックが多い。
せめて「中央値」も同時掲載してくれるとありがたいが・・・

上位50社強が千万円プレーヤー群
ズラリと第三次産業のプレーヤーが並びます。
現場のある産業は、給与体系が複線化している場合が多いので、
所謂ホワイトカラー集団だけに比べて低めに出る。
産業のソフト化傾向の現れと言われるが、必ずしも正確ではない。
人類の未来に貢献するような付加価値提供の対価が収入だと思えば、
そうは思えないような業種が隊列を組むのは健全な産業構造ではない。
産業モデルを変革しないと、危ないじゃないのですか?って心配したくなる。
平均年齢は40歳代ですが、通常定年まで会社がもつかどうかなんとも言えない?

平均年齢と勤続年数の差が「採用時平均年齢」
通常は大卒社員が多いので22歳+α程度になるはずだが、思いの外年齢が高い。
中途採用が一般化しつつあるみたいです。
もうすこし言えば、派遣社員の賃金は、労務費でなく業務委託費です。
本来は、労務コストに算入すべきだとおもいますし、この統計では、就労の現状を正確に表さない。


平均的な収入モデルに比べて、非常に恵まれていることは確かですが、フローとストックは別物
老後破産リスクは誰にでも襲ってくるし、恵まれた上場会社サラリーマンほど
逆境に弱いらしい。

健康
節約
投資
副業

後二十年の内に、以上の「四本の矢」を用意しとかないと危ないかも・・・



ちなみに以下は「上場会社低年収ランキング」です。
サービスや小売業が軒を並べますが・・・・

http://toyokeizai.net/articles/-/75110?page=2





2015年11月6日金曜日

六枚の盾



いわゆる「成長」のための三本の矢に加えて、さらに新三本の矢。
それを阻む「六枚の盾」・・・普通は日本経済の六重苦と言うそうですが、
誰が言い出したのでしょうか?
無能な経営者の「いい訳」かな
いささか信じ難く、ある種のプロパガンダではないかと思っているし、かような経済レポートをかくような投資顧問屋は、信頼のかけらもない(笑)

1 為替・・円高
2 高い法人税
3 FTA対応
4 岩盤な労働規制
5 電力不足
6 二酸化炭素排出規制

為替は、輸入と輸出の合わせ鏡。外貨バランスがニュートラルなら影響はない。
そもそも、貿易の全てが外貨建ではないし、円貨決済規模は財務省統計で分かること。
思いの外円貨決済が多い。
もっとも、取引の際に為替リスクをミニマイズする手続きは面倒だし、管理システムの維持管理にもコストがかかる。

法人税が重いというのは全くの幻想、若しくは根拠不明。法人税率が高いことは比較の上では確かだが、本質は納税額。
課税所得の規模あるいは水準を論じずに、率だけにかしましいのはマトモな議論ではない。研究開発費とか繰越損失とか様々な控除制度があることをあえて忘れている。

GATTが機能不全している以上、FTAにたよるしか、貿易の自由化の道はない。
ある種のブロック経済化の危険はあるが、これはトレードオフだ。
政治に振り回されるが、そもそも政経分離はありえない。

労働規制の意味が不明であるが、労働の需給を自由に弾力化できない不自由さというのであれば、それはその通り。だから派遣制度に頼り、結果として雇用機会を縮小させているのは、よけいに不幸な現象を生んでいる。
派遣社員だからって同一職種同一賃金を顧みないのは如何なものか?
結果的に、消費と未来を毀損している。
金銭解雇制度は悪いことではないが、前提条件がある。
そんな事より、真っ当に働く正社員を確保できなくなるリスクの方が大きい。
働く能力と意欲はあるが、その環境にない規制の緩和こそが求められる。

電力問題と環境問題はまさしく矛盾の世界。
地球自体の環境容量が限界にちかずきつつあるらしい。
この不都合な事実の真偽は分からないが、貧困に喘ぐ新新興国の民草が、先進国並みの生活をしようと思えば、
信じられないくらいの大量のエネルギーが必要だという事は容易に理解できる事。
綺麗事な再生可能エネルギーだけで供給できそうもなく、化石燃料だけでは持続性にも問題があり・・・核エネルギーしかいまんところ考えられない。
しかし、アレルギーもリスクも・・・・


