2018年9月4日火曜日

ゆりかごから墓場へ



英国の社会福祉制度こそ先進国の模範だと...
本当に教科書の知識はうつろいやすい。
サッチャー改革で見る影もなくやせ衰え、
経済と福祉は二律背反なのか?
成長の分配なんて虚妄に騙される方が悪いのだが、
資本家とは元来そういう傾向(労働分配率をあげるつもりはない)
にあるのです。
株主に対して配当性向を約束するなら、
労働者に対するコミットメントもあってもいいはず。


未だに階級社会らしく、よくは知りませんが、
ラグビー派とサッカー派があり、
いみじくも階級により嗜好が別れるらしい。
お金持ちを貧乏にしても貧困層が豊かになるわけではない。
サッチャー改革は、お金持ちをより豊かにしたが、
貧乏人はより貧乏になったらしい。
福祉の手を本当に必要とする層に差し伸べられないのは、
先進国の基本的な制度設計のようです。
貧しく産まれれば、貧しく墓場に行くしかない。

ケンローチ

階層的にはラグビー派とおもわれますが、古典的な英国左翼で、
サッカー派への優しい眼差しな映画を作り続けています。
英国の至宝とある評論には書いてますが、
ナイトの称号をお持ちかどうかは知らない。
最新作がこれ!
カンヌのパルムドール受賞作

煩雑な手続に翻弄され命を縮めながらも、貧者に手を差し伸べる
主人公のダニエルブレイクに涙しないわけにはいかない。


ラストは、主人公の葬儀シーン。
広からぬ教会にまばらな参列者。
一番安い九時からの祭式というのが泣けてくる。
しかし、彼は貧しくとも意思ある人として死んで行ったという弔辞


嫌いですなあ、こんなあざとい作り方。
カラッとしてるようで湿度高めは騙しです!
涙腺制御不全症候群な方には勧めない。

0 件のコメント:

コメントを投稿