今、考えるべきことは、経済哲学者セルジュ・ラトゥーシュが唱える「経済成長」という信仰の呪縛から逃れ「脱成長(デクロワサンス)」への価値転換。
消費を常に増大させることを前提とするようなこの狂気じみたシナリオを放棄しなければならないというテーゼである。
・・・でも「具体論」はといえば、説得力にかけるのですよ。





2015年11月5日木曜日

AKBでなくとも武道館は満員



11月3日は文化の日。
文化らしく・・・上野の博物館ではなく、九段下へ
なんだか、ガタイのでかい人種がたむろし、制服姿の赤胴鈴之助もどきも・・・
この日は恒例の全日本剣道選手権大会。
この手の大会は警察官だけの選手権大会の方が馬力・迫力ともダントツです。
なんちゃって、一本勝負ってルールが峻烈だし、タックルも・・・たしかこれって反則だよねえ
しかし、今回は学生剣士の連覇がかかっていますから、これは必見。

忘れもしないが、一学年上の国士館の剣士が学生として初めて制覇したのが、ウン十年前。
翌年、連覇がかかっていたが、なんたる神の配剤なのか!
有史以来の激闘の結果、警察官剣士に決勝戦で敗退。
彼はその後帰郷し教員となり、不慮の事故で夭折した。
以来の快挙が昨年の事。
なにがなんでも、目の当たりにしなくっちゃ・・・・


すごい人出です。桜の季節以上ですよ。
倭国にこんなに剣道業界人がいたのかねえ?
ダフ屋さんまで登場してます。
この業界、警察関係者が多いというのに大胆な事です。

しかし、不親切なHPですねえ。
いったい何時に始まるのだい?
チケット販売はどうなっている・・・あちこち探しまくらないとでてこない。
アクセス殺到でしょうか、繋がらなくなるし・・・
広くファンを広げようという気がないらしい。
スキだらけだし、脇も甘いって言われますよ。
だっから「韓国起源」のスポーツだって、歴史まで簒奪される・・・
十年後には、フェンシングをオリンピックから駆逐し、剣道を正式種目って気宇壮大な野望はないのですか。
空手を模倣したような半島あたりの格闘遊戯だって正式種目になれたのに・・・

やっとこさ・・・・試合経過なんかは国営放送でライブ放映されましたし、
新聞でも報道の通りなので省略します。
まことに文化的な一日でした。

2015年11月4日水曜日

確か今日ですよねえ・・・・




もう記憶の彼方なんですが、NTTの上場時の「狂乱」の再来を期待する向きもあり、
とりあえずは、相場の足を引っ張ることはないというのがおおかたの見方だそうです。

しかし、あの時は「値上がり期待」で確かにそのような上値が上値を呼ぶような
こともありましたが、JPの場合は、古典的な金融事業・保険事業に加えて
どうみても衰退系な郵便事業・・・
海外展開なんていうは安く・・・成長のシナリオって難しい。
ドラスティックな事業の選択と集中も、縛りがきつくって簡単には行きそうもありません。
あの「iモード革命」はちょっとありえない。
PBR的には割安に価格設定をし、高配当(3%程度は期待できそうです)志向。
定期貯金からの大量の資金移動なんでしょうか?

なんとも食指が動きません。
そもそもが、内需銘柄で資産の中身の多くは日本国債ということであれば、金利敏感株。
かつての電力株のように「資産株」として安心して長期保有・・・といいたいが、
これまた裏切られた歴史がある。

所詮はリスク資産(そもそもリスクのない資産ってあるわけがないが・・)
ポートフォリオ的に多少はもってもいいが、おもしろくもなんともない。



そんなこともさることながら、配当金等への支払調書には「個人番号」が早晩必須になります。
どの程度の個人株主数になるのかしりませんが、ざっと百万人とも・・・
源泉徴収票に表示する必要上、社員に対して扶養家族もふくめて、個人番号を提出せよって
言われれば、今までの流れの中で面倒でも提出するでしょうが、
個人株主が、ホイホイ提供しますかねえ?
有り体に言えば社員と違い、株主は「欲目」で付き合っているだけ。
面倒なことを言うならば、株なんか売り飛ばすって騒ぐ輩も絶対にいる。
個人番号が提出されないと配当金は支払いません・・とは言えない。

配当はしません!株価で株主に貢献します・・・って株でないことは記述の通り。
直接上場企業が個人番号を収集するはずがなく、証券代行業務の一環で信託系金融機関が
やるんでしょうが、大変ですねえ。同情します。
収集したあとのセキュリティ管理なんか子供の遊びに思えてきます。
上場時期を間違えましたんじゃないでしょうか
公募申し込みの際には個人番号必須という制度だったらよかったのにねえ(笑)



2015年11月3日火曜日

垂直結合の典型



ワンコイン以下メニューも無いではないが、客単価を見るに下流品じゃない。
注文してから一杯ずつ温めますから結構待たされ、ファストフードでもない。
あれこれなにをトッピングにしようかと選択に迷う楽しみもある。

倭人好みの単純な言ってみれば、主飯と副食一体のドンブリ系のチェーン店である
勝ち組カレー屋さん。
なんとまあ、食品メーカーの傘下に入るそうです。

知らなかったが、この食品メーカーとは仲良しで、ルーを一手に仕入れるし、
第二の大株主さんでもある。

ところで
某大手ビールメーカーが、関西の老舗料亭を買収した時の感覚、、、言い難い齟齬感かありました。
麦酒屋が、ビアホール経営はわかるが、、、、
料亭は、ビアホールと違い、料理が主役で、酒はあしらい。主客転倒は、顧客を不安にする。

どうもこのような垂直結合は、顧客にいかなる気分にさせるものなのか?
定評ある家庭用カレールーの製造元であり、それぞれのレシピに応じた業務用の製造販売を営んでいることは容易に理解できるし、そもそもCoCo壱番屋のカレーのルーは平板で特徴がない。多様なトッピングにマッチするようにできており、仕入品の得意分野である。

思うに、このチェーン店は、カレールーは副食で、トッピングが主役なのだ。

幸せなマリアージュとなり、海外への積極展開が成功するといいのですが、成功の要諦は「以上」ではないかって思う次第。
今回のM&Aを機に創業夫妻は第一線を退くのかな?彼らの倭風な経営モデルが、世界標準になるのはちょっと厳しいかもしれません。




2015年11月2日月曜日

嘘っぽいが「恐怖」の方程式(再説)





(es+u+cs+t) squared +s+ (tl+f)/2 + (a+dr+fs)/n + sin x -1

(注記:squaredは二乗を表す。sinはサインのこと)


さて、意味不明な方程式を解説すれば・・・・(ちゃんとした英国の数学者の学術論文です)

es 段々と大きくなる音楽
u  未知のこと
cs 追跡シーン
t わな
s ショック性
tl 現実性
f 空想性
a 登場人物の孤立
dr 暗闇
fs 場所・設定
n 登場人物の数


要するに・・・

段々と大きくなるBGM・未知のハプニング・追跡シーン・わなの和を二乗すれば「ショック度」が増す。
恐怖とは現実におこりうる状況のほうが観客に訴えかけ、さらに空想が「恐怖感」を増大させる。
そして、バランスも大切なので「現実性と空想性」を足して2で割る。
登場人物が孤立すればするほど、暗い場所であればあるほど恐怖感が増すので「孤立と暗闇と場所」を足して、
登場人物の数(n)で割ると「衝撃性」が表される。
血の量を表す要因の効果的な使用もホラー映画には欠かせないが、
一方、ステレオタイプ的なとらえ方もあるので血が出すぎはかえって逆効果である点をsin x -1で考慮する。

以上が「完璧なホラー映画」のレシピということである。


三つ星の栄冠に輝くのが、あの「シャイニング」
一番怖い映画ありきから逆算した帰納法の結果のような気がしますが、確かによく出来ている。
やたらとアンデッドなゾンビが登場し、画面いっぱい血まみれになる映画って
実のところグロテスクなだけで怖くはない。
しかしながら、方程式はいいとしても、実際の数値は?三角比はなんのこと?って、実運用のイメージがない。


いま「ヴィジット」というシャマラン監督の作品が上映中。
ホラー・サスペンスの大家の久しぶりの作品。
あまりに「方程式」に忠実です。
従って、これ以上の批評は書きようがない。
しかし、レシピ通りつくっても、美味しくならない事例は多々あり・・・(笑)
なお あえて付け加えれば・・・怪談は夏ですが、ホラーは冬・・・が似合います。








2015年11月1日日曜日

悪い奴ほどよく眠るらしいが・・・・




本当に「斜棟」にお住いの方々には、お気の毒としか言いようがない。
一生もののお買い物ですから、まずは「ブランドを信用」してということですが、
その安心を土崩瓦解された訳です。


安全と安心はそもそも別個の物です。
安全性には問題がありません・・・なんて口が裂けても、販売元も製造元も言ってはいけない。
言うと火に油を注ぐ(・・・のですが、よく口にします)
とりあえずと言ってはなんですが、建て替えもその間の居住費も引越し費用も販売元が面倒を見ると言っています。
本当に丸抱え的に手厚いのかどうかは、部外者には分かりません。
アメリカ的には「合意の暁には守秘義務契約を」・・・結ぶって
仮にですが、前例以上にあまりに「手厚い」と業界の悪しき前例って・・・内心思っているかも。

結構大盤振る舞いのような報道もあるのですが、最終的には誰が負担するのか?
欠陥建築を売りつけられた販売元は、自分も被害者だと思っているはずなので
一切負担しないつもりはない。
建築物請負契約の内容次第ですが、多分様々な付帯損害費用までツケ回しができるようになっているのでしょう。
一義的には元請GCである三井住友の責任ですが、一括下請の疑いのある日立はどうなりますか?
仕事も責任も旭化成に「丸投げ」という契約だと言われていますが、
これが事実であれば明確な業法違反であり、この程度は業界の常識。
もっとも、この会社は、ハイテク商社であって、建築を業とするとは、HPを見る限りまったく判然としない。




さて、いまんところ一番の「悪いやつ」は旭化成という風潮ですが、如何なものか?
親会社の社長さんは、医薬部門のご出身らしく・・・住宅事業はともかくも、杭打ち事業の存在すら
知らなかったかも・・・・
杭打ち作業の手抜きだけが斜棟の原因と決まった訳でもないし、真因追及には時間がかかる。
夫々の負担割合を巡っての裁判ともなれば、軽く十年戦争。
当事者は上場企業系だから、適当に手を握れば、株主代表訴訟リスクだって起こりうる。


ところで、以上のことは「マクラ」でして、今日のお題はそんな事ではない。
今回の「被害者」は、斜棟の住民だけなんでしょうか?


もう数年前になるかな・・・最高裁で「別府マンション訴訟判決」なるものが出まして、
なんとも画期的な判断なのです。
超ざっくりといえば・・・・


欠陥建築の被害者を買主に限定せず、そこで働く者や、訪問者、周辺通行人、隣人に至るまで
当事者として適格性を将来にわたっても認めたことにある。
地域社会を構成する重要なエレメントであれば、社会全体に責任を負っていることを売主は自覚せよ
っていう重要な司法のメッセイジなのです。


建て替えまで三年程度の期間が必要らしいのですが、
その間、お隣のララポートの営業に支障が出るとか、
近隣住民が工事車両通行で迷惑するってことになれば、みんな揃って集団訴訟ってありなのです。
あらかじめ文句の言いそうなところには須らく菓子折りの下に小判でも敷き詰めて参上し、
三拝九拝し、ご理解ご協力をお願いしとかないと大変なことになりますよ。


詰まる所・・・・欠陥のある社会インフラを提供した輩に被害者ズラをさせてはいけないのですよ。
管理責任とはそこまで重いもの。
後世に残る街づくりって、キャッチコピー程度にしか思っていない証拠としか思えません。
古い街並みが泰然とあるいはひそやかに息づいている街とは、作り手の想いの発露。



2015年10月31日土曜日

それゆけ!・・・・スマート(メーター)



懐かしいTV番組
でも、お馬鹿スパイコメディのイメージが強すぎて「スマート」って言葉に
インテリジェンスもエレガントも感じない。
本当は「賢い」という意味なんですがねえ・・・


ご家庭の電気やガスの使用実績の把握を行うのが「検針員」
イマイチお仕事の実態がわかりにくいのですが、どうやら・・・(なんとか知恵袋の引用)

受託会社の歩合制社員
平均日収で一万円強
大体収に2日程度のお休み

ということらしい。
高度な知的労働とも言い難いので、処遇的にはこんなものか?
だからといってアナログなお仕事なので、恣意性を発揮されては困る。
どんなお仕事だって職業倫理はあるわけで、
とりわけ個人作業の場合モラルに問題がありそうな輩を使うわけにはいかない。
東京電力の公表資料によれば、年間160億円の検針費用がかかっているらしい。
検針員の数にして五千人程度
年収換算ではまあ「下流」ですが、このご時世働きたくともお仕事がないのだ。
文句を言えばバチが当たるし、多少お体に負荷がかかりますが高齢者雇用職場には格好とも言えます


しかし、この数字からガスも含めて全国規模で推計すれば・・・・まあそんなことはどうでもよくて
有り体に言えば日本の生産性の低さ(高コスト体質)の象徴みたいに思えるのですよ。
当然電力・ガス会社も無為無策ではなく「スマートメーター」の導入を進めています。
要するに「自動検針装置」ですが、そのネットワーク自体がIOTの導火線になることも期待されるという
夢のあるお話。
アメリカに比べて普及が遅れており、
申し訳ないが、雇用問題は別のチャネルで解決してほしい。


しかし、本家では反対論も強くて・・・

毎度の「プライバシー」の侵害
科学的根拠がどうなのか電磁波の「健康被害」

強制設置義務はないようですので、嫌なら設置しなければいいのですよ
その代わりに検針費用を追加負担してもらえば済む話。
この程度の二重価格制は合理性の範囲です。


ところが、理屈がよくわからないのですが、発電と送電の分離という電力会社にとっては
絶対阻止したいことを実現するカードだというもんですから、ことは前に進まない。
さらに言えば、スマートメーター通信網は、早晩電話系の通信網に匹敵する存在になる
これは、国益無視の通信網の省益争いになりかねない。

そう言えば、東電のスマートメーターシステムは東芝が落札したんだっけ?
夢のあるテーマなのに、例の不正会計の目玉でもあった事業ドメイン・・・
やっぱり「スマート」じゃないみたいですねえ(苦笑)


2015年10月30日金曜日

得意分野ですから「新規事業」で始めようかなあ(笑)


賭博は「法令又は正当な業務による行為」以外の場合は犯罪です。
どうして「犯罪なのか?」って素朴な疑問もあるのですが、公序良俗に反するというのが定説。
裁判所は「国民の射幸心を煽り、勤労の美風を損い、国民経済の影響(副次犯罪の誘発を含め)を及ぼす・・・から」と
説明しますが、処罰のレベルからして、重罪とも思えない。

賭博関連の罪に問われる犯罪類型は・・・

賭博をした者
賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者
富くじを発売した者


しかし、賭博の定義なるものは甚だ難しくて、かつては「偶然の輸贏に金員を・・・」って法令に書いてありました。
明らかに勝ち負けが決まっていれば、それは賭博とは言わない。
が、詐欺罪を構成する。


面白い判決(下級審ですが)が出ました。

電子空間は賭博場ではない!!

ビックリマークを二つもつけますが、賭博の幇助罪は認めましたが賭博場の開設については無罪ってことのようです。
どうなんでしょうねえ この判断は?
明治のはじめに「盗電は窃盗にあたらない」って紛糾したり、偽札で自販機を使用しても詐欺ではないとかってことで
法律改正を余儀なくされたことがあります。
要は、時代の変化への対応に遅れをとっているってこと。


しかし、開張と言っても人を集める必要はなく、電話による野球賭博が有罪とされた最高裁判決があったはずですので
判決要旨を読んでみたいものだ。
つまり「サイバー空間上で賭博をしても、賭博罪にはなるが、運営する者は賭博場を開設したわけではなく
場の運営により多少の手数料をとることはちゃんとしたビジネスだ」・・・ってことです。
賭博罪の幇助が成立というのも解せない。
賭場の開場自体が「幇助」であるので、賭場の開場ではないが、賭博の幇助ってどういう理屈なんでしょうか?

一体この裁判官ってなんでしょうか?
罪刑法定主義に則った妥当な判決って持ち上げる法律学者もいるようで・・・
まあ、ネットビジネスに理解のある先端的な頭脳の持ち主の方々って「褒めて」おきます(苦笑」


福岡地検は当然控訴だろうなあ




2015年10月29日木曜日

本当は「反対」ですが、いまさら・・・なもんで視座の転換



消費税軽減税率議論をする際に、品目をどうするか?ってこともさることながら、

免税取引
非課税取引  ・・・にメスを入れないことはこれ如何に?って誰も思わないのでしょうか?

消費税のコンセプトは「国内で消費される財貨やサービスに対して広く公平に負担を求める税金」ですから
主として輸出取引を免税とする考え方は一旦そのままとします。
しかしながら、国内取引であっても「消費に負担を求める税としての性質上や社会政策的配慮から
課税の対象としないこととされている取引」が非課税取引ですが、
本当に妥当なのかしらって・・・思う今日このごろ

ちなみに国税庁HPによれば・・・・

--
主な非課税取引

(1) 土地の譲渡及び貸付け
(2) 有価証券等の譲渡
(3) 支払手段の譲渡
(4) 預貯金の利子及び保険料を対価とする役務の提供等
(5) 日本郵便株式会社などが行う郵便切手類の譲渡・・・
(6) 商品券、プリペイドカードなどの物品切手等の譲渡
(7) 国等が行う一定の事務に係る役務の提供
(8) 外国為替業務に係る役務の提供
(9) 社会保険医療の給付等
(10) 介護保険サービスの提供
(11) 社会福祉事業等によるサービスの提供
(12) 助産
(13) 火葬料や埋葬料を対価とする役務の提供
(14) 一定の身体障害者用物品の譲渡や貸付け
(15) 学校教育
(16) 教科用図書の譲渡
(17) 住宅の貸付け
--

当時のことを思い起こすに・・・

金融取引的な項は、なんか合理的な理屈がありそうなので、意見は保留 
女流国会議員が「お産から税金を取るなんて!」とか赤い気炎を吐き、その勢いに
負けちゃったとか・・・どれもこれもが理性と論理で決まったわけでもない。
仮定の計算ですが、これらをすべて課税にすれば、いくらの税収があるのでしょうかねえ?
ちなみに本人負担の保険診療費用だけでも5兆円程度あるはずです。
いっそのこと、全部課税取引にして、税率は10%は論外ですし、8%でもとりすぎかも・・・
従前の「5%」くらいでどうなんでしょうねえ

まさしく「広く薄く公平に税負担をお願いする」という趣旨に合致しませんか?
結果として「軽減税率の実現」となりますから、政権与党は「公約実現」
火事場泥棒みたいな大マスコミも適用税率が下がりますから文句はないでしょう。

税制の基本(*)に反することは自明の理ということは、少し考えれば分かりそうなものですが・・・

公平(富裕層によりメリットあり)
中立(適用品目如何では・・・野菜鍋は売れるが、湯豆腐は敬遠される・・?)
簡素(いまさら論じる必要もない)